社会福祉士 国家試験 の 10門
第1問
次の事例を読んで、次の記述のうち、児童相談所の対応として、適切なものを1つ選びなさい。
少年K(13歳)は、中学校にもほとんど登校しておらず、以前からグループリーダーとして万引きや年少者への暴力行為などで何回も通報されていた。今回、夜中に繁華街をグループで徘徊しているところを警察官に補導され、児童相談所に通告された。少年Kの家庭は父子家庭で、父親は病弱なため、ほとんど少年Kの日常的な養育を放棄していた。児童相談所は、家庭での養育環境が不適切であると判断し、児童自立支援施設への入所が適切であると判定した。しかし、父親が少年Kの施設入所に同意しなかった。
施設入所について家庭裁判所の承認を求める。
警察に少年Kの監視を依頼する。
要保護児童対策地域協議会での検討にゆだねる。
児童委員に家庭の調査を委嘱する。
福祉事務所に対応をゆだねる。
社会福祉士 国家試験 の 10門
第2問
雇用保険などの給付に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注)1「一般被保険者」とは、雇用保険の被保険者のうち、高年齢継続被保険者、短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者以外の者である。2「求職者支援法」とは、「職業訓練の実施等による特定求職者の就職の支援に関する法律」のことである。
新規学卒者が就職できない場合には、失業者に該当し、雇用保険の被保険者でなくても基本手当を受給することができる。
一般被保険者は、離職して厚生労働大臣指定の教育訓練講座を修了しなければ、教育訓練受講給付金を受給することができない。
一般被保険者である父母が、同一の子について育児休業を取得する場合、それぞれ必要な被保険者期間を満たしていれば、両方の者が育児休業給付金を受給できる。
基本手当を所定給付日数分、残さず受給して再就職した場合、就業促進手当を受給することができる。
雇用保険の被保険者でない者は、「求職者支援法」による職業訓練受講給付金を受給することができない。
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第3問
感覚・知覚に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
目や耳などの感覚器には、光や音以外にも「眼球をおすと光が見える」などの感覚を生じさせる刺激があり、こうした刺激を適刺激という。
網膜像から対象物の形を知覚するには、認識対象の形を背景から浮き立たせる「図と地の分離」が必要である。
錯視は感覚器の生理学的な構造の影響で生じており、脳の中枢での推論過程などの影響や、刺激の物理的要素による影響はない。
網膜に映る大きさが同じであれば同じ大きさに見えることを、大きさの恒常性という。
パターン認知における特徴分析とは、認知対象を部分に分けることなく全体としての特徴をとらえて認識する過程のことである。
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第4問
地域福祉の担い手や組織に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
(注)1「福祉サービス第三者評価基準ガイドライン」とは、「『福祉サービス第三者評価事業に関する指針について』の全部改正について」(平成26年4月1日厚生労働省雇用均等・児童家庭局長、社会・援護局長、老健局長通知)の(別添3)のことである。2「『絆』と社会サービスに関する調査」とは、「『絆』と社会サービスに関する調査結果の概要」(平成26年3月31日(内閣府))に調査結果を発表したものである。
民生委員は、担当区域内のすべての住民について、その生活状態を把握しておくこととされている。
「福祉サービス第三者評価基準ガイドライン」では評価対象の一つに「地域との交流、地域貢献」が挙げられており、地域住民や関係機関による評価委員会の設置が例示されている。
内閣府によると、特定非営利活動法人のうち、活動の種類として定款に「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」を掲げるものは、全体の過半数を占める。
「『絆』と社会サービスに関する調査」では、満20歳から59歳までの人のうち、自治会や町内会に「参加したいと思わない」と答えた人の割合は、ボランティア・NPOに「参加したいと思わない」と答えた人の割合よりも多いという結果が示された。
社会福祉法には、都道府県地域福祉支援計画の策定について、住民の意見を反映させるための措置に関する規定は設けられていない。
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第5問
日本における医療ソーシャルワーカーの職能としての発展に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
第二次世界大戦前に、聖路加国際病院の前身病院の医療社会事業部に医療ソーシャルワーカーとして清水利子が採用された。
第二次世界大戦後に、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)主導の下、モデル保健所として初めて専任の「医療社会事業係」が配置されたのは板橋保健所である。
1953年(昭和28年)に、日本医療社会事業家協会が設立されたことにより、日本における全国的な医療ソーシャルワーカーの職能団体が立ち上がった。
医療機関が社会福祉士養成課程における実習施設等の範囲に含められたのは、社会福祉士及び介護福祉士法が成立した時からである。
診療報酬改定により、初めて社会福祉士が診療報酬点数上に位置づけられるようになったのは1992年(平成4年)からである。
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第6問
人体の構造と機能に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
アルブミンは酸素の運搬にかかわる。
ヘモグロビンは感染の防御にかかわる。
平滑筋は随意的に収縮できる。
気管は食道の後方に位置する。
横隔膜は呼吸にかかわる。
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第7問
移動の介護に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
全盲の人への移動介助で階段を下るときは、介助者が先に一段下がる。
片麻痺がある人の車いすへの移乗では、車いすを患側の位置に置く。
車いすで段差を下るときは、前向きで降ろす。
片麻痺がある人が杖歩行で階段を上るとき、杖の次に患側の足を出すように助言する。
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第8問
自助グループに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
自助グループの特質は、同様の生活課題をもつ人が集まり相互に助け合うところにあり、行政への要求運動に発展することはない。
自助グループは、専門職や専門機関の援助を継続的に受けることで成り立ち、同じ問題を抱えた人が、グループの力を使って問題解決を図るものである。
自助グループの活動は、グループワーカーとメンバーの関係、プログラム活動及び社会資源の三要素を使って展開される。
自助グループは、メンバー間の対等な相互支援関係があることでメンバーの自己肯定感を高めるなどの機能がある。
自助グループでは、ヘルパー・セラピー原則が起こらないように注意する必要がある。
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第9問
障害の概要に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
外傷性脳損傷は、高次脳機能障害の原因の一つである。
失行は、リハビリテーションの対象にならない。
周産期障害では、知的障害を起こすことはない。
咀嚼や嚥下機能の障害は、身体障害者福祉法による内部障害に含まれる。
平衡機能障害における起立や歩行の障害は、下肢の筋力低下が原因である。
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第10問
相談援助における自己決定にかかわる支援について次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
利用者に判断能力の低下が疑われる場合は、専門職が主導して支援のあり方を決めなければならない。
利用者が自己決定しようとしているときは、より早く結論が得られるよう促さなければならない。
利用者が自己決定できるように、専門的知識や情報を提供するなど、決定の過程を支援しなければならない。
利用者が自己決定した事柄については、専門的判断を行わずに従わなければならない。
利用者が支援を望んでいない場合は、利用者にかかわらないようにしなければならない。