二級建築士国家試験 の 10門
第1問
荷重及び外力に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。
建築物に作用する荷重及び外力としては、固定荷重、積載荷重、積雪荷重、風圧力、地震力のほか、建築物の実況に応じて、土圧、水圧、震動及び衝撃による外力を採用しなければならない。
屋根の積雪荷重は、屋根に雪止めがある場合を除き、その勾配が 60度を超える場合においては、零とすることができる。
積雪荷重は、雪下ろしを行う慣習のある地方であっても、その地方における垂直積雪量が1mを超える場合には、垂直積雪量を減らして計算することができない。
保有水平耐力計算により、構造耐力上主要な部分の断面に生ずる長期の応力度を計算する場合、特定行政庁が指定する多雪区域においては、積雪荷重がある場合と積雪荷重がない場合とを考慮する。
建築物の地上部分の地震力については、当該建築物の各部分の高さに応じ、当該高さの部分が支える部分に作用する全体の地震力として計算する。
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第2問
図のような敷地及び建築物の配置において、建築基準法上、新築してはならない建築物は、次のうちどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとし、用途地域以外の地域、地区等は考慮しないものとする。
ホテル
病院
マージャン屋
事務所
料理店
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第3問
市計画区域内のイ~ニの敷地について、建築基準法上、敷地と道路との関係で、建築物を建築することができないもののみの組合せは、次のうちどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとする。
イ.幅員 12mの市道沿いの幅2mの水路にのみ4m接している敷地
ロ.建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際現に建築物が建ち並んでいる幅員4m未満の私道で、特定行政庁の指定したものにのみ3m接している敷地
ハ.建築基準法第3章の規定が適用された後に築造された幅員4mの農道にのみ2m接している敷地
ニ.非常災害が発生した区域(防火地域以外の区域とする。)の内において、被災者が自ら使用する目的で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する延べ面積が 30㎡の応急仮設住宅の建築のため、幅員6mの村道にのみ 1.8m接している敷地
【イ】と【ロ】
【イ】と【ハ】
【ロ】と【ハ】
【ロ】と【ニ】
【ハ】と【ニ】
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第4問
有料老人ホーム(鉄筋コンクリート造2階建、各階の床面積 150㎡、高さ6m)の避難施設等に関する次の記述のうち、建築基準法上、誤っているものはどれか。ただし、耐火性能検証法、防火区画検証法、階避難安全検証法、全館避難安全検証法及び国土交通大臣の認定による安全性の確認は行わないものとする。
片側にのみ居室のある共用の廊下の幅は、1.2m以上としなければならない。
避難階が1階で、2階における有料老人ホームの主たる用途に供する居室の床面積の合計が 90㎡の場合には、2階から1階又は地上に通ずる2以上の直通階段を設けなくてもよい。
建築基準法施行令第 116条の2第1項第二号の規定に該当する窓その他の開口部を有しない居室がない場合には、排煙設備を設けなくてもよい。
居室から地上に通ずる廊下、階段その他の通路で、採光上有効に直接外気に開放されたものには、非常用の照明装置を設けなくてもよい。
避難階が1階である場合、2階には、非常用の進入口を設けなくてもよい。
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第5問
建築士事務所に関する次の記述のうち、建築士法上、誤っているものはどれか。
建築士事務所の登録は、5年間有効であり、その更新の登録を受けようとする者は、有効期間満了の日までに登録申請書を提出しなければならない。
建築士事務所の開設者は、事業年度ごとに、設計等の業務に関する報告書を作成し、毎事業年度経過後3月以内に当該建築士事務所に係る登録をした都道府県知事に提出しなければならない。
建築士事務所の開設者は、その建築士事務所の業務に関する所定の事項を記載した帳簿等を備え付け、これを各事業年度末日の翌日から起算して 15年間保存しなければならない。
建築士事務所を専任の建築士が管理していない場合、その建築士事務所の登録は取り消される。
