ITストラテジスト試験(ST) の 10門
第1問
IT投資の評価手法のうち,バランススコアカードを用いた手法を説明したものはどれか。
IT投資の効果を正味現在価値などのキャッシュフローを用いて評価することによって,他の投資案件との整合性を確保する。
IT投資をその性質やリスクの共通性によってカテゴリに分類し,カテゴリ単位での投資割合を評価することによって,経営戦略とIT投資の整合性を確保する。
財務,顧客,内部業務プロセスなど複数の視点ごとに業績評価の指標を設定し,経営戦略との適合性を評価することによって,IT投資の効果を多面的に把握する。
初期投資の価値に加えて,後続のプロジェクトにおいて選択可能な収益やリスクの期待値を,金融市場で使われるオプション価格付け理論に基づいて評価する。
ITストラテジスト試験(ST) の 10門
第2問
エンタープライズアーキテクチャの参照モデルのうち、BRM(Business Reference Model)で提供されるものはどれか。
アプリケーションを機能的な観点から分類・体系化したサービスコンポーネントから成る、アプリケーションの再利用を促進するためのモデル
業務分類に従った業務体系・システム体系と各種業務モデルから成る、組織全体で業務やシステムの共通化の対象領域を洗い出すためのモデル
サービスコンポーネントを実際に活用するためのプラットフォームやテクノロジの標準仕様から成る、組織全体での技術の標準化を促進するためのモデル
組織間で共有される可能性の高い情報について、名称、定義及び各種属性を総体的に記述したモデルから成る、情報の再利用・統合を促進するためのモデル
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第3問
製品のロードマップに従って製品を開発していく場合に、プロダクトライン開発を適用する利点はどれか。
技術者個人の力を組織力よりも重視するので、成熟度の低い組織でも製品開発に成功しやすい。
品質が安定した資産を再利用していくので、品質が安定した製品を低いコストで開発できる。
ロードマップ上の各製品を完全に独立して開発していくので、一つの製品の不具合が他の製品に波及することがない。
ロードマップ上の最初の機種の開発開始時に、ソフトウェア資産を準備するなどの初期投資が不要なので、市場への新規参入が容易になる。
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第4問
表は,入力記号の集合が{0,1},状態集合が{a,b,c,d}である有限オートマトンの状態遷移表である。長さ3以上の任意のビット列を左(上位ビット)から順に読み込んで最後が110で終わっているものを受理するには,どの状態を受理状態とすればよいか。
a
b
c
d
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第5問
顧客に,英大文字A~Zの26種類を用いた顧客コードを割り当てたい。現在の顧客総数は8,000人であって,新規顧客が毎年2割ずつ増えていくものとする。3年後まで顧客全員にコードを割り当てられるようにするための,顧客コードの最も少ない桁数は幾つか。
3
4
5
6
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第6問
X社では、(1)~(4)に示す算定方式で在庫補充量を決定している。
第n 週の週末時点での在庫量をB[n ]、第n 週の販売量をC[n ]としたとき、第n 週の週末に発注する在庫補充量の算出式はどれか。
ここで、n は3以上とする。
[在庫補充量の算定方式]
(1)週末ごとに在庫補充量を算出し、発注を行う。在庫は翌週の月曜日に補充される。
(2)在庫補充量は、翌週の販売予測量から現在の在庫量を引き、安全在庫量を加えて算出する。
(3)翌週の販売予測量は、先週の販売量と今週の販売量の平均値とする。
(4)安全在庫量は、翌週の販売予測量の10%とする。
(C[n -1] + C[n ])/2×1.1 - B[n ]
(C[n -1] + C[n ])/2×1.1 - B[n - 1]
(C[n -1] + C[n ])/2 + C[n ]×0.1 - B[n ]
(C[n -2] + C[n -1])/2 + C[n ]×0.1 - B[n ]
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第7問
非機能要件の使用性に該当するものはどれか。
4時間以内のトレーニングで新しい画面インタフェースを操作できること操作できること
業務のピーク時でも8時間以内で夜間バッチ処理を完了できること
現行のシステムから新システムへ72時間以内に移行できること
地震などの大規模災害でも144時間以内にシステム復旧できること
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第8問
観測データを類似性によって集団や群に分類し、その特徴となる要因を分析する手法はどれか。
クラスタ分析法
指数平滑法
デルファイ法
モンテカルロ法
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第9問
コールセンタシステムにおけるIVRを説明したものはどれか。
企業ビル内などに設置して、外線電話と内線電話、内線電話同士を交換する装置
顧客からの電話に自動応答し、顧客自身の操作によって情報の選択や配信、合成音声による応答などを行う仕組み
コンピュータを電話を融合し、顧客データベースとPBXを連動させて、発呼や着呼と同時に必要な顧客情報をオペレータの画面上に表示するシステム
着信した電話を、あらかじめ決められたルールに従って、複数のオペエレータのうちの1人だけに接続する仕組み
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第10問
ITポートフォリオの説明はどれか。
管理費などの間接コストを、業務区分ごとのアクティビティの種別に着目して、製品やサービスの原価に割り振る手法である。
企業の経営戦略を、多面的な視点で体系立てて立案し、実行を管理し、業績を評価する手法である。
業界ごとなどで統一的に策定された評価尺度(指標値群)を用いて、企業全体の投資効果を測定する手法である。
情報化投資をリスクや投資価値の類似性で幾つかのカテゴリに整理し、ビジネス戦略実現のための最適な資源配分を管理する手法である。