潜水士 の 10問
第1問
水中における光や音に関し、次のうち誤っているものはどれか。
水中では、音に対する両耳効果が減少し、音源の方向探知が困難になる。
水は空気に比べ密度が大きいので、水中では音は長い距離を伝播することができない。
水分子による光の吸収の度合いは、光の波長によって異なり、波長の長い赤色は、波長の短い青色より吸収されやすい。
濁った水中では、蛍光性のオレンジ色、白色や黄色が視認しやすい。
澄んだ水中でマスクを通して近距離にある物を見る場合、実際の位置より近く、また大きく見る。
潜水士 の 10問
第2問
全面マスク式潜水器及びフーカー式潜水器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
フーカー式潜水器は、面マスクにデマンド式レギュレーターが取り付けられた一体構造となっている。
全面マスク式潜水器には、頭部を覆う専用のフードと一体になったものやヘルメット型のものがある。
全面マスク式潜水器のマスク内には、口と鼻を覆う口鼻マスクが取り付けられており、潜水作業者はこの口鼻マスクを介して吸気を受ける。
全面マスク式潜水器では、水中電話機のマイクロホンは口鼻マスク部に取り付けられ、イヤホンは耳の後ろ付近にストラップを利用して固定される。
全面マスク式潜水器及びフーカー式潜水器は送気式潜水器であるが、小型のボンベを携行して潜水することがある。
潜水士 の 10問
第3問
潜水業務における酸素中毒及び低酸素症に関し、次のうち誤っているものはどれか。
酸素中毒は、酸素分圧の高いガスの吸入によって生じる症状で、呼吸ガス中に二酸化炭素が多いときには起こりにくい。
肺酸素中毒の症状は、軽度の胸部違和感、咳、痰せきたんなどが主なもので、致命的になることは通常は考えられないが、肺活量が減少することがある。
脳酸素中毒の症状には、吐き気やめまい、耳鳴り、痙攣発作などがあり、特に痙攣発作が潜水中に起こると多くの場合致命的になる。
大深度潜水では、地上の空気より酸素濃度を低くした混合ガスを用いることがあるが、低酸素症は、このようなガスを誤って浅い深度で呼吸した場合に起こることがある。
低酸素症では、意識障害が初発症状であることが多いため、いったん発症してしまうと自力ではほとんど対処することができず、最悪の場合には溺れてしまうことになる。
潜水士 の 10問
第4問
潜水業務に使用する器具に関し、次のうち誤っているものはどれか。
救命胴衣は、引き金を引くと圧力調整器の第1段減圧部から高圧空気が出て、膨張するようになっている。
ドライスーツは、防水性能を高めるため、首部・手首部が伸縮性に富んだゴム材で作られ、また。ブーツが一体となっている。
スクーバ式潜水用ドライスーツには、ファーストステージレギュレーターから空気を入れることができる吸気弁及びドライスーツ内の余剰空気を逃がす排気弁が取り付けられている。
足ヒレ(フィン)には、ブーツをはめ込むフルフィットタイプと、爪先だけを差し込み踵をストラップで固定するオープンヒルタイプとがある。
ヘルメット式潜水で使用する鉛錘(ウエイト)の重さは、一組約30kgである。
潜水士 の 10問
第5問
正面から見たヒトの血液循環経路の一部を模型式に表した下図について、次の記述のうち誤っているものはどれか。
血管Aは、肺静脈である。
心臓のBの部分は、右心房である。
血管Cは、大動脈である。
心臓のDの部分は、左心室である。
血管Eでの血液の流れる方向は、bである。
潜水士 の 10問
第6問
ヒトの循環器系に関し、次のうち誤っているものはどれか。
心臓は左右の心室と心房、すなわち四つの部屋に分かれており、血液は左心室から体全体に送り出される。
末梢組織から二酸化炭素や老廃物を受けとった血液は、毛細血管から静脈、大静脈を通って心臓の右心房に戻る。
大動脈及び肺動脈を流れる血液は、酸素に富む動脈血である。
心臓の左右の心房の間が卵円孔開存で通じていると、減圧症を引き起こすおそれがある。
大動脈の根元から出た冠状動脈は、心臓の表面を取り巻き、心筋に酸素と栄養素を供給する。
潜水士 の 10問
第7問
ヒトの神経系に関し、次のうち誤っているものはどれか。
神経系は、身体を環境に順応させたり動かしたりするために、身体の各部の動きや連携の統制を司る。
神経系は、中枢神経系と末梢神経系から成る。
中枢神経系は、脳と脊髄から成るが、脳は特に多くのエネルギーを消費するため、脳への酸素供給が3分間途絶えると修復困難な障害を受けるとされる。
末梢神経系は、体性神経と自律神経から成る。
体制神経は、交感神経と副交感神経から成り、運動と感覚の作用を調整している。
潜水士 の 10問
第8問
圧力の単位に関する次の文中の【 A 】内に入れる【A】及び【B】の数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。「圧力200kg/cm2をSI単位に換算すると概ね【 A 】MPaとなり、また、この値を気圧単位に換算すると概ね【 B 】atmとなる。」
【A】2 【B】2
【A】2 【B】20
【A】20 【B】20
【A】20 【B】200
【A】200 【B】200
潜水士 の 10問
第9問
潜水業務の危険性に関し、次のうち誤っているのもはどれか。
コンクリートブロック、漁礁等を取り扱う水中作業においては、潜水作業者が動揺するブロック等に挟まれたり、送気ホースがブロック等の下敷きになったり、送気が途絶することがある。
水中での溶接・溶断作業では、ガス爆発の危険は無いが、感電する危険がある。
漁獲物を身に付けたままの状態でいると、サメの攻撃を受ける危険がある。
海中の生物による危険には、みずたこ、うつぼ等によるかみ傷、ふじつぼ等による切り傷のほか、いもがい類、がんがぜ等による刺し傷がある。
潜水作業中、海上衝突を予防するための、潜水作業船に下図に示す国際信号書A旗板を掲示する。
潜水士 の 10問
第10問
ヘルメット式潜水器に関し、次のうち誤っているものはどれか。
腰バルブは、潜水作業者自身が送気ホースからヘルメットに入る空気量の調節を行うときに使用する。
ドレーンコックは、吹き上げのおそれがある場合など緊急の排気を行うときに使用する。
ヘルメットは、頭部本体とシコロで構成され、シコロのボルトを襟ゴムのボルト孔に通し、上から押え金を当て蝶ねじで締め付けて潜水服に固定する。
ベルトは、腰バルブの固定用としても使われ、送気ホースに対する外力が直接ヘルメットに加わることを防ぐ。
逆止弁は、ヘルメットの送気ホース取付口の部分に組み込まれ、送気された圧縮空気の逆流を防ぐ。