建築士事務所の開設者は、当該建築士事務所の業務の実績等を記載した書類等を、当該書類等を備え置いた日から起算して3年を経過する日までの間、当該建築士事務所に備え置き、設計等を委託しようとする者の求めに応じ、閲覧させなければならない。
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第6問
建具工事及び内装工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
アルミニウム製建具に厚さ 18mmの複層ガラスをはめ込むに当たって、特記がなかったので、建具枠のガラス溝の掛り代を 10mmとした。
全面接着工法によりフリーアクセスフロア下地にタイルカーペットを張り付けるに当たって、タイルカーペットは、下地パネルの目地にまたがるように割り付けた。
木造平家建の住宅において、天井の吹込み工法による断熱施工を行うに当たって、断熱材を吹き込む部位の室内側にはあらかじめ防湿層を設けた。
壁紙の張付け工事において、特記がなかったので、壁紙はホルムアルデヒド放散量の等級が「F☆☆☆☆」のものを用いた。
接着工法により直張用複合フローリングを張り付けるに当たって、ウレタン樹脂系接着剤を用いた。
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第7問
住宅の計画に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
洋服だんす(幅 2,400mm、奥行 600mm)、シングルベッド2台、ナイトテーブル2台及び化粧台がある夫婦の寝室の広さを、内法面積で 15㎡とした。
ユーティリティに立位で使用するアイロン台を設け、その高さを 850mmとした。
食器棚(幅 1,800mm、奥行 450mm)と6人掛けの食卓があるダイニングの広さを、内法面積で 13㎡とした。
和室の計画において、本勝手のしつらえとして、幅 1,820mm(一間)の床の間の正面に向かって右に同寸法の床脇を設け、左側面には奥行 360mmの書院を計画した。
車椅子使用者が利用する洋式便所の広さを、介助スペースを考慮して、内法寸法で幅 1,000mm、奥行 1,500mmとした。
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第8問
住宅作品に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。ただし、( )内は竣工年、所在地を示す。
小篠邸(1981年、兵庫県)は、コンクリートで仕上げられた中庭を挟んで平行に配置された2棟と円弧を描いた増築のアトリエから構成され、敷地の段差を巧みに処理して光を採り込んだ住宅であり、安藤忠雄が設計した。
立体最小限住居(1950年、東京都)は、住宅に関する技術・工法の合理主義的発想から、吹抜け空間を設けることで、最小限でありながら空間的広がりを持たせた住宅であり、池辺陽が設計した。
スカイハウス(1958年、東京都)は、取替えや位置の変更が可能な「ムーブネット」と呼ばれる設備ユニットを備え、4枚の壁柱に支えられた住宅であり、菊竹清訓が設計した。
塔の家(1966年、東京都)は、都市部の狭い不整形な敷地に対し、住空間は極めて狭いながら垂直方向に積層して広がりを持たせた住宅であり、東孝光が設計した。
軽井沢の山荘(1963年、長野県)は、1階部分が土台を兼ねた鉄筋コンクリート造で、その上に大きく張り出した片流れ屋根の木造2階部分が特徴の住宅であり、坂倉準三が設計した。
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第9問
鉄筋コンクリート構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
耐力壁の壁板のせん断補強筋比を、縦筋と横筋のそれぞれについて 0.25%とした。
柱梁接合部において、その接合部に隣接する柱の帯筋間隔が 10cmであったので、接合部内の帯筋の間隔を 15cm、帯筋比を 0.2%とした。
柱の靱性を増すために、端部に 135°フックを有する帯筋よりも効果が大きいスパイラル筋を用いた。
有効長さの短い大梁において、せん断破壊よりも曲げ降伏のほうが先行するように、梁せいを大きくした。
普通コンクリートを用いた柱の小径を、その構造耐力上主要な支点間の距離の 1/15とした。
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第10問
木造軸組工法における部材の接合箇所とそこに使用する接合金物との組合せとして、最も不適当なものは、次のうちどれか。
土台と柱 ―― 山形プレート
管柱と胴差 ―― かね折り金物
柱と筋かいと軒桁 ―― 筋かいプレート
小屋梁と軒桁 ―― 羽子板ボルト
垂木と軒桁 ―― くら金物