社会福祉士 国家試験 の 10門
第1問
福祉サービスの評価に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
プロセス評価は、プログラムが適切な手順や方法で実施されたかどうかに着目して行われる。
評価において、サービス利用者の主観は排除すべきものである。
事業が、サービスの量や結果にかかわらず、以前よりも少ない費用で実施されるとき、その事業は効率的と評価できる。
パブリックコメントとは、地方自治体が自らの実施した福祉サービスの評価結果を公表する制度である。
第三者評価制度は、法令に定められた福祉サービスの運営基準が遵守されているかを確認するための仕組みである。
社会福祉士 国家試験 の 10門
第2問
次の事例を読んで、Y事業所が工賃増のためにとるべき対応として、適切なものを1つ選びなさい。
Y事業所は、利用者のほとんどが知的障害者である就労継続支援B型事業所である。利用者の月額平均工賃は約12、000円であり、長い期間横ばいの状態である。作業は企業からの受注作業が大半を占めており、最近、受注量が減少している。
(注)「障害者優先調達推進法」とは、「国等による障害者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律」のことである。
現在の3倍以上の目標工賃を設定し、工賃増に向けた利用者の意識を変える。
利用者による時間外、休日の作業を増やして生産性を上げる。
経営分野の関係者の協力を得て、市場ニーズに合った自主製品の開発に努める。
企業に事業所への発注は障害者雇用率に算定できることを伝え、受注を増やす。
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第3問
国際ソーシャルワーカー連盟(IFSW)による「貧困撲滅とソーシャルワーカーの役割に関する国際方針文書」(2010年)におけるこの連盟の「政策声明」の内容に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
個人と国家にとって社会的安寧が最も基礎的な権利であることを認識し、国内外の社会経済的政策の立案に積極的に関与する。
貧しい人々が経済および社会開発を自ら組織化し、促進する義務を果たさなければならないことを再確認する。
高齢者が最も貧困の危機に直面しており、しばしば「極度の貧困」に耐えていることを認識する。
衣食住に対する基本的ニーズが充足されなければ、政治的そして市民としての権利はほとんど意味をなさないと断言する。
他機関と連携し、アドボカシーとケースマネジメントの技能を駆使して「極度の貧困」を軽減するソーシャルワーク活動を開始し、また支援するよう努める。
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第4問
次の各法令などが対象とする「児童」として、正しいものを1つ選びなさい。
児童扶養手当法では、「児童」を16歳未満の者と定めている。
母子及び寡婦福祉法(現在の母子及び父子並びに寡婦福祉法)では、「児童」を18歳未満の者と定めている。
児童手当法では、「児童」を16歳未満の者と定めている。
児童の権利に関する条約では、「児童」を16歳未満の者と定めている。
児童虐待の防止等に関する法律では、「児童」を18歳未満の者と定めている。
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第5問
更生保護における最近の取組に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
仮釈放者を対象に犯罪傾向などの問題性に応じた重点的・専門的処遇を行うために、自立更生促進センターが全都道府県に設置された。
高齢又は障害により自立が困難な矯正施設退所者等に対し、退所後直ちに福祉サービスにつなげるなど、地域生活に定着をはかるため、地域生活定着支援センターが設置された。
更生保護施設への入所に限界があることから、緊急的住居確保・自立支援対策の一つとして、「自立準備ホーム」が法務大臣の許可の下に設置できることになった。
刑の一部の執行猶予制度が新設され、薬物使用等の罪を犯した者に対して、裁量的に猶予期間中保護観察を付すことができることになった。
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第6問
チームに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
チームとは、共通の目標や職務の遂行のために、相互に依存し、協力し合う二人以上の人々からなる境界の明瞭な集合体である。
チームの業績は、メンバーによる努力の投入量の総和とほぼ同じになる。
遂行するタスクが多様なスキルや判断を必要とする場合には、チームよりも個人の方が高い業績を上げることができる。
短期的目標や各自の役割・責任の配分などがあらかじめ組織の管理者によって統制されているチームを、自己管理型チームと呼ぶ。
チームメンバーの人数が多いほど、建設的な交流が促進される。
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第7問
次の事例を読んで、C医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)の対応として、適切なものを選びなさい。
C医療ソーシャルワーカーは、X病院に一人だけの医療ソーシャルワーカーとして採用された1年目のワーカーである。末期がんの告知を受けて入院している身寄りのないDさん(70歳、男性)の相談に入院当初から親身になって応じ、休日にも様子を見に来るなどしていた。このたび、長期の休暇を取得しようと考えているが、休暇中にDさんの病状が急変した場合のことが気になり、休暇を取りやめるべきかどうかと考え始めた。
Dさんに自分の携帯電話の番号を告げ、直接連絡が取れるようにして休む。
Dさんに事情を率直に話して一緒に考えてもらい、Dさんの意思を尊重する。
Dさんの病状急変時のワーカー業務について、あらかじめ看護師長らと相談する。
Dさんには、休暇を取りやめ自分がずっと支援すると言って安心してもらう。
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第8問
相談援助における心理社会的アプローチに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
『コモン・ヒューマン・ニーズ』の著者トール(Towle、C.)の流れを受けている。
ランク(Rank、O.)により提唱された自我理論を基盤としている。
課題解決に向けた支援に消極的な人に適用可能なアプローチである。
実践における時間的制約や即効性についての期待に応えることができる。
心理社会的問題を抱えている人を対象として、援助期間や時間を取り決めて援助する。
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第9問
パーソナリティに関する次の記述のうち、特性論の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。
エス・自我・超自我の区別と相互作用説は、特性論の一つの証拠となっている。
体格や価値に基づく生活様式などの違いでカテゴリー化し、特性をとらえる。
外向性・神経症傾向・誠実性・調和性・経験への開放性から成るビッグファイブ(5因子説)は、特性論の一例である。
典型例が明示され、パーソナリティを直感的・全体的に把握するのに役立つ。
パーソナリティ全体をいくつかの層の積み重なった構造としてとらえる。
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第10問
ボランティア活動に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
社会福祉法では、市町村社会福祉協議会はボランティアコーディネーターを配置する義務があるとされている。
「ボランティア活動の中長期的な振興方策について(意見具申)」では、ボランティア活動の基盤整備のための公費使用は、ボランティア活動の自主性を妨げるとされている。
中間支援組織としてのボランティアセンターの運営主体は、社会福祉協議会、NPOといった民間非営利組織に限定されている。
社会福祉法第4条にいう「社会福祉に関する活動を行う者」には、ボランティア等が想定されている。
ボランティアコーディネーターは、ボランティア活動者の自主性を妨げないようにするため、プログラムの企画や開発を行ってはならない。