1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第1問
単純軟化法によるボイラー補給水処理に関し、次のうち誤っているものはどれか。
単純軟化法では、給水中のシリカ及び塩素イオンを除去することができる。
軟化装置は、給水中の硬度成分を除去する最も簡単な装置で、低圧ボイラーに多く使用されている。
軟化装置による処理水の残留硬度は、貫流点を超えると著しく増加してくる。
軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂が交換能力を減じた場合、一般には食塩水で再生を行う。
軟化装置の強酸性陽イオン交換樹脂は、1年に1回程度鉄分による汚染などを調査し、樹脂の洗浄及び補充を行う。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第2問
石炭に関し、次のうち誤っているものはどれか。
石炭が炉内で加熱されると、まず揮発分を放出し長炎となって燃焼する。
石炭を火格子上で燃焼させるとき、揮発分を放出した後に残るのが「おき」で、これは固定炭素が燃焼しているものである。
石炭の単位質量当たりの発熱量は、一般に石炭化度の進んだものほど大きい。
石炭化度が低い石炭は、揮発分が多いため、分解温度になると一時に多量のガスを放出する。
無煙炭は、最も石炭化度の進んだ石炭で、燃焼速度が速いため燃焼滞留時間を短くする。
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第3問
気体燃料に関し、次のうち誤っているものはどれか。
気体燃料は、空気との混合状態を比較的自由に設定でき、火炎の広がり、長さなどの火炎の調整が容易である。
ガス火炎は、油火炎に比べて、輝度が低く、燃焼室での輝炎による放射伝熱量が少なく、管群部での対流伝熱量が多い。
天然ガスのうち湿性ガスは、メタン、エタンのほかプロパン以上の高級炭化水素を含み、その発熱量は乾性ガスより大きい。
液化天然ガス(LNG)は、液化前に脱硫、脱炭酸プロセスで精製されるため、CO2、N2、H2Sなどの不純物を含まない。
液化石油ガス(LPG)は、硫黄分がほとんどなく、その発熱量は天然ガスより小さい。
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第4問
ボイラーの起動、圧力上昇時の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
手動操作による点火では、A重油は噴霧が良くなるように50~60℃に加熱する。
常温の水からたき始めるときの圧力上昇は、初め遅く、次第に速くなるようにして、ボイラー本体各部の温度上昇が平均するようにする。
空気予熱器に漏れ等を生じさせないため、燃焼初期はできる限り低燃焼とし、低燃焼中は空気予熱器の出口ガス温度を監視して、空気予熱器内での異常燃焼を防ぐ。
ボイラー水の温度が高くなっていくと、水位が上昇するので、ボイラー水を排出して常用水位に戻す。
閉止している主蒸気弁を開き、送気を始めるときは、ウォータハンマを起こさないように主蒸気管を少しずつ暖め、ドレンを切りながら徐々に送気量を増やす。
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第5問
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
定期自主検査は、1か月を超える期間使用しない場合を除き、1か月以内ごとに1回、定期に行わなければならない。
定期自主検査は、大きく分けて、「ボイラー本体」、「燃焼装置」、「自動制御装置」、「附属装置及び附属品」の4項目について行わなければならない。
「自動制御装置」の電気配線については、損傷の有無及び作動の状況について点検しなければならない。
「燃焼装置」の煙道については、漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無について点検しなければならない。
定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、3年間保存しなければならない。
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第6問
次の図は比例式蒸気圧力調節器の比例帯設定目盛板を示す。蒸気圧力が0.60MPaに設定され、比例帯設定指針が図の位置に設定されたとき、比例制御が行われる範囲は(1)~(5)のうちどれか。
※回路図:一級ボイラー技士教本P148「図1.10.25比例式蒸気圧力調節器(b)比例帯設定目盛板」参照
※数字の読み替えを行って下さい。MIN=0.10MPa、F=0.34MPa
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0
0.10MPaから0.18MPa
0.10MPaから0.34MPa
0.60MPaから0.78MPa
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第7問
法令上、ボイラー技士でなければ取り扱うことができないボイラーは、次のうちどれか。
ボイラー取扱作業主任者の職務として、法令に定められていない事項は次のうちどれか。
1日に1回以上水面測定装置の機能を点検すること。
排出されるばい煙の測定濃度及びボイラー取り扱い中における異常の有無を記録すること。
低水位燃焼しゃ断装置、火炎検出装置その他の自動制御装置を点検し、及び調整すること。
ボイラーについて異常を認めたときは、直ちに必要な措置を講ずること。
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第8問
ステーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
ステーボルトには外側から知らせ穴をあけ、ステーが切れた場合にこの穴から蒸気が噴出し異常を知らせるようにする。
ガセットステーは、胴と鏡板に直接溶接によって取り付け、鏡板を胴で支える。
ガセットステーの配置に当たっては、ブリージングスペースを十分にとる。
管ステーは、煙管よりも肉厚の鋼管を管板に溶接又はねじ込みによって取り付ける。
管ステーには、十分な強度を持たせるため、煙管の役割をさせてはならない。
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第9問
蒸気圧力1.2MPa、給水温度30℃で、発生蒸気の湿り度0.05で、蒸発量4t/hのボイラーの換算蒸発量の値に最も近いものは、次のうちどれか。ただし、絶対圧力1.3MPaの飽和水の比エンタルピは815kJ/kg、蒸発熱は1972kJ/kgとする。
3.7t/h
4.1t/h
4.5t/h
4.9t/h
5.3t/h
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第10問
硫黄1kgを完全燃焼させるのに必要な理論酸素量の値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。なお、硫黄が完全燃焼して二酸化硫黄になる反応式は次のとおりである。S+O2=SO2
0.7m3N
2.5m3N
5.0m3N
8.0m3N
9.5m3N