宅建(平成23年) の 10問
第1問
宅地建物取引業者A社は、自ら売主として宅地建物取引業者である買主B社と宅地の売買について交渉したところ、大筋の合意を得て、重要事項説明を翌日に行うこととした。しかし、重要事項説明の予定日の朝、A社の唯一の取引主任者である甲が交通事故に遭い、5日間入院することとなった。この場合におけるA社の行為に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
A社の代表者である乙は、取引主任者ではないが契約締結権限をもつ代表者であるため、 甲を代理してB社の代表者丙に対し、甲の宅地建物取引主任者証を提示した上、重要事項説明を行った。なお、乙は宅地建物取引業に30年間携わったベテランであったこともあり、説明の内容に落ち度はなかった。
A社の従業者である丁は、有効期間は満了しているが、宅地建物取引主任者証を持っていたため、丁がその宅地建物取引主任者証を提示した上、B社の代表者丙に重要事項説明を行った。
事情を知ったB社の代表者丙から、「自分も宅地建物取引業に長年携わっているので、重要事項説明は契約後でも構わない」という申出があったため、重要事項説明は契約締結後に退院した甲が行った。
事情を知ったB社と合意の上、A社は重要事項を記載した書面を交付するにとどめ、退院後、契約締結前に甲が重要事項説明を行った。
宅建(平成23年) の 10問
第2問
共有に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
各共有者は、いつでも共有物の分割を請求することができるが、5年を超えない期間内であれば、分割をしない旨の契約をすることができる。
共有物である現物の分割請求が裁判所になされた場合において、分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは、裁判所は共有物の競売を命じることができる。
各共有者は、共有物の不法占拠者に対し、妨害排除の請求を単独で行うことができる。
他の共有者との協議に基づかないで、自己の持分に基づいて1人で現に共有物全部を占有する共有者に対し、他の共有者は単独で自己に対する共有物の明渡しを請求することができる。
宅建(平成23年) の 10問
第3問
建築法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
建築物が防火地域及び準防火地域にわたる場合、原則として、当該建築物の全部について防火地域内の建築物に関する規定が適用される。
防火地域内においては、3階建て、延べ面積が200平方メートルの住宅は耐火建築物又は準耐火建築物としなければならない。
防火地域内において建築物の屋上に看板を設ける場合には、その主要な部分を難燃材料で造り、又はおおわなければならない。
防火地域にある建築物は、外壁が耐火構造であっても、その外壁を隣地境界線に接して設けることはできない。
宅建(平成23年) の 10問
第4問
特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律に基づく住宅販売瑕疵(かし)担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵(かし)担保責任保険の締結(以下この問いにおいて「資力確保措置」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
宅地建物取引業者は、自ら売主として建設業者である買主との間で新築住宅の売買契約を締結し、当該住宅を引き渡す場合、資力確保措置を講じる必要はない。
自ら売主として新築住宅を宅地建物取引業者でない買主に引渡した宅地建物取引業者は、基準日に係る資力確保措置の状況の届出をしなければ、当該基準日以後、新たに自ら売主となる新築住宅の売買契約を締結することができない。
自ら売主として新築住宅を販売する宅地取引業者は、住宅販売瑕疵担保保証金の供託をする場合、当該住宅の売買契約をするまでに、当該住宅の買主に対し、供託所の所在地等について記載した書面を交付して説明しなければならない。
住宅販売瑕疵担保責任保険契約は、新築住宅の買主が保険料を支払うことを約し、住宅瑕疵担保責任保険法人と締結する保険契約であり、当該住宅の引渡しを受けた時から10年間、当該住宅の瑕疵によって生じた損害について保険金が支払われる。
宅建(平成23年) の 10問
第5問
Aは自己所有の甲建物をBに賃貸し賃料債権を有している。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
Aの債権者Cが、AのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、Bは、その差し押さえ前に取得していたAに対する債権と、差し押さえにかかる賃料債務とを、その弁済期の先後にかかわらず、相殺適状になった段階で相殺し、Cに対抗することができる。
甲建物の抵当権者Dが、物上代位権を行使してAのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、Bは、Dの抵当権設定登記の後に取得したAに対する債権と、差し押さえにかかる賃料債務とを、相殺適状になった段階で相殺し、Dに対抗することができる。
