第二種衛生管理者(国家試験) の 10門
第1問
週所定労働時間が30時間以上で、雇入れの日から起算して5年6か月継続勤務した労働者に対して、新たに与えなければならない年次有給休暇日数は、法令上、何日か。ただし、その労働者はその直前の1年間に全労働日の8割以上出勤したものとする。
16日
17日
18日
19日
20日
第二種衛生管理者(国家試験) の 10門
第2問
成人のヒトの肝臓の機能として、誤っているものは次のうちどれか。
脂肪酸の分解及びコレステロールの合成
アルブミンなどの血漿蛋白の合成
赤血球の産生及び分解
アミノ酸からのブドウ糖の合成
グリコーゲンの合成及び分解
第二種衛生管理者(国家試験) の 10門
第3問
疲労などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
近年の職場では、長時間の同一姿勢保持に伴う静的疲労、身体の一部だけの局所疲労、精神的な活動による精神的疲労などが課題となっている。
身体活動強度(METs、メッツ)は、身体活動の強さを表す指標で、歩行している状態が1メッツである。
疲労を自覚的に測定するには、厚生労働省が公開している「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」などの調査表が用いられる。
疲労を生理学的に測定するには、自律神経の機能を調べる心拍変動(HRV)解析などや感覚神経の機能を調べる2点弁別閾検査などが用いられる。
産業疲労は、生体に対する労働負荷が大きすぎることにより引き起こされ、その回復や蓄積には、仕事だけでなく日常生活もかかわっている。
第二種衛生管理者(国家試験) の 10門
第4問
労働衛生管理に用いられる統計に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
生体から得られたある指標が正規分布という型をとって分布する場合、そのバラツキの程度は、分散や標準偏差によって表される。
集団を比較する場合、調査の対象とした項目のデータの平均値が等しくても分散が異なっていれば、異なった特徴をもつ集団であると評価される。
健康管理統計において、ある時点での検査における有所見者の割合を有所見率といい、一定期間に有所見が発生した者の割合を発生率という。
ある事象と健康事象との間に、統計上、一方が多いと他方も多いというような相関関係が認められても、それらの間に因果関係がないこともある。
労働衛生管理では、種々の検査において、正常者を有所見者と判定する率が低くなるようにスクリーニングレベルが高く設定されるため、有所見の判定の的中率が低い統計データとなる。
第二種衛生管理者(国家試験) の 10門
第5問
神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
神経系を構成する基本的な単位である神経細胞は、通常、1個の細胞体、1本の軸索、複数の樹状突起から成り、ニューロンともいわれる。
中枢神経系には脳と脊髄が、末梢神経系には体性神経と自律神経がある。
自律神経は、運動と感覚に関与し、体性神経は、呼吸、循環などに関与する。
大脳の皮質は、神経細胞の細胞体が集まっている灰白質で、感覚、思考等の作用を支配する中枢として機能する。
交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対である。
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第6問
温熱条件に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
実効温度(感覚温度)は、人の温熱感に基礎を置いた指標で、気温、湿度、放射熱の総合効果を温度目盛りで表したものである。
暑からず、寒からずという温度感覚を伴う温度を至適温度という。
WBGTは、暑熱環境による熱ストレスの評価に用いられる指標で、屋外で太陽照射がある場合は、自然湿球温度、黒球温度及び乾球温度の測定値から算出される。
相対湿度とは、空気中の水蒸気圧とその温度における飽和水蒸気圧との比を百分率で示したものである。
夏季等暑熱時に室内を冷房する場合、外気温との差が大きくなると身体の体温調節機能に支障が生じやすいので、この場合の外気温と室温の差は7℃以内が目安とされている。
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第7問
出血及び止血法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
体内の全血液量は、体重の1/13程度で、その1/3を短時間に失うと生命が危険な状態となる。
止血法には、直接圧迫法、間接圧迫法などがあるが、一般市民が行う応急手当としては間接圧迫法が推奨されている。
静脈性出血は、傷口からゆっくり持続的に湧き出るような出血で、通常、直接圧迫法で止血する。
内出血は、胸腔、腹腔などの体腔内や皮下などのくう軟部組織への出血で、血液が体外に流出しないものである。
止血を行うときは、処置者の感染防止のため、ビニール手袋を着用したりビニール袋を活用したりして、受傷者の血液に直接ふれないようにする。
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第8問
食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
毒素型食中毒は、食物に付着した細菌が増殖する際に産生した毒素によって起こる食中毒で、黄色ブドウ球菌によるものなどがある。
感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、サルモネラ菌によるものなどがある。
O-157やO-111による食中毒は、赤痢菌の毒素と類似の毒素を産生する大腸菌による食中毒で、腹痛、出血を伴う水様性の下痢などの症状を呈する。
ボツリヌス菌は、缶詰、真空パック食品など、酸素のない食品中で増殖し、毒性の強い神経毒を産生する。
ノロウイルスは、手指や食品などを介して、経口で感染し、ヒトの腸管で増殖して、嘔吐、下痢、腹痛などの急性胃腸炎を起こすもので、夏季に集団食中毒として発生することが多い。
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第9問
下の図は、ヒトの血液循環の経路を模式的に表したものであるが、図中の血管ア~カを流れる血液に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
血管アは静脈であるが、動脈血が流れる。
血管ア~カを流れる血液のうち、二酸化炭素を最も多く含む血液は、血管イを流れる血液である。
血管ウを流れる血液は、血管イを流れる血液に比べて酸素を多く含む。
血管カを流れる血液は、血管エを流れる血液に比べて尿素を多く含む。
血管ア~カを流れる血液のうち、食後、ブドウ糖を最も多く含む血液は、血管オを流れる血液である。
第二種衛生管理者(国家試験) の 10門
第10問
厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」において、心の健康づくり計画の実施に当たって推進すべきこととされている四つのメンタルヘルスケアに該当しないものは、次のうちどれか。
労働者自身がストレスや心の健康について理解し、自らのストレスの予防や対処を行うセルフケア
メンタルヘルス不調の労働者を参加させ、その個別的問題を直接把握して、心の健康づくり対策の具体的な措置を検討する衛生委員会によるケア
管理監督者が、職場環境等の改善や労働者からの相談への対応を行うラインによるケア
産業医、衛生管理者等が、心の健康づくり対策の提言や労働者及び管理監督者に対する支援を行う事業場内産業保健スタッフ等によるケア
メンタルヘルスケアに関する専門的な知識を有する事業場外の機関及び専門家を活用し支援を受ける事業場外資源によるケア