クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第1問
屋内に設置する走行クレーンに関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンガーダに歩道のあるクレーンの最高部(集電装置の部分を除く。)とその上方にあるはり等との間隔は、0.3m以上としなければならない。
クレーンガーダの歩道(天がいのないもの)とその上方にあるはり等との間隔は、1.8m以上としなければならない。
クレーンと建設物との間に設ける歩道の幅は、柱に接する部分を除き0.6m以上としなければならない。
クレーンと建設物との間に設ける歩道のうち、柱に接する部分の幅は、0.4m以上としなければならない。
クレーンの運転台の端とその運転台に通ずる歩道の端との間隔は、原則として0.3m以下としなければならない。
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第2問
図のように質量36tの荷を4本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度90°でつるとき、使用することができるワイヤロープの最小径は1~5のうちどれか。ただし、重力の加速度は9.8m/s
2
、ワイヤロープの切断荷重はそれぞれに記載したとおりとし、また、4本のワイヤロープには均等に荷重がかかり、ワイヤロープの質量は考えないものとする。
ワイヤロープの直径(mm)=32 切断荷重(kN)=544
ワイヤロープの直径(mm)=36 切断荷重(kN)=688
ワイヤロープの直径(mm)=40 切断荷重(kN)=850
ワイヤロープの直径(mm)=44 切断荷重(kN)=1030
ワイヤロープの直径(mm)=48 切断荷重(kN)=1220
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第3問
クレーンの巻過防止装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
ねじ形リミットスイッチによる巻過防止装置は、フックブロックの上面によりレバーを押し上げてリミットスイッチを作動させる方式である。
重錘形リミットスイッチによる巻過防止装置は、カム形リミットスイッチによるものと比べて作動後の復帰距離が短い。
直働式の巻過防止装置は、直働式以外の方式に比べて停止精度が良い。
直働式の巻過防止装置に使われるリミットスイッチは、巻下げ過ぎの制限ができない。
直働式以外の方式の巻過防止装置は、ワイヤロープを交換した後、作動位置の再調整が必要である。
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第4問
クレーンの安全装置等に関し、次のうち誤っているものはどれか。
ねじ形リミットスイッチによる巻過防止装置は、電磁接触器の操作回路を開閉する方式で、複数の接点を設けることができる。
直働式の巻過防止装置は、直働式以外の方式に比べて作動後の復帰距離が短い。
カム形リミットスイッチによる巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置の再調整が不要である。
アンカーは、走行路端のアンカー基礎金物の位置までクレーンを移動させ、短冊状の金物を挿入し固定する方式が一般的である。
クレーン本体がレール端から走り出るのを防止するため、通常、走行レールの両端にゴムなどを用いたストッパー又は車輪止めを設ける。
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第5問
クレーンの運転時の注意事項として、誤っているものは次のうちどれか。
巻上げ操作をするときは、巻過防止装置に頼ってこれにより停止させてはならない。
無線操作式クレーンが複数設置されている作業場では、無線運転の表示ランプの見える位置で制御器のキースイッチを入れ、表示ランプの点灯・消灯により、これから操作するクレーンであることを確認する。
揚程が少しだけ足りないときは、巻過防止用のリミットスイッチを外して慎重に巻上げ操作を行う。
屋外に設置されたクレーンで、つり荷がぬれている場合、玉掛け用ワイヤロープが滑りやすくなるので、地切り、巻上げ、横行、走行、旋回等の起動の際は静かに運転する。
荷振れを防止するためには、荷の振れが大きい場合は追ノッチを大きく、荷の振れが小さい場合は追ノッチを小さくする。
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第6問
給電装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
イヤー式トロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険がある。
爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、キャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が用いられる。
パンタグラフのホイールやシューの材質には、砲金、カーボン、特殊合金などが用いられる。
絶縁トロリ線方式給電は、すその開いた絶縁物で被覆したトロリ線を用い、その間を集電子がしゅう動して集電する方式である。
旋回体やケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。
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第7問
事業者は、クレーンの組立ての作業を行うときは、法令上、作業指揮者を選任して、一定の事項を行わせなければならないが、この一定の事項に含まれないものは次のうちどれか。
作業の方法を決定すること。
労働者の配置を決定すること。
材料の欠点の有無を点検し、不良品を取り除くこと。
器具及び工具の機能を点検し、不良品を取り除くこと。
作業の内容及び従事した労働者の氏名を記録すること。
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第8問
クレーンのトロリ又は作動装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クラブトロリ式天井クレーンの巻上装置は、トロリ上に設けられている。
旋回装置は、ジブクレーンのジブなどを中心軸の周りに回転させる装置である。
ロープトロリは、つり具をつり下げた台車を、ガーダ上などに設置した巻上装置と横行装置によりロープを介して操作する構造のトロリである。
引込み装置は、天井クレーンに取り付けて荷の引込み、押し出しをする装置である。
巻上装置に主巻と補巻を設ける場合、一般に主巻の巻上げ速度は、補巻より遅い。
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第9問
クレーンの運転又は玉掛けの業務に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンの運転の業務に係る特別の教育を受けた者は、つり上げ荷重5.5tの跨線テルハの運転の業務に就くことができる。
床上運転式クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重10tの床上運転式クレーンの運転の業務に就くことができる。
床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者は、つり上げ荷重6tの床上運転式クレーンの運転の業務に就くことができる。
玉掛け技能講習を修了した者は、つり上げ荷重30tの無線操作式のクレーンの玉掛けの業務に就くことができる。
クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重20tの機上で運転する方式のクレーンの運転の業務に就くことができる。
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第10問
クレーンの電動機の付属機器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
間接制御器には、カム形制御器やエンコーダー型制御器がある。
クランクハンドル式の制御器は、操作ハンドルを水平方向に回して操作する構造である。
無線操作用の制御器には、押しボタン式とハンドル操作式がある。
制御盤は、電磁接触器を備え電動機の正転や逆転などの直接制御を行うものである。
抵抗器は、特殊鉄板を打ち抜いたもの又は鋳鉄製の抵抗体を絶縁ロッドで締め付け、格子状に組み立てたものである。