1級ボイラー技師国家試験 の 5問
第1問
水面形又は圧力計の取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
運転開始時の水面計の機能試験は、残圧がある場合は点火直前に行い、残圧がない場合は圧力が上がり始めたときに行う。
水面計を取り付ける水柱管の水側連絡管は、ボイラー本体から水柱管に向かって下がり勾配となる配管を避ける。
水面計のコックを閉じるときは、ハンドルが管軸と直角方向になるようにする。
圧力許の位置がボイラー本体から離れていて長い連絡管を使用する場合は、連絡管の途中に止め弁を設け、止め弁を全開して、施旋するか弁のハンドルを取り外しておく。
圧力計は、原則として、毎年1回、圧力計試験機による試験を行うか、試験専用の庄カ計を用いて比較試験を行う。
1級ボイラー技師国家試験 の 5問
第2問
燃料及び燃焼に関し、次のうち誤っているものはどれか。
燃料を空気中で加熱し、他から点火しないで自然に燃え始める最低の温度を引火点という。
燃料を完全燃焼させた際に発生する熱量を発熱量と呼び、その単位は、液体、固体燃料の場合はMJ/kg、気体燃料の場合はMJ/m3Nである。
燃料成分の水素が燃焼して生成される水は、蒸気となり、発熱量の一部が蒸発潜熱として消費される。
高発熱量は、水の蒸発潜熱を含めた蒸発量で、総発熱量ともいう。
通常、固体燃料及び液体燃料の発熱量は断熱熱量計で、気体燃料の発熱量はユンカース式熱量計で測定する。
1級ボイラー技師国家試験 の 5問
第3問
炉筒煙管ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
すべての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式にしたものが多い。
煙管には伝熱効果の大きいスパイラル管を用いているものが多い。
ウエットバック式は、後部煙室が胴の内部に設けられ、その周囲が水で囲まれている構造である。
戻り燃焼方式では、燃焼火炎が、炉筒前部から炉筒後部へ流れ、そして炉筒後部で反転して前方に戻る一連の流れを1パスと数える。
煙道にエコノマイザや空気予熱器を設け、ボイラー劫率が90%に及ぶものがある。
1級ボイラー技師国家試験 の 5問
第4問
ボイラーの腐食?劣化?損傷に関し、次のうち誤っているものはどれか。
アルカリ腐食は、管と管穴の間などの狭い隙間で水中の水酸化ナトリウム濃度が低くなりすぎたときに生じる。
ピッチングは、米粒から豆粒大の点状の腐食で、主として水に溶存する酸素の作用により生じる。
グルービングは、細長く連続した溝状の腐食で、主として水に溶存する酸素の作用により生じる。
膨出は、火炎に触れる水管などが過熱されて強度が低下し、内部の圧力に耐えきれずに外側へ膨れ出る現象である。
鋳鉄製ボイラーのセクションに割れが生じる原因は、無理な締付け、不均一な加熱、急熱急冷による不同膨張などである。(午前終り)
1級ボイラー技師国家試験 の 5問
第5問
ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
定期自主検査は、1か月を超える期間使用しない場合を除き、1か月以内ごとに1回、定期に行わなければならない。
定期自主検査は、大きく分けて、「ボイラー本体」、「燃焼装置」、「自動制御装置」、「附属装置及び附属品」の4項目について行わなければならない。
「自動制御装置」の電気配線については、損傷の有無及び作動の状況について点検しなければならない。
「燃焼装置」の煙道については、漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無について点検しなければならない。
定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、3年間保存しなければならない。