クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第1問
物体の運動に関し、次のうち誤っているものはどれか。
物体の運動の速い遅いの程度を示す量を速さといい、単位時間に物体が移動した距離で表す。
物体が円運動をしているとき、遠心力は、向心力(求心力)に対して、力の大きさが等しく、方向が反対である。
物体の速度が10秒間に10m/sから35m/sになったときの加速度は、25m/s
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である。
運動している物体には、外部から力が作用しなければ永久に同一の運動を続けようとする性質がある。
運動している物体の運動の方向を変えるのに要する力は、物体の質量が大きいほど大きくなる。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第2問
屋内に設置する走行クレーンに関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーンガーダに歩道のあるクレーンの最高部(集電装置の部分を除く。)とその上方にあるはり等との間隔は、0.3m以上としなければならない。
クレーンガーダの歩道(天がいのないもの)とその上方にあるはり等との間隔は、1.8m以上としなければならない。
クレーンと建設物との間に設ける歩道の幅は、柱に接する部分を除き0.6m以上としなければならない。
クレーンと建設物との間に設ける歩道のうち、柱に接する部分の幅は、0.4m以上としなければならない。
クレーンの運転台の端とその運転台に通ずる歩道の端との間隔は、原則として0.3m以下としなければならない。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第3問
クレーンの給油又は点検に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンを点検するときは、そのクレーンの電源スイッチを切り、「通電禁止」等の表示をする。
潤滑油としてギヤ油を用いた減速機箱の場合、箱内が密封されているので油の交換は不要である。
クレーンの点検は一般に高所作業となるので、安全帯及び保護帽を着用する。
点検作業を開始する前に、点検内容、所要時間等を関係者に周知徹底される。
点検中のクレーンの近くで他のクレーンを運転するときは、点検中のクレーンへの衝突を防止するための措置が講じられていることを確認する。
クレーン・デリック運転士試験(ク) の 10門
第4問
電流、抵抗、電圧又は電力に関し、次のうち誤っているものはどれか。
抵抗を並列につないだときの合成抵抗の値は、個々の抵抗の値のどれよりも小さい。
同じ物質の導体の場合、長さが2倍になると抵抗の値は2倍になり、断面積が2倍になると抵抗の値は1/2倍になる。
抵抗の単位はオーム(Ω)で、1000000Ωは、1MΩとも表す。
回路の抵抗が同じ場合、回路に流れる電流が大きいほど回路が消費する電力は小さくなる。
回路の抵抗は、回路にかかる電圧を回路に流れる電流で除して求められる。
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第5問
クレーンの製造、設置、検査又は検査証に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。ただし、計画届の免除認定を受けていない場合とする。
つり上げ荷重4tのジブクレーンを製造しようとする者は、原則として、あらかじめ所轄都道府県労働局長の許可を受けなければならない。
つり上げ荷重3tの天井クレーンを設置しようとする事業者は、工事開始の日の30日前までにクレーン設置届を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
つり上げ荷重1tのスタッカー式クレーンを設置した事業者は、設置後10日以内にクレーン設置報告書を提出しなければならない。
つり上げ荷重4tの橋形クレーンを設置した者は、所轄労働基準監督署長が検査の必要がないと認めたクレーンを除き、落成検査を受けなければならない。
クレーン検査証を受けたクレーンを設置している者に異動があったときは、クレーンを設置している者は、異動後10日以内に所轄労働基準監督署長によるクレーン検査証の書替えを受けなければならない。
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第6問
給電装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
すくい上げ式トロリ線給電は、小容量の屋内クレーンに用いられることが多い。
キャブタイヤケーブル給電には、カーテン式、ケーブル巻取式、特殊チェーン式などがある。
パンタグラフのホイールやシューの材質には、砲金、碍子、特殊合金などが用いられる。
トロリダクト方式給電は、ダクト内に平銅バーなどを絶縁物を介して取り付け、その内部をトロリシューが移動して集電する方式である。
スリップリング給電には、固定側のリングと回転側の集電ブラシで構成されるものや、回転側のリングと固定側の集電ブラシで構成されるものがある。
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第7問
つり上げ荷重10tの天井クレーンの検査に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
クレーン検査証の有効期間の更新を受けようとする者は、原則として、登録性能検査機関が行う性能検査を受けなければならない。
性能検査においては、クレーンの各部分の構造及び機能について点検を行うほか、荷重試験を行う。
性能検査における荷重試験は、つり上げ荷重に相当する荷重の荷をつって、つり上げ、走行等の作動を定格速度により行う。
登録性能検査機関は、性能検査に合格したクレーンのクレーン検査証の有効期間を、検査の結果により2年未満又は2年を超え3年以内の期間を定めて更新することができる。
クレーン検査証の有効期間を超えて使用を休止したクレーンを再び使用しようとする者は、使用再開検査を受けなければならない。
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第8問
クレーンの給油に関し、次のうち誤っているものはどれか。
クレーンに使用する潤滑油は、給油部分の使用状態に応じ、粘度や変質しにくさ、油膜の強さを考慮する必要がある。
給油の際、車輪の踏面やレールの上面に油が付着した場合には、ベンジンなどでよくふき取る。
転がり軸受の給油にグリースを用いる場合には、給油間隔は6か月に1回程度を目安とする。
平軸受の給油にグリースを用いる場合には、給油間隔は毎日1回程度を目安とする。
ワイヤロープには、マシン油を塗布して腐食や摩耗を防止する。
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第9問
図のような「てこ」において、A点に力を加えて、質量60kgの荷を持ち上げるとき、これを支えるために必要な力Pは、1~5のうちどれか。ただし、重力の加速度は9.8m/s
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とし、「てこ」及びワイヤロープの質量は考えないものとする。
15N
15kN
147N
147kN
150kN
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第10問
クレーンのトロリ又は作動装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
巻上装置に主巻と補巻を設ける場合、主巻の巻上げ速度は、補巻より速い。
マントロリは、クラブトロリやロープトロリなどのトロリに運転室が取り付けられ、トロリとともに運転室が移動する構造である。
旋回装置は、ジブクレーンのジブなどを中心軸の周りに回転させる装置である。
引込み装置には、ジブとのつりあいを保つためのバランスウエイトを備えて動力を小さくするようにしているものもある。
走行装置は、クレーン全体を移動させる装置で、駆動方法として二電動機式や一電動機式などがある。