介護福祉士 国家試験 の 10門
第1問
下痢が続いている要介護高齢者への対応に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
水分摂取を控える。
肛門周辺の皮膚を強く拭く。
温めた牛乳を提供する。
下痢以外に訴えがないので、ようすを見る。
排泄物は感染源として取り扱う。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第2問
Cさん(32歳)は、来月、出産を控えている。同居する夫(35歳)は、正規雇用の正社員である。Cさんは、訪問介護事業所で非常勤(週30時間勤務)の訪問介護員(ホームヘルパー)として勤務している。1年単位の契約期間を更新して、これまで3年働いてきた。事業主からは、出産した後も仕事を続けてほしいと頼まれている。妊娠してから今までは仕事を継続してきたが、出産後は育児休暇をとれないか検討している。「育児・介護休業法」に基づく、Cさんの育児休業などの取得に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
Cさんが取ることのできる育児休業休暇は、最大で子どもが1歳になる前の月までである。
育児休業の終了予定日は、明らかにして申し出る必要がある。
育児休業は、Cさんの夫は取ることができない。
小学校就学前の子どもが病気になった場合に利用できる休暇制度はない。
雇用の継続とは関係なく、Cさんは育児休業を取ることができる。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第3問
Aさん(83歳、男性)は介護予防通所介護(デイサービス)を利用し始めた。重度の加齢性難聴(presbycusis)がある。これまで補聴器を使った経験はない。コミュニケーション意欲は高く、介護福祉職とやり取りすることを好む。認知症(dementia)はない。介護福祉職がAさんと日常のやり取りを始めるときの、コミュニケーション方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
Aさんはイラストを多用したコミュニケーションノートを使う。
Aさんは挿耳型補聴器を一日じゅう使う。
Aさんも介護福祉職も五十音表の文字盤を使う。
Aさんは話し、介護福祉職は筆談と併せて発語も行う。
Aさんは携帯用会話補助装置を使い、介護福祉職は話す。
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第4問
疥癬(scabies)とその対策に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
マダニが皮膚に寄生することで発生する皮膚病である。
感染した皮膚に変化が見られない。
感染した利用者は他の利用者と同室でよい。
感染した利用者の衣類や寝具の洗濯は他の利用者のものと一緒でよい。
感染した利用者の入浴は順番を最後にする。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第5問
認知機能が低下している利用者が、深夜、不眠で施設の廊下を歩き回っている。この利用者への対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
部屋に戻り、寝るように促す。
いったん座るように促して、話を聞く。
納得するまで1人で歩いてもらう。
睡眠薬の服用を促す。
すぐ、同室者に話を聞く。
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第6問
Gさん(75歳、男性)は、妻と穏やかに暮らしていた。ドライブが趣味で、妻が買い物に行くときは送り迎えをした。妻の買い物がない日には、いつも近くのUコミュニティセンターで、仲間達と囲碁や将棋をしていた。
そんなGさんが、半年前から Uコミュニティセンターに行かない日が多くなり、家の中をうろうろしたり、妻に買い物に行く時間を何度も確認し、車の鍵を探し回ることが多くなった。2か月ほど前、買い物の後で家に帰る道が分からなくなり、同じ道を行ったり来たりしているので、妻が、「次の路地に入ってください」と言うと、「分かっとる」と大声をだした。家に到着すると「今年は免許更新の年だ」と言った。心配した妻が、かかりつけのH医師にGさんの診察を依頼した。アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer’s type)と診断され、その後、要介護1と認定された。現在、訪問介護(ホームヘルプサービス)を利用し、妻は訪問介護員(ホームヘルパー)がいる間に買い物に出かけている。
妻は交通事故を心配して、1日も早く車の運転をやめさせたいと考えている。現在のGさんの状況について、訪問介護員(ホームヘルパー)の妻に対する助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
車の鍵を隠すことを勧める。
Gさんに断りなく車を処分することを勧める。
「免許更新期間は過ぎましたよ」とGさんに言うように勧める。
近くの警察署に相談することを勧める。
「あなたの運転は怖いから乗りません」とGさんに言うように勧める。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第7問
介護が必要な利用者の状況に応じた食事の提供に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
片麻痺の人には、頭部を後屈させて介護する。
視覚障害の人には、クロックポジションで説明する。
嚥下障害の人には、食事の温度は体温と同程度にする。
構音障害の人には、会話をしながら食事することを勧める。
認知症(dementia)の人には、その人が好む献立を繰り返し提供する。
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第8問
疾患に伴う歩行の特徴として、正しいものを1つ選びなさい。
パーキンソン病(Parkinson disease)では、小刻み歩行がみられる。
筋委縮性側索硬化症(amyotrophic lateral sclerosis : ALS)では、失調性歩行がみられる。
アルツハイマー型認知症(dementia of the Alzheimer's type)では、小振り歩行がみられる。
変形性膝関節症(knee osteoarthritis)では、間欠性破行がみられる。
脊柱管狭窄症(spinal stenosis)では、動揺性歩行がみられる。
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第9問
Aさん(80歳、男性)は、自宅で妻と二人暮らしである。糖尿病(diabetes mellitus)で通院していた。2年前、肺がん(lung cancer)が発見され、抗がん剤による治療を行っていたが、数か月前から効果が少なくなり中止した。骨転移(bone metastasis)による痛みがあり、麻薬性鎮痛剤を使用している。Aさんは、「できるだけ家で暮らしたい」と希望している。寝ていることが多いが、トイレには伝い歩きで行くことができる。食欲はなく、食事を残すことが多い。妻は訪問介護員(ホームヘルパー)にAさんの日常生活について不安を訴えた。
妻への訪問介護員(ホームヘルパー)の助言として、最も適切なものを1つ選びなさい。
「家では心配なので、入院しましょう」
「ポータブルトイレにしましょう」
「麻薬は怖いので、増やさないようにしましょう」
「好きなものを食べてもらうようにしましょう」
「なるべく寝ているようにしましょう」
介護福祉士 国家試験 の 10門
第10問
居宅サービスのケアマネジメント過程で、介護支援専門員(ケアマネージャー)と連携するサービス提供責任者の役割として、最も適切なものを1つ選びなさい。
1か月に1回は利用者の居宅を訪問して、面接を行う。
利用者の希望があれば、居宅サービス計画の変更を行う。
居宅サービス計画に基づいて、訪問介護計画を作成する。
サービス担当者会議を招集する。
利用者がほかに利用している介護サービスの実施状況についてモニタリング(monitoring)を行う。