クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第1問
図のように質量30tの荷を4本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度60°でつるとき、使用することができるワイヤロープの最小径は1~5のうちどれか。ただし、重力の加速度は9.8m/s
2
、ワイヤロープの切断荷重はそれぞれに記載したとおりとし、また、4本のワイヤロープには均等に荷重がかかり、ワイヤロープの質量は考えないものとする。
ワイヤロープの直径(mm)=28 切断荷重(kN)=359
ワイヤロープの直径(mm)=30 切断荷重(kN)=412
ワイヤロープの直径(mm)=32 切断荷重(kN)=469
ワイヤロープの直径(mm)=36 切断荷重(kN)=593
ワイヤロープの直径(mm)=40 切断荷重(kN)=732
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第2問
クレーンの運転又は玉掛けの業務に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンの運転の業務に係る特別の教育を受けた者は、つり上げ荷重5.5tの跨線テルハの運転の業務に就くことができる。
床上運転式クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重10tの床上運転式クレーンの運転の業務に就くことができる。
床上操作式クレーン運転技能講習を修了した者は、つり上げ荷重6tの床上運転式クレーンの運転の業務に就くことができる。
玉掛け技能講習を修了した者は、つり上げ荷重30tの無線操作式のクレーンの玉掛けの業務に就くことができる。
クレーンに限定したクレーン・デリック運転士免許を受けた者は、つり上げ荷重20tの機上で運転する方式のクレーンの運転の業務に就くことができる。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第3問
次のうち、法令上、クレーンの玉掛用具として使用禁止とされていないものはどれか。
エンドレスでないつりチェーンで、その両端にフック、シャックル、リング又はアイを備えているもの
直径の減少が公称径の9%のワイヤロープ
キンクしたワイヤロープ
安全係数が4のフック
ワイヤロープ1よりの間で素線(フィラ線を除く。以下同じ。)の数の11%の素線が切断しているワイヤロープ
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第4問
クレーンの構造部分に関し、次のうち誤っているものはどれか。
ガーダには、作用する荷重に対し十分な強度と剛性を持つように、各種の断面形状のものがある。
プレートガーダは、三角形に組んだ部材を単位とする骨組構造で強度が大きい。
ボックスガーダは、鋼板を箱形に組み立てたもので、その断面のみで水平力を支えることができるため補助けたは不要である。
Iビームガーダは、I形鋼を用いたガーダで、補助けたを設けないこともある。
天井クレーンのサドルは、ガーダを支え、走行のための車輪を備えた構造物である。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第5問
図において、電動機の回転軸に固定された歯車Aが毎分1600回転するとき、歯車Dの回転数は1~5のうちどれか。ただし、歯車A、B、C及びDの歯数は、それぞれ16、64、25及び100とし、BとCの歯車は同じ軸に固定されているものとする。
80rpm
100rpm
160rpm
200rpm
240rpm
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第6問
クレーンの安全装置等に関し、次のうち誤っているものはどれか。
ねじ形リミットスイッチによる巻過防止装置は、電磁接触器の操作回路を開閉する方式で、複数の接点を設けることができる。
直働式の巻過防止装置は、直働式以外の方式に比べて作動後の復帰距離が短い。
カム形リミットスイッチによる巻過防止装置は、ワイヤロープを交換したとき、スイッチの作動位置の再調整が不要である。
アンカーは、走行路端のアンカー基礎金物の位置までクレーンを移動させ、短冊状の金物を挿入し固定する方式が一般的である。
クレーン本体がレール端から走り出るのを防止するため、通常、走行レールの両端にゴムなどを用いたストッパー又は車輪止めを設ける。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第7問
電動機に関し、次のうち誤っているものはどれか。
巻線形三相誘導電動機は、回転子も巻線になっており、スリップリングを通して外部抵抗と接続される。
三相誘導電動機の同期速度は、極数が多いほど速くなる。
直流電動機は、一般に速度制御性能が優れているが、整流子及びブラシの保守が必要である。
巻線形三相誘導電動機では、固定子側を一次側、回転子側を二次側と呼ぶ。
かご形三相誘導電動機は、インバーター制御を採用することで比較的大容量のクレーンにも用いられる。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第8問
クレーンの電動機の始動方法又は速度制御方式に関し、次のうち誤っているものはどれか。
かご形三相誘導電動機では、電源回路にリアクトルやサイリスターを挿入し電動機の始動電流をおさえて、緩始動を行う方法がある。
巻線形三相誘導電動機の二次抵抗制御は、電動機の回転子の巻線に接続した抵抗器の抵抗値を変えることにより速度制御を行う。
巻線形三相誘導電動機の電動油圧押上機ブレーキ制御は、90kW程度以下の電動機の速度制御に用いられるが、高頻度のクレーンには適さない。
巻線形三相誘導電動機の渦電流ブレーキ制御は、電気的なブレーキのためブレーキライニングのような消耗部分がなく、制御性も優れている。
巻線形三相誘導電動機のダイナミックブレーキ制御は、電動機一次側を直流励磁して制御するもので、つり荷が極めて軽い場合でも低速での巻下げができる。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第9問
物体の質量又は比重に関し、次のうち誤っているものはどれか。
物体の質量と、その物体と同じ体積の4℃の純水の質量との比をその物体の比重という。
全体が均質な球体で、比重が1より大きい物体は水に沈む。
アルミニウムの丸棒が、その長さは同じで、直径が3倍になると、質量は9倍になる。
物体の質量をW、その体積をVとすれば、物体の単位体積当たりの質量dは、d=W/Vで求められる。
鋳鉄1m
3
の質量は、およそ2.7tである。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第10問
クレーンの電動機の付属機器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
間接制御器には、カム形制御器やエンコーダー型制御器がある。
クランクハンドル式の制御器は、操作ハンドルを水平方向に回して操作する構造である。
無線操作用の制御器には、押しボタン式とハンドル操作式がある。
制御盤は、電磁接触器を備え電動機の正転や逆転などの直接制御を行うものである。
抵抗器は、特殊鉄板を打ち抜いたもの又は鋳鉄製の抵抗体を絶縁ロッドで締め付け、格子状に組み立てたものである。