行政書士 国家試験 の 10門
第1問
A、B、CおよびDは、共同で事業を営む目的で「X会」という団体を設立した。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定および判例に照らし、誤っているものはどれか。
X会が権利能力なき社団であり、Aがその代表者である場合、X会の資産として不動産があるときは、その不動産の公示方法として、Aは、A個人の名義で所有権の登記をすることができる。
X会が民法上の組合である場合、X会の取引上の債務については、X会の組合財産がその債務のための責任財産になるとともに、組合員であるA、B、CおよびDも、各自が損失分担の割合に応じて責任を負う。
X会が権利能力なき社団である場合、X会の取引上の債務については、その構成員全員に1個の債務として総有的に帰属し、X会の社団財産がその債務のための責任財産になるとともに、構成員であるA、B、CおよびDも各自が連帯して責任を負う。
X会が民法上の組合である場合、組合員であるA、B、CおよびDは、X会の組合財産につき持分権を有するが、X会が解散して清算が行われる前に組合財産の分割を求めることはできない。
X会が権利能力なき社団である場合、構成員であるA、B、CおよびDは、全員の同意をもって、総有の廃止その他X会の社団財産の処分に関する定めのなされない限り、X会の社団財産につき持分権を有さず、また、社団財産の分割を求めることができない。
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第2問
世界の都市に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
19世紀にル・コルビュジェは田園都市構想を提唱し、20世紀のロンドンのニュータウン建設に影響を与えた。
住宅地域が中心都市から郊外に拡大し、農地などが無秩序に宅地化される現象をストロー現象という。
大都市の旧市街地で、住宅の老朽化や貧困層の集中などにより問題が起きることを、イントラシティ問題という。
ある国で、特定の都市に人口が集中し、2位以下の都市との人口差が極端に大きい場合、前者の都市をプライメイトシティという。
グローバル経済化の進展により、農村部から人口が流入して形成されたアフリカの巨大なスラム街を含む都市をグローバルシティという。
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第3問
Aは、B所有の甲土地上に乙建物を建てて保存登記をし、乙建物をCが使用している。この場合に関する次の記述は、民法の規定および判例に照らし、正しいでしょうか?
Aが、Bとの間の土地賃貸借契約に基づいて乙建物を建て、Cとの間の建物賃貸借契約に基づいてCに乙建物を使用させている場合、乙建物の所有権をAから譲り受けたBは、乙建物についての移転登記をしないときは、Cに対して乙建物の賃料を請求することはできない。
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第4問
住民基本台帳ネットワークシステム及び住民基本台帳カードに関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
住民基本台帳カードの発行手数料は無料であり、発行にかかる費用は、市区町村、都道府県、国で負担している。
住民基本台帳ネットワークシステムは、市区町村、都道府県、国の各省庁を専用のネットワーク回線により接続し、住民の基本5情報(氏名、住所、生年月日、性別、本籍)を参照し合うシステムである。
銀行口座開設を行う際には、写真付き住民基本台帳カードを公的な身分証明書として利用することができる。
住民基本台帳ネットワークシステムに対しては、2008年に最高裁判所によって合憲判決が下されているにもかかわらず、同システムから脱退する市区町村が増加している。
外国人住民は、住民基本台帳制度の適用対象者でないため、数年にわたり日本に在住していたとしても、住民基本台帳カードの交付を申請することはできない。
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第5問
市町村に転入した者は市町村長に届出なければならないこととされているが、この転入の届出について、妥当な記述はどれか。争いがあれば、最高裁判所の判例による。
転入届については、届出書の提出により届出がなされたものと扱われ、市町村長は、居住の実態がないといった理由で、その受理を拒否することは許されない。
転入届を受理せずに住民票を作成しないことは、事実上の取扱いに過ぎず、行政処分には該当しないから、届出をした者は、これを処分取消訴訟により争うことはできない。
正当な理由なく転入届を所定の期間内にしなかった者に科される過料は、行政上の秩序罰であり、非訟事件手続法の手続により裁判所により科される。
転入により、地域の秩序が破壊され住民の安全が害されるような特別の事情がある場合には、市町村長は、緊急の措置として、転入届の受理を拒否することができる。
転入届に基づき作成された住民票が市町村長により職権で消除された場合、消除の効力を停止しても、消除された住民票が復活するわけではないから、消除をうけた者には、その効力の停止を申し立てる利益はない。
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第6問
行政立法に関する次の記述は、最高裁判所の判例に照らし、正しいでしょうか?法令および省庁名は当時のものである。
文部省令が、登録の対象となる文化財的価値のある刀剣類の鑑定基準として、美術品として文化財的価値を有する日本刀に限る旨を定めたことは、銃砲刀剣類所持等取締法の趣旨に沿う合理性を有する鑑定基準を定めたものというべきであるから、これをもって法の委任の趣旨を逸脱する無効のものということはできない。
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第7問
司法制度改革審議会の意見書(平成13年6月公表)に基づいて実施された近年の司法制度改革に関する次の記述は正しいでしょうか?
検察官が公訴を提起しない場合において、検察審査会が2度にわたって起訴を相当とする議決をしたときには、裁判所が指定した弁護士が公訴を提起する制度が導入された。
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第8問
利益相反行為に関する次の記述は、民法の規定および判例に照らし、妥当でしょうか?
親権者が、他人の金銭債務について、連帯保証人になるとともに、子を代理して、子を連帯保証人とする契約を締結し、また、親権者と子の共有名義の不動産に抵当権を設定する行為は、利益相反行為にあたる。
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第9問
次に掲げる条文は、いずれも「みなす」の文言が含まれているが、正しい法律の条文においては「みなす」ではなく「推定する」の文言が用いられているものが一つだけある。それはどれか。
未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。(民法753条)
移送の裁判が確定したときは、訴訟は、初めから移送を受けた裁判所に係属していたものとみなす。(民事訴訟法22条3項)
文書は、その方式及び趣旨により公務員が職務上作成したものと認めるべきときは、真正に成立した公文書とみなす。(民事訴訟法228条2項)
自己の財物であっても、他人が占有し、又は公務所の命令により他人が看守するものであるときは、この章の罪*については、他人の財物とみなす。(刑法242条)
試験事務に従事する指定試験機関の役員及び職員は、刑法その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。(行政書士法4条の7第3項〔一部省略〕)
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第10問
個人の情報の取扱いに関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。
行政機関情報公開法では、特定の個人を識別することができなくとも、公にすることにより当該個人の権利利益を侵害するおそれがあるような情報が載っている行政文書は不開示となりうる。
住民基本台帳法は住民の居住関係を公証するものであるので、氏名、性別、生年月日、住所の基本4情報については、何人でも理由のいかんを問わず閲覧謄写できる。
戸籍法は国民個人の身分関係を公証するという機能を営むものであるので、重婚などを防ぐために、何人でも戸籍謄本等の交付請求ができるという戸籍の公開原則を維持している。
公文書管理法の制定により、外交文書に記載されている個人情報は、文書が作成されてから30年が経過した時点で一律に公開されることとなった。
行政機関個人情報保護法の下では、何人も自分の情報の開示を請求することができるが、訂正を求めることはできない。