介護福祉士 国家試験 の 10門
第1問
Jさん(36歳、男性)は、6歳の時、大学病院で精神(発達)遅滞の判定を受け、療育手帳(重度)が交付された。両親はJさんに必要以上の世話をし、衣服の着脱も介助していた。しかし、両親が高齢になり家庭でJさんの介護が困難になったため、一週間前にJさんは障害者支援施設に入所した。言葉によるコミュニケーションは簡単な単語の理解ができる程度であり、生活全般に指示や見守りが必要である。たばこの吸殻を食べてしまう行為がみられ、吸殻を探して施設の近所まで出歩くなどの行動もみられた。対人関係をうまく築けないようで、なれない人たちの中に入ると、上肢を噛むなどの自傷行為が現れることも分かってきた。
入所当日、Jさんが初めて衣服を着替える時に、介護職が行う支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
Jさんが自分でできるまで待つ。
衣服の前後・表裏に印をつける。
Jさんの着る順番に衣服を並べておく。
Jさんが着てから、間違いを訂正する。
Jさんが着られなくなると、そのたびに支援をする。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第2問
知的障害のある人のライフステージ(life stage)に応じた支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
乳児期には、身体的な成長と精神的な成長のアンバランスに配慮する。
幼児期には、将来の就職を考えた自立プログラムを提供する。
成人期には、家族の障害受容を支援する。
壮年期には、親と死別した後の生活への適応を支援する。
老年期には、障害者福祉サービスの利用を支援する。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第3問
Cさん(83歳、女性)は、昨年、夫を亡くしてから一人暮らしをしている。ここ半年ほど自宅に閉じこもっていることが多く、他者との交流が減っている。一人息子は、他県で家庭を築いている。以前、夫が利用していた通所介護(デイサービス)事業所に、ある日、Cさんから次のような電話が入った。「物忘れが多くなり、心配になって受診したところ軽度認知障害(mild cognitive impairment)だと言われた。認知症(dementia)で判断が出来なくなる前に、いろいろ整理しておきたい。夫も先に逝っていることだし、運命を静かに受け入れようと思う」
電話を受けた介護福祉職の対応として、最も適切なものを1つ選びなさい。
心配ないから気にしないように励ます。
他県に住む息子と同居することを勧める。
成年後見制度を紹介する。
居宅介護サービスの利用を勧める。
地域包括支援センターを紹介する。
介護福祉士 国家試験 の 10門
第4問
重度の運動性失語症(motor aphasia)のある人のコミュニケーションを促進する方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
ひらがなで筆談する。
言葉で話すように促す。
絵や写真など視覚化された情報を用いる。
ボタン操作で音声を入力できる機器を使うように促す。
二者択一の問いかけはしない。
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第5問
睡眠障害に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
入眠障害とは、眠りが浅く途中で何度も目が覚めることである。
レストレスレッグス症候群(restless legs syndrome)は、早朝覚醒の原因となる。
睡眠が不足すると、副交感神経が活発になる。
肥満は、睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome)の原因となる。
周期性四肢運動障害は、睡眠中に大声の寝言や激しい動作を伴う。
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第6問
認知症疾患医療センターに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
認知症患者が入院できる精神科病院のことである。
認知症専門医と作業療法士の配置が義務づけられている。
認知症(dementia)の人の要介護認定を行う。
認知症(dementia)の人の成年後見人を選ぶ。
地域の認知症医療の連携を強化する役割をもつ。
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第7問
認知症サポーターに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
認知症(dementia)の人やその家族を見守り、支援する。
10万人を目標に養成されている。
認知症介護実践者等養成事業の一環である。
認知症ケア専門の介護福祉職である。
国が実施主体となって養成講座を行っている。
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第8問
施設での終末期介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
マッサージや好きな音楽の鑑賞は、疼痛や不安の緩和に有効である。
死への恐怖を訴えた場合、それを否定する。
清拭を家族が行うことは避ける。
食事はカロリー摂取に重点を置く。
使用薬剤の特徴は把握しなくてもよい。
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第9問
右片麻痺があり一部介助があれば歩行できる利用者の入浴介護として、適切なものを1つ選びなさい。
浴室内では、介護職は利用者の左側に付き、腕と腰を支えながら一緒に移動する。
浴室の出入り口に一段の段差がある場合は、左足から下がり、右足から上がる。
浴槽に入るときは、まず右足を入れ、次に左足を入れる。
浴槽から出るときは、浴槽の縁やバスボードにいったん座る。
介護職が利用者の全身を洗う。
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第10問
終末期において、死亡直前にみられる身体の変化として、正しいものを1つ選びなさい。
筋肉の硬直
皮膚の死斑
尿量の減少
関節の硬直
角膜の混濁