1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第1問
単純軟化法によるボイラー補給水処理に関し、次のうち誤っているものはどれか。
単純軟化法では、給水中のシリカ及び塩素イオンを除去することができる。
軟化装置は、給水中の硬度成分を除去する最も簡単な装置で、低圧ボイラーに多く使用されている。
軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく増加してくる。
軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂が交換能力を減じた場合、一般には食塩水で再生を行う。
軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第2問
水面形又は圧力計の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
運転開始時の水面計の機能試験は、残圧がある場合は点火直前に行い、残圧がない場合は圧力が上がり始めたときに行う。
水面計を取り付ける水柱管の水側連絡管は、ボイラー本体から水柱管に向かって下がり勾配となる配管を避ける。
水面計のコックを閉じるときは、ハンドルが管軸と直角方向になるようにする。
圧力許の位置がボイラー本体から離れていて長い連絡管を使用する場合は、連絡管の途中に止め弁を設け、止め弁を全開して、施旋するか弁のハンドルを取り外しておく。
圧力計は、原則として、毎年1回、圧力計試験機による試験を行うか、試験専用の庄カ計を用いて比較試験を行う。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第3問
ボイラーの腐食?劣化?損傷に関し、次のうち誤っているものはどれか。
アルカリ腐食は、管と管穴の間などの狭い隙間で水中の水酸化ナトリウム濃度が低くなりすぎたときに生じる。
ピッチングは、米粒から豆粒大の点状の腐食で、主として水に溶存する酸素の作用により生じる。
グルービングは、細長く連続した溝状の腐食で、主として水に溶存する酸素の作用により生じる。
膨出は、火炎に触れる水管などが過熱されて強度が低下し、内部の圧力に耐えきれずに外側へ膨れ出る現象である。
鋳鉄製ボイラーのセクションに割れが生じる原因は、無理な締付け、不均一な加熱、急熱急冷による不同膨張などである。(午前終り)
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第4問
水管ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
過熱器やエコノマイザを自由に配置できるほか、伝熱面積を大きくとることができ、一般にボイラー効率が高い。
水冷壁は、火炎からの強い放射熱を有効に吸収し、高い蒸発率を示す放射伝熱面となるとともに、炉壁を保護する。
大容量ボイラーには、一般に蒸気ドラム1個と水ドラム2個の3胴形の形式が用いられる。
給水及びボイラー水処理に注意し、特に高圧ボイラーでは厳密な水管理を行う必要がある。
高温高圧ボイラーでは、本体伝熱面が水冷壁管だけからなり、接触伝熱面が全くないか、又はわずかしかない放射ボイラーの形式をとる。
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第5問
蒸気圧力1.2MPa、給水温度30℃で、発生蒸気の湿り度0.05で、蒸発量4t/hのボイラーの換算蒸発量の値に最も近いものは、次のうちどれか。ただし、絶対圧力1.3MPaの飽和水の比エンタルピは815kJ/kg、蒸発熱は1972kJ/kgとする。
3.7t/h
4.1t/h
4.5t/h
4.9t/h
5.3t/h
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第6問
油だきボイラーの燃焼室が具備すべき要件として、誤っているものは次のうちどれか。
燃焼室は、燃料と空気との混合が有効に、かつ、急速に行われる構造であること。
燃焼室は、燃焼ガスの炉内滞留時間を燃焼完結時間より短くする大きさであること。
燃焼室は、バーナタイルを設けるなど、着火を容易にする構造であること。
燃焼室に使用する耐火材は、予定の燃焼温度に耐え、長期間使用しても焼損、スラグの溶着などの障害が生じないものであること。
燃焼室の炉壁は、空気や燃焼ガスの漏入、漏出がなく、放射熱損失の少ない構造であること。
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第7問
ステーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
ステーボルトには外側から知らせ穴をあけ、ステーが切れた場合にこの穴から蒸気が噴出し異常を知らせるようにする。
ガセットステーは、胴と鏡板に直接溶接によって取り付け、鏡板を胴で支える。
ガセットステーの配置に当たっては、ブリージングスペースを十分にとる。
管ステーは、煙管よりも肉厚の鋼管を管板に溶接又はねじ込みによって取り付ける。
管ステーには、十分な強度を持たせるため、煙管の役割をさせてはならない。
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第8問
鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)の安全弁に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
貫流ボイラー以外の蒸気ボイラーのボイラー本体の安全弁は、弁軸を給直にしてボイラー本体の容易に検査できる位置に直接取り付けなければならない。
貫流ボイラーには、ボイラー本体と過熱器の出口付近のそれぞれに安全弁を取り付け、安全弁の吹出し総量を最大蒸発量以上にしなければならない。
過熱器には、過熱器の出口付近に過熱器の圧力を設計圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
蒸気ボイラーには、安全弁を2個以上備えなければならないが、伝熱面積が5O㎡以下の蒸気ボイラーでは安全弁を1個とすることができる。
水の温度が120℃を超える温水ボイラーには、内部の圧力を最高使用圧力以下に保持することができる安全弁を備えなければならない。
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第9問
重油燃焼ボイラーの低温腐食に関し、次のうち誤っているものはどれか。
軟鋼は、希硫酸には耐えるが、濃度の高い硫酸には激しく侵され腐食する。
金属の表面温度が硫酸蒸気の露点以下になると、腐食量は急激に増加する。
エコノマイザの低温腐食防止対策として、給水加熱器の使用などにより、給水温度を高める方法がある。
空気予熱器の低温腐食防止対策として、空気予熱器で予熱された空気の一部を空気予熱器に再循環させる方法がある。
空気予熱器の低温腐食防止対策として、空気予熱器の伝熱板の材料に比較的耐食性のよいセラミックスやエナメル被覆鋼を使用する方法がある。
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第10問
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の附属品の管理に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
燃焼ガスに触れる給水管、吹出管及び水面測定装置の連絡管は、不燃材料により保温等の措置を講じなければならない。
圧力計は、使用中その機能を害するような振動を受けることがないようにし、かつ、その内部が凍結し、又は80℃以上の温度にならない措置を講じなければならない。
蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示しなければならない。
圧力計の目もりには、ボイラーの最高使用圧力を示す位置に見やすい表示をしなければならない。
逃がし管は、凍結しないように保温その他の措置を講じなければならない。