第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第1問
労働衛生対策を進めていくに当たっては、作業管理、作業環境管理及び健康管理が必要であるが、次のAからEまでの対策例について、作業管理に該当するものの組合せは1~5のうちどれか。
A:VDT作業における作業姿勢は、椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分あて、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする。
B:有機溶剤業務を行う作業場所に設置した局所排気装置のフード付近の気流の風速を測定する。
C:放射線業務に従事する者の被ばく線量を蛍光ガラス線量計等の個人被ばく線量測定器により測定する。
D:すい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設ける。
E:介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に従事する労働者に対し、腰痛予防体操を実施する。
A、B
A、C
B、C
C、D
D、E
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第2問
週所定労働時間が30時間以上で、雇入れの日から起算して5年6か月継続勤務した労働者に対して、新たに与えなければならない年次有給休暇日数は、法令上、何日か。ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。
16日
17日
18日
19日
20日
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第3問
次の設備又は装置のうち、法令上、定期自主検査の実施義務が規定されていないものはどれか。
塩化ビニルを取り扱う特定化学設備
化学繊維を製造する工程において、二硫化炭素を重量の5%を超えて含有する溶剤を混合する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
シアン化カリウムを含有する排液用に設けた排液処理装置
アーク溶接作業を行う屋内作業場に設けた全体換気装置
フライアッシュを袋詰めする屋内の作業場所に設けたプッシュプル型換気装置
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第4問
呼吸に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
呼吸運動は、気管と胸膜の協調運動によって、胸郭内容積を周期的に増減させて行われる。
肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われるガス交換は、外呼吸である。
成人の呼吸数は、通常、1分間に16~20回であるが、食事、入浴や発熱によって減少する。
呼吸に関与する筋肉は、間脳の視床下部にある呼吸中枢によって支配されている。
血液中に二酸化炭素が増加してくると、呼吸中枢が抑制されて呼吸は浅くなり、回数が減少する。
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第5問
屋内作業場において、第二種有機溶剤等を使用して常時洗浄作業を行う場合の措置として、法令上、正しいものは次のうちどれか。ただし、消費する有機溶剤等が一定量を超えない場合や、臨時又は短時間の有機溶剤業務を行う場合などの有機溶剤中毒予防規則に定める適用除外及び設備の特例はないものとする。
作業場所に設ける局所排気装置について、囲い式フードの場合は0.4m/sの制御風速を出し得る能力を有するものにする。
作業中の労働者が有機溶剤等の区分を容易に知ることができるよう容器に赤色の表示をする。
作業場における空気中の有機溶剤の濃度を、1年以内ごとに1回、定期に測定する。
作業に常時従事する労働者に対し、1年以内ごとに1回、定期に、有機溶剤等健康診断を行う。
作業場所に設けたプッシュプル型換気装置について、2年を超える期間使用しない場合を除き、2年以内ごとに1回、定期に、自主検査を行う。
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第6問
有機溶剤に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
有機溶剤の蒸気は、空気より重く、呼吸器から吸収されやすいが、皮膚から吸収されることはない。
有機溶剤は、脂溶性が低いため、脂肪の多い脳などには入りにくい。
二硫化炭素による健康障害として顕著なものは、再生不良性貧血などの造血器障害である。
トルエンによる健康障害として顕著なものは、網膜細動脈瘤を伴う脳血管障害である。
酢酸メチルによる健康障害では、視力低下、視野狭窄などがみられる。
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第7問
次の図は局所排気装置のフードを模式的に表したものである。各図のフードの型式の名称の組合せとして正しいものは1~5のうちどれか。
A=外付け式グリッド型
B=レシーバー式キャノピー型
C=囲い式ドラフトチェンバー型
A=外付け式スロット型
B=囲い式ドラフトチェンバー型
C=レシーバー式カバー型
A=外付け式グリッド型
B=囲い式ドラフトチェンバー型
C=レシーバー式カバー型
A=外付け式スロット型
B=レシーバー式キャノピー型
C=囲い式ドラフトチェンバー型
A=外付け式スロット型
B=レシーバー式キャノピー型
C=レシーバー式カバー型
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第8問
化学物質による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
一酸化炭素による中毒では、ヘモグロビン合成の障害による貧血、溶血などがみられる。
シアン化水素による中毒では、細胞内での酸素利用の障害による呼吸困難、痙攣などがみられる。
硫化水素による中毒では、意識消失、呼吸麻痺などがみられる。
二酸化硫黄による慢性中毒では、慢性気管支炎、歯牙酸蝕症などがみられる。
弗化水素による慢性中毒では、骨の硬化、斑状歯などがみられる。
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第9問
次の物質のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務に常時従事する労働者に対し、法令に基づき、定期に、歯科医師による健康診断を行わなければならないものはどれか。
キシレン
黄りん
塩化ビニル
コールタール
酢酸エチル
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第10問
食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、代表的なものとしてサルモネラ菌によるものがある。
感染型食中毒は、食物に付着している細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、代表的なものとして黄色ブドウ球菌によるものがある。
O-157やO-111による食中毒は、赤痢菌の毒素と類似の毒素を産生する大腸菌による食中毒で、腹痛、出血を伴う水様性の下痢などを呈する。
テトロドトキシンは、カビの産生する毒素の一つで腹痛や下痢を起こす。
エンテロトキシンは、食中毒の原因となる自然毒の一つであるフグ毒の主成分である。