クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第1問
物体の運動に関し、次のうち誤っているものはどれか。
物体の運動の速い遅いの程度を示す量を速さといい、単位時間に物体が移動した距離で表す。
物体が円運動をしているとき、遠心力は、物体の質量が大きいほど大きくなる。
物体の速度が10秒間に10m/sから35m/sになったときの加速度は25m/s
2
である。
運動している物体には、外部から力が作用しなければ永久に同一の運動を続けようとする性質がある。
運動している物体の運動の方向を変えるのに要する力は、物体の質量が大きいほど大きくなる。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第2問
図のように、水平な床面に置いた質量200kgの物体を床面に沿って引っ張るとき、動き始める直前の力Fの値に最も近いものは、1~5のうちどれか。ただし、接触面の静止摩擦係数は、0.4とする。
588N
686N
784N
882N
980N
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第3問
クレーンの安全装置等に関し、次のうち誤っているものはどれか。
同一ランウェイ上に2台のクレーンが設置されている場合の衝突防止装置には、リミットスイッチ式、光式又は超音波式のものがある。
直働式の巻過防止装置には、重錘形リミットスイすいッチやレバー形リミットスイッチによるものがある。
過負荷防止装置は、つり上げる荷の質量が定格荷重を超えた場合に直ちにその作動を停止したり、定格荷重を超える前に警報を発する装置である。
走行レールの車輪止めの高さは、走行車輪の直径の1/3以上とする。
スパンの長い橋形クレーンで走行装置が左右別々に設けてあるものには、両側の速度をそろえるため斜行防止装置を取り付けているものがある。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第4問
クレーンの給油又は点検に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンに使用する潤滑油には、グリースやギヤ油があり、軸受部には主にグリースが用いられる。
潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱の場合、箱内が密封されているので油の交換は不要である。
クレーンの点検は一般に高所作業となるので、安全帯及び保護帽を着用する。
点検作業を開始する前に、点検内容、所要時間等を関係者に周知徹底させる。
点検中のクレーンの近くで他のクレーンを運転するときは、点検中のクレーンへの衝突を防止するための措置が講じられていることを確認する。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第5問
クレーンの製造、検査又は検査証に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
つり上げ荷重3tの橋形クレーンを製造しようとする者は、原則として、あらかじめ所轄都道府県労働局長の許可を受けなければならない。
落成検査における荷重試験は、定格荷重の1.27倍に相当する荷をつって、つり上げ、走行等の作動を行う。
つり上げ荷重5tの天井クレーンの落成検査を受ける者は、荷重試験のための荷及び玉掛用具を準備しなければならない。
所轄労働基準監督署長は、落成検査に合格したクレーン又は当該検査の必要がないと認めたクレーンについて、クレーン検査証を交付する。
クレーン検査証の有効期間は、原則として、2年である。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第6問
クレーンの定期自主検査又は点検に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1年以内ごとに1回行う定期自主検査においては、原則として、定格荷重に相当する荷重の荷をつって行う荷重試験を実施しなければならない。
1か月以内ごとに1回行う定期自主検査においては、フック、グラブバケット等のつり具の損傷の有無についても、検査を行わなければならない。
作業開始前の点検においては、トロリが横行するレールの状態についても、点検を行わなければならない。
定期自主検査又は作業開始前の点検を行い、異常を認めたときは、直ちに補修しなければならない。
1年以内ごとに1回行う定期自主検査の結果の記録は3年保存し、1か月以内ごとに1回行う定期自主検査の結果の記録は1年間保存しなければならない。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第7問
給電装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
トロリ線の材料には、溝付硬銅トロリ線、平銅バー、レールなどが用いられる。
ケーブル巻取式給電は、ぜんまいばね又は電動機を動力としてキャブタイヤケーブルを巻き取る給電方式で、スリップリングを用いない方式である。
旋回体への給電には、スリップリングを用いた給電方式が採用されている。
トロリ線に接触する集電子には、ホイール又はシューが用いられている。
スリップリングは、リングと集電ブラシで構成され、リングの材質には一般に砲金が用いられる。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第8問
建設物の内部設置する走行クレーンに関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンガーダに歩道のないクレーンの最高部とその上方にあるはり等との間隔は、0.4m以上としなくもよい。
クレーンガーダの歩道の上に、歩道からの天がいがある場合は、歩道とその上方にあるはり等との間隔は、1.8m以上としなくてもよい。
クレーンと建設物との間に設ける歩道の幅は、柱に接する部分を除き0.6m以上としなければならない。
クレーンと建設物との間に設ける歩道のうち、柱に接する部分の幅は、0.4m以上としなければならない。
クレーンガーダの歩道の端と当該歩道に通ずる歩道の端との間隔は、0.4m以下としなければならない。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第9問
電気に関し、次のうち誤っているものはどれか。
直流は、乾電池やバッテリーから得られるほか、シリコン整流器等により交流を整流しても得られる。
電流及び電圧の大きさ及び方向が、時間の経過に関係なく一定であるものは直流である。
直流はAC、交流はDCと表される。
工場の動力用電源には、一般に200V級又は400V級の三相交流が使用されている。
電力会社から供給される交流電力の周波数は、おおむね東日本では50Hz、西日本では60Hzである。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第10問
電動機に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンでは特殊な場合を除き、ほとんど三相誘導電動機が用いられている。
三相誘導電動機の同期速度は、極数が多いほど速くなる。
直流電動機は、一般に速度制御性能が優れているが、整流子及びブラシの保守が必要である。
巻線形三相誘導電動機では、固定子側を一次側、回転子側を二次側と呼ぶ。
かご形三相誘導電動機は、インバーター制御を採用することで比較的大容量のクレーンにも用いられる。