クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第1問
荷重に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンの巻上げドラムの軸には、主に、圧縮荷重がかかる。
クレーンのジーブを通る巻上げ用ワイヤロープには、引張荷重と曲げ荷重がかかる。
天井クレーンのガーダには、主に、曲げ荷重がかかる。
両振り荷重は、向きと大きさが時間とともに変わる荷重である。
衝撃荷重は、極めて短時間に急激に加わる荷重である。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第2問
力に関し、次のうち誤っているものはどれか。
一つの物体に大きさの異なる複数の力が作用して物体が動くとき、その物体は最も大きい力の方向に動く。
物体に作用する一つの力を、互いにある角度を持つ二つ以上の力に分けることを力の分解という。
一直線上に作用する二つの力の合力の大きさは、それらの和又は差で示される。
力のモーメントの大きさは、力の大きさと腕の長さの積で求められる。
力の作用と反作用とは、同じ直線状で作用し、大きさが等しく、向きが反対である。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第3問
クレーンの製造、検査又は検査証に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
つり上げ荷重3tの橋形クレーンを製造しようとする者は、原則として、あらかじめ所轄都道府県労働局長の許可を受けなければならない。
落成検査における荷重試験は、定格荷重の1.27倍に相当する荷をつって、つり上げ、走行等の作動を行う。
つり上げ荷重5tの天井クレーンの落成検査を受ける者は、荷重試験のための荷及び玉掛用具を準備しなければならない。
所轄労働基準監督署長は、落成検査に合格したクレーン又は当該検査の必要がないと認めたクレーンについて、クレーン検査証を交付する。
クレーン検査証の有効期間は、原則として、2年である。
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第4問
感電災害及びその防止に関し、次のうち誤っているものはどれか。
100V以下の低圧であっても、感電によって人体を流れる電流が大きいと死亡することがある。
電気機器の点検、修理等の場合は、電源スイッチを切り、スイッチ箱の施錠や通電禁止などの標示を行う。
電気火傷は、皮膚の深部まで損害が及ぶことはないが、皮膚表面の障害が極めて大きい。
電気機器の外被から導線を用いて大地につなぐことを接地という。
感電した者への救急処置は、電源スイッチを切り、その者を感電箇所から引き離してから行う。
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第5問
電流、抵抗、電圧又は電力に関し、次のうち誤っているものはどれか。
抵抗を並列につないだときの合成抵抗の値は、個々の抵抗の値のどれよりも小さい。
同じ物質の導体の場合、長さが2倍になると抵抗の値は2倍になり、断面積が2倍になると抵抗の値は1/2倍になる。
抵抗の単位はオーム(Ω)で、1000000Ωは、1MΩとも表す。
回路の抵抗が同じ場合、回路に流れる電流が大きいほど回路が消費する電力は小さくなる。
回路の抵抗は、回路にかかる電圧を回路に流れる電流で除して求められる。
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第6問
物体の重心又は安定に関し、次のうち誤っているものはどれか。
直方体の物体の置き方を変える場合、物体の面積の底面積が大きくなるほど安定性(すわり)は良くなる。
重心は、どのような形状の物体でも必ずその物体の内部にある。
物体の重心は、ただ一つの点である。
物体を1本のひもでつったとき、重心はつった点を通る鉛直線上にある。
水平面上に置いた直方体の物体を手で傾けた場合、重心からの鉛直線がその物体の底面を通るときは、手を離すとその物体は元の位置に戻る。
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第7問
クレーンの給油又は点検に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンを点検するときは、そのクレーンの電源スイッチを切り、「通電禁止」等の表示をする。
潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱の場合、箱内が密封されているので油の交換は不要である。
クレーンの点検は一般に高所作業となるので、安全帯及び保護帽を着用する。
点検作業を開始する前に、点検内容、所要時間等を関係者に周知徹底される。
点検中のクレーンの近くで他のクレーンを運転するときは、点検中のクレーンへの衝突を防止するための措置が講じられていることを確認する。
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第8問
クレーンの組立て・解体時、点検時、悪天候時又は地震発生時の措置に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンの組立て又は解体の作業を行うときは、作業指揮者を選任して、その者の指揮のもとに作業を実施させなければならない。
運転を禁止せずに、天井クレーンのクレーンガーダの上で当該クレーンの点検作業を行うときは、作業指揮者を定め、その者の指揮のもとに連絡及び合図の方法を定めて行わなければならない。
同一のランウェイに並置されている走行クレーンの点検の作業を行うときは、監視人をおくこと、ストッパーを設けること等労働者の危険を防止するための措置を講じなければならない。
屋外に設置されているクレーンを用いて、瞬間風速が毎秒30mをこえる風が吹いた後に作業を行うときは、あらかじめクレーンの各部分の異常の有無について点検を行わなければならない。
クレーンに係る作業中に中震の震度の地震が発生したときは作業を中止しなければならないが、揺れがおさまれば、直ちに作業を再開することができる。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第9問
物体の質量又は比重に関し、次のうち誤っているものはどれか。
物体の質量と、その物体と同じ体積の4℃の純水の質量との比をその物体の比重という。
物体の質量をW、その体積をVとすれば、物体の単位体積当たりの質量dは、d=V/Wで求められる。
アルミニウム、鋼、鉛、木材を比重の大きい順に並べると、「鉛、鋼、アルミニウム、木材」となる。
形状が立方体で材質が同じ物体では、各辺の長さが2倍になると質量は8倍になる。
鋼1m
3
の質量はおよそ7.8tで、鋳鉄1m
3
の質量はおよそ7.2tである。
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第10問
給電装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
イヤー式トロリ線給電は、トロリ線の充電部が露出しており、設置する場所によっては感電する危険がある。
爆発性のガスや粉じんが発生するおそれのある場所では、キャブタイヤケーブルを用いた防爆構造の給電方式が用いられる。
パンタグラフのホイールやシューの材質には、砲金、カーボン、特殊合金などが用いられる。
絶縁トロリ線方式給電は、すその開いた絶縁物で被覆したトロリ線を用い、その間を集電子がしゅう動して集電する方式である。
旋回体やケーブル巻取式などの回転部分への給電には、トロリバーが用いられる。