マンション管理士試験 の 5門
第1問
甲マンションの附属施設である立体駐車場において、A運転の自動車が、Aの運転操作ミスによって駐車場設備を破損したため、甲マンションの管理者Bは駐車場設備の修理費につき損害賠償請求をしようとしている。この場合における次の記述のうち、民法及び区分所有法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。
事故時にAが 18歳の高校生であり、友人の自動車で無免許運転をしていた場合、Bは、Aの両親であるC及びDに損害賠償請求をすることができるが、Aに損害賠償請求をすることはできない。
事故時にAが勤務先であるE社所有の自動車を私用で運転していた場合、Bは、Aに損害賠償請求をすることができるが、E社に損害賠償請求をすることはできない。
BがAに対して損害賠償請求をするに当たり、訴訟の追行を弁護士に委任した場合には、相当な修理費に加え、相当な弁護士費用を併せて請求することがきる。
BがAに対して相当な修理費について損害賠償請求をする場合、当該債務は損害賠償を請求した時から履行遅滞になり、これに対する損害賠償を請求した日の翌日から年5分の割合による遅延損害金を併せて請求することができる。
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第2問
甲マンションの区分所有者Aが管理者Bを誹誘中傷する内容の文書を貼付・配布する等の行為を行い、当該行為が名誉毀損に当たる場合に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
Aの行為によって名誉を毀損されたB個人は、Aに対して、名誉毀損による損害賠償に代えて、又は損害賠償とともに、名誉を回復する措置を講ずることを請求することができる。
Aの行為によって甲マンションの正常な管理又は使用が阻害される等当該行為が区分所有法第6条第1項の共同の利益に反する行為に該当する場合は、A以外の他の区分所有者の全員は、Aに対して、当該行為の停止を求めることができる。
Aの行為が甲マンションの管理組合(区分所有法第3条に規定する区分所有者の団体をいう。以下同じ。)の規約に違反する行為である場合は、管理者Bは、Aに対して、規約の定めにより行為の差止め及び、管理組合が被った損害の賠償を請求することができる。
Aの行為が区分所有法第6条第1項の共同の利益に反する行為に該当し、A以外の他の区分所有者の全員がAの行為の停止を請求することができる場合は、B個人は、Aに対して、名誉毀損による損害の賠償を請求することができない。
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第3問
以下の事実関係に係る次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。ただし、甲マンションの管理組合(区分所有法第3条に規定する区分所有者の団体をいう。以下同じ。)の規約は、マンション標準管理規約(単棟型)(以下「標準管理規約」という。)と同様であり、また、楽器の演奏については、別段の定めはないものとする。
甲マンション401号室の区分所有者Aは、高校生の娘Bが演奏会に向けて深夜までピアノの猛練習をすることを容認していたので、401号室の近くの居住者はその騒音に悩まされている。近隣の居住者からの再三の中止要請にもA及びBは応じず、特に、直下の301号室のCは、その騒音により睡眠障害になり、通院を余儀なくされ仕事も休まざるを得ない状況となった。
ある日、Cが理事長Dに事情を説明して「理事会で解決して欲しい。」と頼んだところ、Dは、理事会で協議し、AとBの実名を挙げて騒音行為を具体的に列挙し、今後の対応として、「“一切の楽器の演奏を禁止する。”との細則を理事会で定めた。」旨の文書を作成して、全住戸へ配布し、掲示板に掲示した。
それを知ったAは理事会の会議中に押し入り、「AとBの実名を挙げて名誉を毀損したことについて、全住戸へ謝罪文書を配布しろ。」と要求したが、出席していた理事数名から逆になじられたことに激昂(げっこう)し、Aはそれらの理事に暴行を働いた。
その後、Aは、理事長や理事らをひぼう中傷する内容の文書の配布や貼付を繰り返し、また、マンション管理業者の業務を妨害するなどしている。これらのAの行為は、単なる役員個人に対するひぼう中傷の域を超えるもので、同行為により役員に就任しようとする者がいなくなる等それにより管理組合の業務の遂行や運営に支障が生ずるなどしてマンションの正常な管理又は使用が阻害される状況となっている。
Cは、A及びBに対して不法行為に基づく損害賠償を請求することができる。
「一切の楽器の演奏を禁止する。」との細則は、無効である。
Aの理事に対する暴行について、名誉毀損に対する正当防衛は成立しない。
Aが理事会へ押し人ってからの一連の行為は、共同利益背反行為に当たらない。
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第4問
甲マンションの301号室は、区分所有者Aが賃借人Bに賃貸し、Bから転借入Cに転貸されている。この場合におけるCの共同利益背反行為に対する管理者の区分所有法第60条の規定に基づく契約の解除及び301号室の引渡しを請求する訴訟に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、正しいものはどれか。
訴えを提起する集会の決議の前に弁明の機会を付与しなければならないがその弁明の機会は、Aに対して与えなければならない。
契約の解除の請求は、A・B間の賃貸借契約及びB・C間の転貸借契約を対象として契約解除の訴えを提起すべきである。
勝訴判決の結果、301号室の引渡しを受けた管理者は、遅滞なく、301号室をBに引き渡さなければならない。
勝訴判決が確定した後、Cが共同利益背反行為を中止した場合は、Cは、301号室を引き渡す必要はない。
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第5問
管理者に関する次の記述のうち、区分所有法、民事訴訟法及び民事執行法の規定によれば、誤っているものはどれか。
管理者は、区分所有者のために、原告又は被告となることができるものであり、管理者が原告又は被告となった訴訟の確定判決の効力は、区分所有者には生じるが、管理者には生じない。
管理者は、その職務に関し、原告又は被告となることができるものであり、区分所有法で定める管理者の権限の範囲内において、原告又は被告となることが認められる。
管理者は、原告又は被告となることができるものであるが、仮差押え、仮処分の申請をし、又はその相手方となること並びに民事執行及び民事調停の当事者となることもできる。
管理者は、規約により原告又は被告になったときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならないが、区分所有者に対し訴訟への参加を求める訴訟告知をする必要はない。