クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第1問
クレーンの組立て・解体時、点検、修理時、悪天候時又は地震発生時の措置に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
大雪のため、クレーンの組立て又は解体の作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならない。
天井クレーンのクレーンガーダの上で点検作業を行うときは、原則として、当該クレーンの運転を禁止し、クレーンの操作部分に運転禁止の表示をしなければならない。
同一のランウェイに並置されている走行クレーンの修理の作業を行うときは、監視人をおくこと、ストッパーを設けること等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
屋外に設置されているクレーンを用いて作業を行う場合、瞬間風速が毎秒30mをこえる風が吹いたときは作業を中止しなければならないが、強風がおさまれば、直ちに作業を再開することができる。
中震以上の震度の地震が発生した後にクレーンを用いて作業を行うときは、あらかじめ、クレーンの各部分の異常の有無について点検しなければならない。
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第2問
ワイヤロープ又はつり具に関し、次のうち誤っているものはどれか。
フィラー形のワイヤロープは、ストランドを構成する素線の間に細い素線を組み合わせたものである。
フックブロックは、シーブとフックなどで構成され、フックが自由に回転できるようになっている。
フックは、一般に鍛造によって作られている。
ワイヤロープの径は、同一断面の外接円の直径を3方向から測定し、その最大値をとる。
クローは、製鋼工場において、熱鋼片やレールなどを扱う天井クレーン等に用いられるつり具である。
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第3問
力に関し、次のうち誤っているものはどれか。
力の大きさと向きが変わらなければ、力の作用点が変わっても物体に与える効果は変わらない。
物体の一点に二つ以上の力が働いているとき、その二つ以上の力をそれと同じ効果をもつ一つの力にまとめることができる。
力の作用と反作用とは、同じ直線上で作用し、大きさが等しく、向きが反対である。
一直線上に作用する二つの力の合力の大きさは、それらの和又は差で示される。
てこを使って重量物を持ち上げる場合、握りの位置を支点に近づけるほど大きな力が必要になる。
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第4問
クレーンの給油に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンに使用する潤滑油は、給油部分の使用状態に応じ、粘度や変質しにくさ、油膜の強さを考慮する必要がある。
給油の際、車輪の踏面やレールの上面に油が付着した場合には、ベンジンなどでよくふき取る。
転がり軸受の給油にグリースを用いる場合には、給油間隔は6か月に1回程度を目安とする。
平軸受の給油にグリースを用いる場合には、給油間隔は毎日1回程度を目安とする。
ワイヤロープには、マシン油を塗布して腐食や摩耗を防止する。
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第5問
図のように、質量4tの荷を2本の玉掛け用ワイヤロープを用いてつり角度90°でつるとき、1本のワイヤロープにかかる張力の値に最も近いものは、1~5のうちどれか。ただし、重力の加速度は9.8m/s
2
とし、ワイヤロープの質量は考えないものとする。
16kN
20kN
24kN
28kN
32kN
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第6問
力に関し、次のうち誤っているものはどれか。
一つの物体に大きさの異なる複数の力が作用して物体が動くとき、その物体は最も大きい力の方向に動く。
物体に作用する一つの力を、互いにある角度を持つ二つ以上の力に分けることを力の分解という。
一直線上に作用する二つの力の合力の大きさは、それらの和又は差で示される。
力のモーメントの大きさは、力の大きさと腕の長さの積で求められる。
力の作用と反作用とは、同じ直線状で作用し、大きさが等しく、向きが反対である。
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第7問
物体の重心又は安定に関し、次のうち誤っているものはどれか。
直方体の物体の置き方を変える場合、物体の面積の底面積が大きくなるほど安定性(すわり)は良くなる。
重心は、どのような形状の物体でも必ずその物体の内部にある。
物体の重心は、ただ一つの点である。
物体を1本のひもでつったとき、重心はつった点を通る鉛直線上にある。
水平面上に置いた直方体の物体を手で傾けた場合、重心からの鉛直線がその物体の底面を通るときは、手を離すとその物体は元の位置に戻る。
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第8問
感電災害及びその防止に関し、次のうち誤っているものはどれか。
100V以下の低圧であっても、感電によって人体を流れる電流が大きいと死亡することがある。
電気機器の点検、修理等の場合は、電源スイッチを切り、スイッチ箱の施錠や通電禁止などの標示を行う。
電気火傷は、皮膚の深部まで損害が及ぶことはないが、皮膚表面の障害が極めて大きい。
電気機器の外被から導線を用いて大地につなぐことを接地という。
感電した者への救急処置は、電源スイッチを切り、その者を感電箇所から引き離してから行う。
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第9問
クレーンを用いて作業を行う場合、次のAからEの事項について、その日の作業を開始する前に点検を行うことが義務付けられているものの組合せとして、法令上、正しいものは1~5のうちどれか。
【A】配線、集電装置、配電盤等の異常の有無
【B】フック、グラブバケット等の損傷の有無
【C】巻過防止装置の機能
【D】コントローラの機能
【E】ワイヤロープが通っている箇所の状態
A、B、E
A、C、D
B、C、D
B、D、E
C、D、E
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第10問
クレーン・デリック運転士免許に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
満18歳に満たない者は、免許を受けることができない。
床上運転式クレーンで、つり上げ荷重5t以上のものの運転の業務に従事するときは、免許証を携帯しなければならない。
免許に係る業務に現に就いている者は、住所を変更したときは、免許証の書替えを受けなければならない。
重大な過失により、免許に係る業務について重大な事故を発生させたときは、免許の取消し又は効力の一時停止の処分を受けることがある。
免許に係る業務に就こうとする者は、免許証を損傷したときは、免許証の再交付を受けなければならない。