クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第1問
クレーンの種類・形式又は用途に関し、次のうち誤っているものはどれか。
ホイスト式天井クレーンは、クラブトロリ式天井クレーンのクラブトロリの代わりに電気ホイスト等を用いたもので、床上で操作するものが多い。
橋形クレーンは、ホイスト式、クラブトロリ式、ロープトロリ式、マントロリ式などに分類され、工場での材料・製品の運搬、ふ頭での貨物の荷役などに使用される。
塔形ジブクレーンは、塔状の構造物の上部に起伏するジブとクライミング装置を設けたクレーンで、主に建設工事に使用される。
高脚ジブクレーンは、門形の架構上にジブを有する旋回体を載せたか形式のクレーンで、主にふ頭、岸壁等における荷役に使用される。
アンローダは、鉄鉱石などのばら物を荷役するための専用のクレーンで、橋形クレーン式と引込みクレーン式に大別される。
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第2問
クレーンの運転又は玉掛けの業務に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンの運転の業務に係る特別の教育を受けた者は、つり上げ荷重5.5tの跨線テルハの運転の業務に就くことができる。
床上運転式クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重10tの床上運転式クレーンの運転の業務に就くことができる。
床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者は、つり上げ荷重6tの床上運転式クレーンの運転の業務に就くことができる。
玉掛け技能講習を修了した者は、つり上げ荷重30tの無線操作式のクレーンの玉掛けの業務に就くことができる。
クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重20tの機上で運転する方式のクレーンの運転の業務に就くことができる。
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第3問
クレーンの組立て・解体時、点検時、悪天候時又は地震発生時の措置に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンの組立て又は解体の作業を行うときは、作業指揮者を選任して、その者の指揮のもとに作業を実施させなければならない。
運転を禁止せずに、天井クレーンのクレーンガーダの上で当該クレーンの点検作業を行うときは、作業指揮者を定め、その者の指揮のもとに連絡及び合図の方法を定めて行わなければならない。
大雨のため、クレーンの組立て又は解体の作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならない。
中震以上の強度の地震が発生した後にクレーンを用いて作業を行うときは、あらかじめ、クレーンの各部分の異常の有無について点検しなければならない。
屋外に設置されているクレーンを用いて、瞬間風速が毎秒30mをこえる風が吹いた後に作業を行うときは、クレーンの各部分について点検を行うとともに、その結果を記録し1年間保存しなければならない。
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第4問
クレーンの定期自主検査又は点検に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
1年以内ごとに1回行う定期自主検査においては、原則として、定格荷重に相当する荷重の荷をつって行う荷重試験を実施しなければならない。
1か月以内ごとに1回行う定期自主検査においては、ワイヤロープ及びつりチェーンの損傷の有無についても、検査を行わなければならない。
作業開始前の点検においては、集電装置の異常の有無についても、点検を行わなければならない。
作業開始前の点検においては、ワイヤロープが通っている箇所の状態についても、点検を行わなければならない。
定期自主検査の結果の記録は、3年間保存しなければならない。
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第5問
図のように質量36tの荷を4本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度90°でつるとき、使用することができるワイヤロープの最小径は1~5のうちどれか。ただし、重力の加速度は9.8m/s
2
、ワイヤロープの切断荷重はそれぞれに記載したとおりとし、また、4本のワイヤロープには均等に荷重がかかり、ワイヤロープの質量は考えないものとする。
ワイヤロープの直径(mm)=32 切断荷重(kN)=544
ワイヤロープの直径(mm)=36 切断荷重(kN)=688
ワイヤロープの直径(mm)=40 切断荷重(kN)=850
ワイヤロープの直径(mm)=44 切断荷重(kN)=1030
ワイヤロープの直径(mm)=48 切断荷重(kN)=1220
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第6問
クレーンの製造、設置、検査又は検査証に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。ただし、計画届の免除認定を受けていない場合とする。
つり上げ荷重4tのジブクレーンを製造しようとする者は、原則として、あらかじめ所轄都道府県労働局長の許可を受けなければならない。
つり上げ荷重3tの天井クレーンを設置しようとする事業者は、工事開始の日の30日前までにクレーン設置届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
つり上げ荷重1tのスタッカー式クレーンを設置した事業者は、設置後10日以内にクレーン設置報告書を提出しなければならない。
つり上げ荷重4tの橋形クレーンを設置した者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたクレーンを除き、落成検査を受けなければならない。
クレーン検査証を受けたクレーンを設置している者に異動があったときは、クレーンを設置している者は、異動後10日以内に所轄労働基準監督署長によるクレーン検査証の書替えを受けなければならない。
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第7問
クレーンの製造、設置、検査又は検査証に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。ただし、計画届の免除認定を受けていない場合とする。
つり上げ荷重4tのジブクレーンを製造しようとする者は、原則として、あらかじめ所轄都道府県労働局長の許可を受けなければならない。
つり上げ荷重3tの天井クレーンを設置しようとする事業者は、工事開始の日の30日前までにクレーン設置届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
つり上げ荷重0.5tのスタッカー式クレーンを設置しようとする事業者は、あらかじめ、クレーン設置報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
つり上げ荷重2tの橋形クレーンを設置した者は、所轄労働基準監督署長の落成検査を受けなければならない。
クレーン検査証を受けたクレーンを設置している者に異動があったときは、クレーンを設置している者は、異動後10日以内に所轄労働基準監督署長によるクレーン検査証の書替えを受けなければならない。
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第8問
電動機の始動方法又は速度制御方式に関し、次のうち誤っているものはどれか。
かご形三相誘導電動機を用いる巻上装置の始動を行うときは、通常、全電圧始動を行う。
巻線形三相誘導電動機は、始動時には二次抵抗を全抵抗から順次短絡することによって、緩始動することができる。
巻線形三相誘導電動機の電動油圧押上機ブレーキ制御は、90kW程度以下の電動機の速度制御に用いられている。
巻線形三相誘導電動機の渦電流ブレーキ制御は、荷の巻下げ時の低速を得る電気ブレーキで、非自動制御と自動制御の二つの方法がある。
巻線形三相誘導電動機のダイナミックブレーキ制御は、電動機一次側を直流励磁して制動する方式で、つり荷が重い場合には低速での巻下げができない。
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第9問
次のうち、法令上、クレーンの玉掛用具として使用禁止とされていないものはどれか。
エンドレスでないつりチェーンで、その両端にフック、シャックル、リング又はアイを備えているもの
直径の減少が公称径の9%のワイヤロープ
キンクしたワイヤロープ
安全係数が4のフック
ワイヤロープ1よりの間で素線(フィラ線を除く。以下同じ。)の数の10%の素線が切断しているワイヤロープ
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第10問
物体の重心又は安定に関し、次のうち誤っているものはどれか。
直方体の物体の置き方を変える場合、物体の面積の底面積が大きくなるほど安定性(すわり)は良くなる。
重心は、どのような形状の物体でも必ずその物体の内部にある。
物体の重心は、ただ一つの点である。
物体を1本のひもでつったとき、重心はつった点を通る鉛直線上にある。
水平面上に置いた直方体の物体を手で傾けた場合、重心からの鉛直線がその物体の底面を通るときは、手を離すとその物体は元の位置に戻る。