甲建物の抵当権者Eが、物上代位権を行使してAのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、その後に賃貸借契約が終了し、目的物が明け渡されたとしても、Bは、差し押さえにかかる賃料債務につき、敷金の充当による当然消滅を、Eに対抗することはできない。
AがBに対する賃料債権をFに適法に譲渡し、その旨をBに通知したときは、通知時点以前にBがAに対する債権を有しており相殺適状になっていたとしても、Bは、通知後はその債権と譲渡にかかる賃料債務を相殺することはできない。
宅建(平成23年) の 10問
第6問
印紙税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
当初作成した土地の賃貸借契約書において記載がされていなかった「契約期間」を補充するために「契約期間は10年とする」旨が記載された覚書を作成したが、当該覚書にも印紙税が課される。
本契約書を後日作成することを文書上で明らかにした、土地を8,000万円で譲渡することを証した仮契約書には、印紙税は課されない。
「甲土地を6,000万円、乙建物を3,500万円、丙建物を1,500万円で譲渡する」旨を記載した契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、6,000万円である。
「Aの所有する土地(価額7,000万円)とBの所有する土地(価額1億円)とを交換し、AはBに差額3,000万円支払う」旨を記載した土地交換契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、3,000万円である。
宅建(平成23年) の 10問
第7問
根抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
根抵当権者は、総額が極度額の範囲内であっても、被担保債権の範囲に属する利息の請求権については、その満期となった最後の2年分についてのみ、その根抵当権を行使することができる。
元本の確定前に根抵当権者から被担保債権の範囲に属する債権を取得した者は、その債権について根抵当権を行使することはできない。
根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定すべき期日の定めがないときは、一定期間が経過した後であっても、担保すべき元本の確定を請求することはできない。
根抵当権設定者は、元本の確定後であっても、その根抵当権の極度額を、減額することを請求することはできない。
宅建(平成23年) の 10問
第8問
取引主任者の登録に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
不正の手段により免許を受けたとしてその免許の取消しを受けた法人において役員ではない従業者であった者は、当該免許取消しの日から5年を経過しなければ、登録を受けることができない。
取引主任者が、刑法第204条の傷害罪により罰金の刑に処せられ、登録が消除された場合は、当該登録が消除された日から5年を経過するまでは、新たな登録を受けることができない。
宅地建物取引業者(甲県知事免許)に勤務する取引主任者(甲県知事登録)が、乙県に住所を変更するとともに宅地建物取引業者(乙県知事免許)に勤務先を変更した場合は、乙県知事に登録の移転の申請をしなければならない。
宅地建物取引業者(甲県知事免許)に勤務する取引主任者(甲県知事登録)が、乙県知事に登録の移転の申請をするとともに宅地建物取引主任者証の交付の申請をした場合は、乙県知事は、登録後、移転申請前の宅地建物取引主任者証の有効期間が経過するまでの期間を有効期間とする宅地建物取引主任者証を交付しなければならない。
宅建(平成23年) の 10問
第9問
A所有の甲土地につき、AとBとの間で売買契約が締結された場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
Bは、甲土地は将来地価が高騰すると勝手に思い込んで売買契約を締結したところ、実際には高騰しなかった場合、動機の錯誤を理由に本件売買契約を取り消すことができる。
Bは、第三者であるCから甲土地がリゾート開発される地域内になるとだまされて売買契約を締結した場合、AがCによる詐欺の事実を知っていたとしても、Bは本件売買契約を詐欺を理由に取り消すことはできない。
AがBにだまされたとして詐欺を理由にAB間の売買契約を取り消した後、Bが甲土地をAに返還せずにDに転売してDが所有権移転登記を備えても、AはDから甲土地を取り戻すことができる。
BがEに甲土地を転売した後に、AがBの強迫を理由にAB間の売買契約を取り消した場合には、EがBによる強迫につき知らなかったときであっても、AはEから甲土地を取り戻すことができる。
宅建(平成23年) の 10問
第10問
建築物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ラーメン構造は、柱とはりを組み合わせた直方体で構成する骨組である。
トラス式構造は、細長い部材を三角形に組み合わせた構成の構造である。
アーチ式構造は、スポーツ施設のような大空間を構成するには適していない構造である。
壁式構造は、柱とはりではなく、壁板により構成する構造である。