社会福祉士 国家試験 の 5門
第1問
質的調査における記録とデータに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
フィールドワークにおいてメモを取る際には、現場の人々の不信感、警戒感を引き起こさないような工夫が必要である。
メモを基に、フィールドノートに観察・考察したことを記載していく際には、出来事の時間的順序にこだわらず、思い浮かぶままに記載する。
インタビューにおいて対象者から録音を許可された場合には、録音された音声が正確な記録となるので、メモを取る必要はない。
質的調査の対象となる文書資料は、官公庁などの公的機関による記録のみであり、情報が正確である保証のない手紙や日記などの私的文書は含まれない。
アクションリサーチの過程では、主にフィールドノートの記録を用い、実験室における実験データや質問紙調査のデータは用いない。
社会福祉士 国家試験 の 5門
第2問
次の事例を読んで、地域包括支援センターのJ社会福祉士の対応に関する次の記述のうち、適切なものを選びなさい。
一人暮らしのKさん(75歳、女性)は、最近、自宅にこもりがちの様子である。心配した民生委員とKさんの顔見知りである隣人が、地域包括支援センターに相談してきた。J社会福祉士がその二人とともに訪問すると、室内には空になった弁当などはあるものの、食事を作っている様子はなかった。受診やサービス利用を勧めてみたが、Kさんは、「一人で大丈夫だからサービスは必要ない」と言った。
Kさんの意思を尊重し、1か月後に再訪問すると告げて辞去した。
状態が変化した場合に備えて、民生委員と協力して見守りを続けるようにした。
適切に食事をとれるように、配食サービスの利用手続きをした。
健康状態を確認するために、病院に行くよう強く説得した。
社会福祉士 国家試験 の 5門
第3問
更生保護における最近の取組に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
仮釈放者を対象に犯罪傾向などの問題性に応じた重点的・専門的処遇を行うために、自立更生促進センターが全都道府県に設置された。
高齢又は障害により自立が困難な矯正施設退所者等に対し、退所後直ちに福祉サービスにつなげるなど、地域生活に定着をはかるため、地域生活定着支援センターが設置された。
更生保護施設への入所に限界があることから、緊急的住居確保・自立支援対策の一つとして、「自立準備ホーム」が法務大臣の許可の下に設置できることになった。
刑の一部の執行猶予制度が新設され、薬物使用等の罪を犯した者に対して、裁量的に猶予期間中保護観察を付すことができることになった。
社会福祉士 国家試験 の 5門
第4問
ケアマネジメントの過程でケアマネジャーが行うことに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
ケアマネジメントは、ケアマネジャーが利用者からの訴えに基づいて地域ネットワークを構築するところから始まる。
アセスメントでは、様々な生活課題の中でケアマネジメントが対応すべきものを仕分けるスクリーニングを行う。
ケアプランにおけるサービス選択では、ケアマネジャーによる専門的な判断を優先する。
ケアプランの実施に当たっては、サービスやサポートの提供主体と利用者の間に入って調整を行う。
モニタリングとは、現行のケアプランで対応できない利用者を他機関に送致することである。
社会福祉士 国家試験 の 5門
第5問
日本における相互扶助に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
屋根葺きや田植えなどに際して労力を交換しあう慣習を「ユイ」という。
共同生産と収穫物の共同分配によって利益を共有する慣習を「テツダイ」という。
見返りを求めずに食料や労力を無償で提供する慣習を「モヤイ」という。
信仰や社交を目的にした任意参加型の相互扶助組織を「組」という。
生産や自治を目的にした地縁による相互扶助組織を「講」という。