精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第1問
生活保護法の目的、基本原理、原則に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
生活保護が目的とする自立とは、保護の廃止を意味する経済的自立のことである。
急迫の状況の場合でも、申請の手続きをとらなければ保護を行うことはできない。
保護基準は、社会保障審議会が定める。
必要即応の原則とは、要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において保護を行うことをいう。
民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、生活保護に優先して行われる。
精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第2問
援助の理念に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注)1 「障害者差別解消法」とは、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。2 「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」とは、2013 年(平成 25 年)に成立した「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律」に基づき策定されたものである。
社会福祉法では、福祉サービスを、法の下の平等を旨として、利用者が有する能力に応じて自立した日常生活を営むことができるように支援するものとしている。
バイステック(Biestek, F.)は、「受容」を、建設的及び破壊的な態度や行動なども含めて、クライエントをありのままの姿で受け止めることとした。
「障害者差別解消法」は、すべての国民が障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有する個人として尊重されるものであるという理念を定めたものである。
「良質かつ適切な精神障害者に対する医療の提供を確保するための指針」では、本人の同意なく入院が行われる場合の、インフォームドコンセントを免除している。
マーゴリン(Margolin, L.)は、公民権運動に基づいて、差別や偏見により人権を損なわれている人々への援助に、エンパワメントを位置づけた。
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第3問
医療保険の高額療養費制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
高額療養費における自己負担額の「世帯合算」では、被保険者と被扶養者の住所が異なっていても合算できる。
高額療養費における自己負担額の「世帯合算」では、家族が別々の医療保険に加入していても合算できる。
高額療養費制度の支給対象には、入院時の「食費」・「居住費」も含まれる。
高額療養費の申請を受け付けた場合、受診した月から少なくとも1か月で支給しなければならない。
高額療養費の支給申請を忘れていても、消滅時効はなく、いつでも支給を申請できる。
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第4問
WHOによるメンタルヘルスアクションプラン 2013-2020 に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
精神保健の格差に関する行動プログラム(mhGAP)を更新したものである。
世界的な目標の一つとして、精神病床をなくすことが挙げられている。
核となる原則として、Nothing about us without us(私たち抜きに私たちのことを決めるな)を挙げている。
全体的な目標として、精神障害を有する人々の死亡率・罹患率・障害の低減を挙げている。
メンタルヘルスを、ICD-10 の精神及び行動の障害のないことと定義している。
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第5問
「医療観察法」の処遇内容に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
入院処遇は、急性期、回復期、終結期の 3 段階に分けられる。
通院処遇は、指定通院医療機関で行われ、その期間は1年6 か月である。
指定入院医療機関の管理者は、入院の継続が必要と認めた場合、地方裁判所に入院継続の確認の申立てをしなければならない。
処遇内容に不服がある場合、精神医療審査会に処遇改善請求ができる。
審判における処遇決定に対し、行政不服審査法に基づく審査請求ができる。
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第6問
医療計画に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
医療計画の策定主体は、都道府県である。
現行の医療計画では、精神医療についての記述は求められていない。
現行の医療計画では、在宅医療についての記述は求められていない。
医療計画における病床規制は、規制改革の中で撤廃された。
医療計画における二次医療圏は、地域包括ケアの圏域である日常生活圏とほぼ同様に想定されている。
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第7問
福祉計画に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注)「一般事業主」とは、国及び地方公共団体以外の事業主をいう。
介護保険法の成立によって、老人福祉法における市町村老人福祉計画の策定義務はなくなった。
市町村介護保険事業計画では、介護給付等対象サービスの種類ごとの量の見込は、日常生活圏域ごとの事情を勘案して定めるものとされている。
市町村障害者計画は、障害者施策の基本理念や施策重点課題等の基本的考え方を設定するものであり、各種施策の課題・目標と具体的な方策については、設定しなくともよいとされている。
市町村地域福祉計画を策定する場合には、福祉サービスの適切な利用の推進及び社会福祉を目的とする事業の健全な発達のための基盤整備に関する事項が含まれていなくてはならない。
次世代育成支援対策推進法では、一般事業主は常時雇用する労働者の人数にかかわらず、一般事業主行動計画を策定しなければならない。
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第8問
次のうち、ICIDH(国際障害分類)からICF(国際生活機能分類)への改定に際して重視された内容として、正しいものを 1つ選びなさい。
構成要素間の相互作用
各疾病の諸帰結
障害を個人の次元でとらえる視点
福祉的サービスの必要性
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第9問
次の記述のうち、精神保健福祉士が行うソーシャルワークの展開として、正しいものを 1つ選びなさい。
インテークでは、援助についての契約を結ぶ。
プランニングでは、精神疾患別に区分することを優先する。
インターベンションでは、課題の達成状況を振り返る。
モニタリングでは、相談援助活動の効果を最終的に評価する。
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第10問
精神疾患の診断・統計マニュアルDSM-Ⅳに基づく統合失調症の診断に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
妄想や幻覚は、陰性症状である。
まとまりのない会話あるいは発語は、症状の一つである。
症状は、発症から2週間で消失する。
仕事、対人関係、自己管理などの面での機能が低下することはない。
原因として、乱用薬物の摂取がある。