第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第1問
血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
血液は、血漿と有形成分から成り、血液の容積の55%程度を占める血漿中には、アルブミン、グロブリンなどの蛋白質が含まれている。
血液の有形成分には、赤血球、白血球及び血小板があり、赤血球は酸素を組織に供給し、白血球は体内への細菌や異物の侵入を防御し、血小板は止血の機能を有する。
赤血球の寿命は、約120日で、白血球の寿命に比べて長い。
リンパ球は、白血球の約30%を占め、免疫反応に関与している。
血液の凝固は、血漿中のアルブミンとグロブリンが反応してフィブリノーゲン(線維素原)に変化する現象である。
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第2問
食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
毒素型食中毒は、食物に付着した細菌により産生された毒素によって起こる食中毒で、代表的なものとしてサルモネラ菌によるものがある。
感染型食中毒は、食物に付着している細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、代表的なものとして黄色ブドウ球菌によるものがある。
O-157やO-111による食中毒は、赤痢菌の毒素と類似の毒素を産生する大腸菌による食中毒で、腹痛、出血を伴う水様性の下痢などを呈する。
テトロドトキシンは、カビの産生する毒素の一つで腹痛や下痢を起こす。
エンテロトキシンは、食中毒の原因となる自然毒の一つであるフグ毒の主成分である。
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第3問
感覚又は感覚器に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
皮膚感覚には、触圧覚、痛覚、温度感覚(温覚・冷覚)などがあり、これらのうち冷覚を感じる冷覚点の密度は、他の感覚点に比べて大きい。
内耳は、前庭、半規管及び蝸牛から成り、前庭と半規管が平衡感覚をつかさどっている。
網膜には色を感じる杆状体と、明暗を感じる錐状体の2種類の視細胞がある。
眼軸が長過ぎるために、平行光線が網膜の前方で像を結ぶ状態は、遠視眼である。
嗅覚は、わずかな匂いでも感じるほど鋭敏で、同じ臭気に対しても疲労しにくい。
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第4問
熱傷の救急処置等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
熱傷は、Ⅰ~Ⅲ度に分類され、Ⅰ度は水疱ができほうる程度のもので、強い痛みと灼熱感を伴う。
熱傷面は、すぐに水をかけて十分冷やすことが応急手当のポイントであるが、熱傷の範囲が広い場合、全体を冷却し続けることは低体温となるおそれがあるので注意が必要である。
熱傷部には、できるだけ早く軟膏や油類を塗り、空気を遮断する。
化学薬品がかかった場合は、直ちに中和剤により中和した後、水で洗浄する。
高温のアスファルトやタールが皮膚に付着した場合は、水をかけて冷やしたりせず、早急に皮膚から取り除く。
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第5問
粉じん(ヒュームを含む。)による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
じん肺は、粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病である。
鉱物性粉じんに含まれる遊離けい酸(SiO2)は、石灰化を伴う胸膜肥厚や胸膜中皮腫を生じさせるという特徴がある。
じん肺は、肺結核のほか、続発性気管支炎、続発性気胸、原発性肺がんなどを合併することがある。
溶接工肺は、溶接の際に発生する酸化鉄ヒュームのばく露によって発症するじん肺である。
炭素を含む粉じんもじん肺を起こすことがある。
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第6問
雇入れ時の安全衛生教育に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
常時使用する労働者数が10人未満の事業場であっても、教育を省略することはできない。
3か月以内の期間を定めて雇用する労働者であっても、教育を省略することはできない。
教育事項の全部又は一部に関し十分な知識及び技能を有していると認められる労働者については、当該事項についての教育を省略することができる。
百貨店など各種商品小売業の事業場においては、「作業開始時の点検に関すること」についての教育を省略することができる。
銀行など金融業の事業場においては、「作業手順に関すること」についての教育を省略することができる。
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第7問
心臓の働きと血液の循環に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
心臓の中にある洞結節(洞房結節)で発生した刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、心臓は規則正しく収縮と拡張を繰り返す。
体循環は、左心室から大動脈に入り、毛細血管を経て静脈血となり右心房に戻ってくる血液の循環である。
肺循環は、右心室から肺静脈を経て肺の毛細血管に入り、肺動脈を通って左心房に戻る血液の循環である。
心臓の拍動は、自律神経の支配を受けている。
大動脈及び肺静脈を流れる血液は、酸素に富む動脈血である。
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第8問
次の図は局所排気装置のフードを模式的に表したものである。各図のフードの型式の名称の組合せとして正しいものは1~5のうちどれか。
A=外付け式グリッド型
B=レシーバー式キャノピー型
C=囲い式ドラフトチェンバー型
A=外付け式スロット型
B=囲い式ドラフトチェンバー型
C=レシーバー式カバー型
A=外付け式グリッド型
B=囲い式ドラフトチェンバー型
C=レシーバー式カバー型
A=外付け式スロット型
B=レシーバー式キャノピー型
C=囲い式ドラフトチェンバー型
A=外付け式スロット型
B=レシーバー式キャノピー型
C=レシーバー式カバー型
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第9問
呼吸に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
呼吸運動は、主として呼吸筋と横隔膜の協調運動によって行われる。
胸郭内容積が増し、その内圧が低くなるにつれ、鼻腔や気管などの気道を経て肺内へ流れ込む空気が吸気である。
肺胞内の空気と肺胞を取り巻く毛細血管中の血液との間で行われる酸素と二酸化炭素のガス交換を内呼吸という。
呼吸中枢は延髄にあり、ここからの刺激によって呼吸に関与する筋肉は支配されている。
血液中の二酸化炭素濃度が増加すると、呼吸中枢が刺激され、呼吸が速く深くなる。
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第10問
労働安全衛生規則の衛生基準について、誤っているものは次のうちどれか。
著しい騒音を発する一定の屋内作業場については、6か月以内ごとに1回、定期に、等価騒音レベルを測定しなければならない。
屋内作業場に多量の熱を放散する溶融炉があるときは、加熱された空気を直接屋外に排出し、又はその放射するふく射熱から労働者を保護する措置を講じなければならない。
炭酸ガス(二酸化炭素)濃度が0.15%を超える場所には、関係者以外の者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示しなければならない。
著しく暑熱又は多湿の作業場においては、坑内等特殊な作業場でやむを得ない事由がある場合を除き、休憩の設備を作業場外に設けなければならない。
硫化水素濃度が100万分の10を超える場所には、関係者以外の者が立ち入ることを禁止し、かつ、その旨を見やすい箇所に表示しなければならない。