1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第1問
蒸発量が1日3tの炉筒煙管ボイラーに塩化物イオン濃度が14㎎/Lの給水を行い、10kg/hの連続ブローを行う場合、ボイラー水の塩化物イオン濃度の値に最も近いものは、次のうちどれか。なお、Lはリットルである。
150㎎/L
170㎎/L
190㎎/L
210㎎/L
230㎎/L
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第2問
ステーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
ステーボルトには外側から知らせ穴をあけ、ステーが切れた場合にこの穴から蒸気が噴出し異常を知らせるようにする。
ガセットステーは、胴と鏡板に直接溶接によって取り付け、鏡板を胴で支える。
ガセットステーの配置に当たっては、ブリージングスペースを十分にとる。
管ステーは、煙管よりも肉厚の鋼管を管板に溶接又はねじ込みによって取り付ける。
管ステーには、十分な強度を持たせるため、煙管の役割をさせてはならない。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第3問
硫黄1kgを完全燃焼させるのに必要な理論酸素量の値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。なお、硫黄が完全燃焼して二酸化硫黄になる反応式は次のとおりである。S+O2=SO2
0.7m3N
2.5m3N
5.0m3N
8.0m3N
9.5m3N
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第4問
液体燃料の供給装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
サービスタンクは、工場内に分散する各燃焼設備に燃料油を円滑に供給する油だめの役目をするもので、フロート式の液面調節器が設けられる。
オートクリーナは、フィルタ清掃用の回転ブラシを備えた単室形のストレーナで、比較的良質の燃料油のろ過に多く用いられる。
噴燃ポンプは、燃料油をバーナから噴射するのに必要な圧力まで昇圧して供給するもので、プランジャーポンプが多く用いられる。
噴燃ポンプには、吐出し圧力の過昇を防止するため、吐出し側と吸込み側の間に逃がし弁が設けられる。
主油加熱器は、噴燃ポンプの吐出し側に設けられ、バーナの構造に合った粘度になるよう燃料油を加熱する。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第5問
次の図は比例式蒸気圧力調節器の比例帯設定目盛板を示す。蒸気圧力が0.60MPaに設定され、比例帯設定指針が図の位置に設定されたとき、比例制御が行われる範囲は(1)~(5)のうちどれか。
※回路図:一級ボイラー技士教本P148「図1.10.25比例式蒸気圧力調節器(b)比例帯設定目盛板」参照
※数字の読み替えを行って下さい。MIN=0.10MPa、F=0.34MPa
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0
0.10MPaから0.18MPa
0.10MPaから0.34MPa
0.60MPaから0.78MPa
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第6問
油だきボイラーの燃焼室が具備すべき要件として、誤っているものは次のうちどれか。
燃焼室は、燃料と空気との混合が有効に、かつ、急速に行われる構造であること。
燃焼室は、燃焼ガスの炉内滞留時間を燃焼完結時間より短くする大きさであること。
燃焼室は、バーナタイルを設けるなど、着火を容易にする構造であること。
燃焼室に使用する耐火材は、予定の燃焼温度に耐え、長期間使用しても焼損、スラグの溶着などの障害が生じないものであること。
燃焼室の炉壁は、空気や燃焼ガスの漏入、漏出がなく、放射熱損失の少ない構造であること。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第7問
ボイラーの運転中の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
二組の水面計の水位を対比し、差異を認めたときは、水面計の機能試験を行う。
水面計の水位に全く動きがないときは、元弁が閉まっているか又はどこかに詰まりを生じている可能性があるので、直ちに水面計の機能試験を行う。
ボイラーの水位はできるだけ一定に保つように努め、どうしても水位が低下する場合は燃焼を抑えて原因を調べる。
炉筒煙管ボイラーの安全低水面は、煙管最高部より炉筒が高い場合は、炉筒最高部の上100mmの位置とする。
給水ポンプ出口側の圧力計により給水圧力を監視し、ボイラーの圧力との差が減少気味のときには、給水管路が詰まっていないか調べる。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第8問
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の附属品の管理に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
燃焼ガスに触れる給水管、吹出管及び水面測定装置の連絡管は、不燃材料により保温等の措置を講じなければならない。
圧力計は、使用中その機能を害するような振動を受けることがないようにし、かつ、その内部が凍結し、又は80℃以上の温度にならない措置を講じなければならない。
蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示しなければならない。
圧力計の目もりには、ボイラーの最高使用圧力を示す位置に見やすい表示をしなければならない。
逃がし管は、凍結しないように保温その他の措置を講じなければならない。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第9問
鋼製蒸気ボイラー(貫流ボイラー及び小型ボイラーを除く。)の水面測定装置に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
ボイラーには、ガラス水面計を2個以上取り付けなければならないが、胴の内径が750mm以下のもの又は遠隔指示水面測定装置を2個取り付けたものでは、そのうち1個をガラス水面計でない水面測定装置とすることができる。
水柱管とボイラーを結ぶ蒸気側連絡管を、水柱管及びボイラーに取り付けるロは、水面計で見ることができる最高水位より下であってはならない。
最高使用圧力0.6MPaを超えるボイラーの水柱管は鋳鉄製としてはならない。
ガラス水面計でない水面測定装置として験水コックを設ける場合には、3個以上取り付けなければならないが、胴の内径が750mm以下で、かつ、伝熱面積が10㎡未満のボイラーでは、2個とすることができる。
験水コックは、その最下位のものを安全低水面の位置に取り付けなければならない。
1級ボイラー技師国家試験 の 10問
第10問
熱及び蒸気に関し、次のうち誤っているものはどれか。
気体の比熱には、圧力一定で温度1℃上げる場合の定圧比熱と、体積一定で温度1℃上げる場合の定積比熱(定容比熱)とがあり、定圧比熱は定積比熱より大きい。
放射伝熱は、物体が保有する内部エネルギーの一部を電磁波の形で放出し、それが他の物体に当たり吸収される熱移動である。
圧力1MPa、温度180℃の乾き飽和蒸気を加熱して、圧力1MPa、温度230℃の過熱蒸気にしたとき、この蒸気の過熱度は27.8%である。
物体の圧力をP(Pa)、比体積をv(m3/kg)、内部エネルギーをu(J/kg)とすると、物体の比エンタルピh(J/kg)は、h=u+Pvで表される。
熱と仕事はともにエネルギーの形態で、熱量3.6MJは、電気的仕事量1kWhに相当する。