クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第1問
電動機の速度制御方式に関し、次のうち誤っているものはどれか。
巻線形三相誘導電動機は、二次抵抗制御のみでは巻上げの速度制御を行うことはできないが、巻下げの速度制御を行うことはできる。
巻線形三相誘導電動機の電動油圧押上機ブレーキ制御は、巻下げ時の電動機の回転速度が速くなれば、電動油圧押上機ブレーキの制動力が大きく、遅くなれば、小さくなるように制御を行う。
巻線形三相誘導電動機の渦電流ブレーキ制御は、電動機に渦電流ブレーキを連結したもので、電気的なブレーキのためブレーキライニングのような消耗部分がなく、制御性も優れている。
巻線形三相誘導電動機のダイナミックブレーキ制御は、電動機の一次側を交流電源から切り離して、一次側に直流励磁を加えて速度制御を行う。
巻線形三相誘導電動機のサイリスター一次電圧制御は、電動機の回転数を検出し、指定された速度と比較しながら制御するため、きわめて安定した速度が得られる。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第2問
クレーンの機械要素に関し、次のうち誤っているものはどれか。
転がり軸受は、滑り軸受(平軸受)に比べて回転部分の摩擦抵抗が大きい。
割形軸継手は、取付け・取外しのときに軸を軸方向に移動する必要がない。
フランジ形たわみ軸継手は、起動及び停止時の衝撃や荷重変化によるたわみの影響を緩和するために用いられる。
溝付きナットは、緩みを防ぐためにナットに溝を付け、ボルトのねじ部にあけられた小穴に割ピンを差し込み固定させるものである。
ウォームギヤーは、ウォームとこれにかみ合うウォームホイールを組み合わせたもので、被動軸の方向は駆動軸に対し直角となる。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第3問
クレーンのブレーキに関し、次のうち誤っているものはどれか。
電動油圧押上機ブレーキは、制動するまでの時間が長いため、制動時の衝撃が少なく、横行用や走行用に多く用いられる。
ディスクブレーキは、ディスクをブレーキ片(パッド)で両側からはさみ付けて制動する構造になっている。
油圧式ディスクブレーキのブレーキピストンや油圧回路の配管などに油もれがあったり空気が混入すると、制動力が生じなくなることがある。
ドラムブレーキのブレーキライニングに水や油などが付着すると、制動力が著しく低下する。
ブレーキの制動力は、定格荷重に相当する荷重の荷をつった場合におけるつり上げ装置又は起伏装置のトルクの値の120%以上に調整する必要がある。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第4問
ガイデリックの作動装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
巻上げ・巻下げ、起伏、旋回の作動装置として、通常、ウインチが使用される。
ウインチには、1個のドラムを持つ単胴式と複数のドラムを持つ複胴式がある。
スインガードラムは、旋回に使用するドラムであり、通常、2個のドラムで構成されている。
ウインチの原動機は、台枠後方に取り付けられる。
巻上げは、原動機を正転させて行い、巻下げは原動機を逆転させることにより行う。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第5問
クレーンの運転又は玉掛けの業務に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンの運転の業務に係る特別の教育を受けた者は、つり上げ荷重4tの床上運転式クレーンの運転の業務に就くことができる。
床上運転式クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重10tの床上操作式クレーンの運転の業務に就くことができる。
床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者は、つり上げ荷重4tの天井クレーンの運転の業務に就くことができる。
限定なしのクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重4tの床上操作式クレーンの玉掛けの業務に就くことができる。
クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重5tの跨線テルハの運転の業務に就くことができる。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第6問
図のような組合せ滑車を用いて質量24tの荷をつり上げるとき、これを支えるために必要な力Fは1~5のうちどれか。ただし、重力の加速度は9.8m/s
2
とし、滑車及びワイヤロープの質量、摩擦等は考えないものとする。
9.8kN
19.1kN
39.2kN
58.8kN
78.4kN
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第7問
図のように、水平な床面に置いた質量100kgの物体を床面に沿って引っ張るとき、動きはじめる直前のおよその力Fは、1~5のうちどれか。ただし、接触面の静止摩擦係数は、0.4とする。
39N
49N
98N
392N
490N
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第8問
クレーンの給油又は点検に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンを点検するときは、そのクレーンの電源スイッチを切り、「通電禁止」等の表示をする。
潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱の場合、箱内が密封されているので油の交換は不要である。
クレーンの点検は一般に高所作業となるので、安全帯及び保護帽を着用する。
点検作業を開始する前に、点検内容、所要時間等を関係者に周知徹底される。
点検中のクレーンの近くで他のクレーンを運転するときは、点検中のクレーンへの衝突を防止するための措置が講じられていることを確認する。
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第9問
図のように一体となっている滑車A及びBがあり、Aに質量4tの荷をかけたとき、この荷を支えるために必要なBにかける力Fは、1~5のうちどれか。ただし、重力の加速度は9.8m/s
2
とし、ワイヤロープの質量、摩擦等は考えないものとする。
18.5kN
21.5kN
24.5kN
28.5kN
31.5kN
クレーン・デリック運転士試験 の 10門
第10問
クレーンを用いて作業を行うときの合図又は立入禁止の措置に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーン運転者と玉掛け作業者に作業を行わせるときは、運転について合図を行う者を指名しなければならない。
クレーン運転者に単独で作業を行わせるときは、運転についての合図を定めなくてもよい。
ハッカーを用いて玉掛けをした荷がつり上げられているときは、つり荷の下に労働者を立ち入らせてはならない。
バキューム式つり具を用いて玉掛けをした荷がつり上げられているときは、つり荷の下に労働者を立ち入らせてはならない。
動力下降以外の方法によってつり具を下降させるとき、つり具の下に労働者を立ち入らせることは禁止されていない。