クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第1問
物体の質量又は比重に関し、次のうち誤っているものはどれか。
物体の質量と、その物体と同じ体積の4℃の純水の質量との比をその物体の比重という。
物体の質量をW、その体積をVとすれば、物体の単位体積当たりの質量dは、d=V/Wで求められる。
アルミニウム、鋼、鉛、木材を比重の大きい順に並べると、「鉛、鋼、アルミニウム、木材」となる。
形状が立方体で材質が同じ物体では、各辺の長さが2倍になると質量は8倍になる。
鋼1m
3
の質量はおよそ7.8tで、鋳鉄1m
3
の質量はおよそ7.2tである。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第2問
材料(軟鋼)の強さ、応力に関し、次のうち誤っているものはどれか。
材料に力を加えて変形した場合、変形した量の元の量(原形)に対する割合をひずみという。
材料に荷重が作用し、伸びたり、縮んだりして形が変わることを変形という。
材料に圧縮荷重をかけると、材料の内部に圧縮応力が生じる。
材料に作用するせん断荷重をF、材料の断面積をAとすれば、せん断応力Tは、T=F/Aで求められる。
ドラムに巻き取られたワイヤロープに生じる曲げ応力は、ドラムの径が大きいほど大きくなる。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第3問
つり上げ荷重10tのデリックの検査に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
デリック検査証の有効期間の更新を受けようとする者は、原則として、登録性能検査機関が行う性能検査を受けなければならない。
デリックのつり上げ機構に変更を加えても、変更検査を受ける必要はない。
性能検査における荷重試験は、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、旋回及びブームの起伏の作動を定格速度により行う。
使用再開検査を受ける者は、当該検査に立ち会わなければならない。
所轄労働基準監督署長は、変更検査に合格したデリックについて、デリック検査証に検査期日、変更部分及び検査結果について裏書を行う。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第4問
デリックの取扱いに関し、次のうち誤っているものはどれか。
荷の水平移動を行う場合は、荷を所要の高さまで巻き上げてから、水平移動に移る。
ウインチを用いるデリックでは、作業中に停電になったときは、止め金を外し、クラッチを掛け、スイッチを切って送電を待つ。
コントローラで操作するデリックでは、作業終了時には、コントローラーのハンドルを停止の位置に戻した後、スイッチを切る。
ドラムフリーにしてブレーキ操作により巻下げを行うデリックでは、急ブレーキをかけることのないよう慎重に運転する。
荷の横引き、斜めづりはしないようにする。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第5問
荷重の分類を示した次の図の[ ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。
A:繰返し荷重
B:衝撃荷重
C:片振り荷重
A:繰返し荷重
B:衝撃荷重
C:交番荷重
A:衝撃荷重
B:繰返し荷重
C:交番荷重
A:繰返し荷重
B:交番荷重
C:片振り荷重
A:衝撃荷重
B:繰返し荷重
C:片振り荷重
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第6問
感電災害及びその防止に関し、次のうち誤っているものはどれか。
100V以下の低圧であっても、感電によって人体を流れる電流が大きいと死亡することがある。
電気機器の点検、修理等の場合は、電源スイッチを切り、スイッチ箱の施錠や通電禁止などの標示を行う。
電気火傷は、皮膚の深部まで損害が及ぶことはないが、皮膚表面の障害が極めて大きい。
電気機器の外被から導線を用いて大地につなぐことを接地という。
感電した者への救急処置は、電源スイッチを切り、その者を感電箇所から引き離してから行う。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第7問
図において、電動機の回転軸に固定された歯車Aが毎分1600回転するとき、歯車Dの回転数は1~5のうちどれか。ただし、歯車A、B、C及びDの歯数は、それぞれ16、64、25及び100とし、BとCの歯車は同じ軸に固定されているものとする。
80rpm
100rpm
160rpm
200rpm
240rpm
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第8問
材料(軟鋼)の強さ、応力に関し、次のうち誤っているものはどれか。
材料に荷重をかけると、荷重に応じて変形が生じるが、荷重がごく小さい間は荷重を取り除くと元の形に戻る。
安全な静荷重より小さな荷重であっても、くり返し負荷すると、材料は疲労破壊することがある。
材料に圧縮荷重をかけると、材料の内部に圧縮応力が生じる。
引張応力は、材料に作用する引張荷重を材料の表面積で除して求められる。
材料に力を加えて変形した場合、変形した量の元の量に対する割合をひずみという。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第9問
つり上げ荷重10tの天井クレーンの検査に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーン検査証の有効期間の更新を受けようとする者は、原則として、登録性能検査機関が行う性能検査を受けなければならない。
性能検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験を行う。
性能検査における荷重試験は、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、走行等の作動を定格速度により行う。
登録性能検査機関は、性能検査に合格したクレーンのクレーン検査証の有効期間を、検査の結果により2年未満又は2年を超え3年以内の期間を定めて更新することができる。
クレーン検査証の有効期間を超えて使用を休止したクレーンを再び使用しようとする者は、使用再開検査を受けなければならない。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第10問
クレーンのブレーキに関し、次のうち誤っているものはどれか。
電動油圧押上機ブレーキは、ばねの力で制動を行い、油圧によって押上げ力を得て制動力を解除するもので、ドラム形電磁ブレーキに比べて制動するまでの時間が長い。
電磁ディスクブレーキは、電磁石に電流を通じて制動力を解除するもので、ホイストの巻上装置に用いられる。
足踏み油圧式ディスクブレーキは、天井クレーンの走行用やジブクレーンの旋回用に用いられる。
電磁バンドブレーキは、バンドが鋳鉄製で、外側にブレーキライニングが取り付けられており、電流を絶つとおもりによってバンドがドラムを締め付けて制動する。
ドラム形電磁ブレーキは、ブレーキライニングとドラムのすき間の調整が不適正な場合には、ブレーキドラムの過熱の原因となる。