介護福祉士 国家試験 の 10門
第1問
Hさん(75歳)は、妻と二人暮らしであったが、最近、妻が亡くなった。その後、Hさんは親戚や知人とも会わずに、自室にこもっていることが多くなった。また、夜間は妻が使っていたタンスの前に座ったり、台所で妻の好きだった食器を出したりして家の中をうろうろしている。妻と死別後のHさんの夜間の行動を説明する悲嘆反応として、適切なものを1つ選びなさい。
探索行動
否認
敵意
無関心
恐怖
介護福祉士 国家試験 の 10門
第2問
介護実践におけるリハビリテーションの考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。
自助努力に任せる。
生活の視点を重視する。
時間を限定して行う。
疾病治療を目標とする。
リハビリテーション室で集中的に行う。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第3問
介護が必要な利用者の状況に応じた食事の提供に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
片麻痺の人には、頭部を後屈させて介護する。
視覚障害の人には、クロックポジションで説明する。
嚥下障害の人には、食事の温度は体温と同程度にする。
構音障害の人には、会話をしながら食事することを勧める。
認知症(dementia)の人には、その人が好む献立を繰り返し提供する。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第4問
介護福祉士に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
介護福祉士の資格は、業務独占の資格である。
介護福祉士の資格は、更新制である。
介護福祉士になるには、都道府県知事に申請し登録しなければならない。
介護福祉士は、介護等に関する知識や技術の向上に努めなければならない。
刑事罰に処せられた者は、どのような場合も介護福祉士になれない。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第5問
Bさん(40歳、男性)は精神科病院に10年間入院している。ある日、病院職員に地域で暮らしたいと申し出た。そこで病院職員はBさんと一緒に、地域相談支援を行っている事業所のC職員と面談をすることになった。C職員の対応に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
Bさんに地域で生活することの苦労を説明する。
Bさんに地域の情報提供をしながら希望を確認する。
最初に地域移行支援計画の作成を行う。
地域移行を進めるためのケア会議は、C職員と病院職員で構成する。
地域移行した後のモニタリング(monitoring)は不要である。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第6問
適応機制の1つである「昇華」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
認めたくない欲求を心の中に抑え込んでしまおうとする。
名声や権威に自分を近づけることで、自分の価値を高めようとする。
自分に都合の良い理由をつけて、自分を正当化しようとする。
発達の未熟な段階に後戻りして自分を守ろうとする。
直ちに実現できない欲求を、価値ある行為に置き換えようとする。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第7問
J介護福祉職は介護老人福祉施設で勤務して1年目である。担当利用者Kさんの家族が面会に来た時に、「衣服が散らかっているから整理して欲しい」と言われた。J介護福祉職は自分の判断で衣服の整理を行った。その1週間後、Kさんの家族から、「まだ十分に整理できていない」と苦情を受けた。J介護福祉職にとっては初めての苦情であった。J介護福祉職は上司に報告した。
その後、J介護福祉職は上司に、家族への対応方法について相談した。上司のJ介護福祉職への助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
「家族の指摘は気にしなくていいですよ」
「家族とKさんが一緒に衣服の整理をするように伝えたらどうですか」
「家族に衣服の数を減らすように助言したらどうですか」
「私に相談する前に自分で考えてください」
「私と一緒に考えましょう」
介護福祉士 国家試験 の 10門
第8問
「障害者虐待防止法」に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
対象となる虐待の範囲は、身体的虐待、心理的虐待及び性的虐待の3種類とされている。
市町村は、虐待に対応するために地域活動支援センターを設置することが義務付けられている。
家族による虐待に対しては、市町村が通報を受理して、身体障害者更生相談所または知的障害者更生相談所が対応することとされている。
施設サービスでの従事者による虐待は対象となるが、障害者の雇用主による虐待は対象外とされている。
医療機関の管理者は、医療機関を利用する障害者に対する虐待を防止するために必要な措置を講ずることとされている。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第9問
1956年(昭和31年)当時、肺結核(pulmonary tuberculosis)で国立療養所に入所していた朝日茂氏は、単身で無収入だったために生活扶助(月額600円支給)と医療扶助を受けていた。長年、音信不通だった兄を福祉事務所が見つけ、兄から月1,500円の仕送りが行われることになった。これにより福祉事務所は支給していた月額600円の生活扶助を停止し、医療費の一部自己負担額として月900円の負担を求めた。このことが日本国憲法第A 条に反するものとして朝日茂氏は、1957年(昭和32年)、厚生大臣の決定を取り消すことを求める訴訟をおこした。この訴訟で焦点となった日本国憲法第A 条が規定する権利として、正しいものを一つ選びなさい。
参政権
自由権
請求権
生存権
平等権
介護福祉士 国家試験 の 10門
第10問
機能性尿失禁がある利用者の介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
症状の改善に、骨盤底筋群を鍛える体操が効果的である。
尿路の疾患が疑われるので、泌尿器科の受診を勧める。
トイレを洋式に替えて、洗浄機能付き便座を設置する。
留置カテーテルを使用する。
早めのトイレ誘導を行う。