1級土木施工管理技士 の 10門
第1問
アスファルト舗装道路の一般的な補修工法の選定に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
破損の面的な規模については、局部的な破損か広範囲な破損かを見極めて工法を選定し、局部的な破損の場合は広範囲な破損に進展する可能性について検討する。
補修工法の選定においては、舗装発生材を極力少なくする工法の選定や補修などの断面の設計を考慮する。
流動によるわだち掘れが大きい場合は、その原因となっている層を除去する表層から路盤までの打換え工法を選定する。
ひび割れの程度が大きい場合は、路床・路盤の破損の可能性が高いので、オーバーレイ工法より打換え工法を選定する。
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第2問
コンクリートの打込み及び締固めに関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
壁厚の大きい部材では、棒状バイブレータ(内部振動機)は締固め効果が悪いので、型枠バイブレータ(型枠振動機)を用いた。
外気温が25℃以下の施工では、打重ね時間間隔を2.5時間以内と設定した。
柱とスラブが連続する部位では、打継目が生じないよう、柱とスラブを中断することなく一度にコンクリートを打ち込んだ。
型枠に作用する側圧を小さくするため、打上り速度を大きくした。
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第3問
コンクリート造の工作物の解体等の作業における危険の防止に関する次の記述のうち、労働安全衛生法上、誤っているものはどれか。
事業者は、その高さが5m以上のコンクリート造の工作物の解体又は破壊の作業を行う場合には、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者を選任しなければならない。
コンクリート造の工作物の解体等作業主任者は、作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を直接指揮しなければならない。
コンクリート造の工作物の解体等作業主任者は、器具、工具、安全帯等及び保護帽の機能を点検し、不良品を取り除かなくてはならない。
コンクリート造の工作物の解体等作業主任者は、あらかじめ当該工作物の調査を実施し、その調査に適応する作業計画を定めなければならない。
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第4問
柔構造樋門の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
キャンバー盛土の施工は、キャンバー盛土下端付近まで掘削し、掘削した土をそのまま再利用して盛土しなければならない。
函体の底版下に空洞が発生した場合、グラウトによって空洞を充てんすることが有効である。
床付け面は、開削による荷重の除去に伴って緩むことが多いため、乱さないで施工すると共に転圧によって締め固めることが好ましい。
樋門本体の沈下形状を設計で想定した沈下形状に近づけるためには、盛土を函軸に沿って水平に盛り上げる必要がある。
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第5問
消波工の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
消波工の必要条件として、消波効果を高めるため表面粗度を大きくする。
消波工の施工は、ブロックの不安定な孤立の状態が生じないようにするため、ブロック層における自然空隙に間詰石を挿入する。
消波工は、波の規模に応じた適度の空隙をもつこと。
消波工の断面は、中詰石の上に数層の異型ブロックを並べることもあれば、全断面を異型ブロックで施工することもある。
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第6問
急傾斜地の崩壊防止工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
待受け式コンクリート擁壁は、斜面脚部から離して設置した擁壁で崩壊土砂を待ち受ける工法であるため、ポケット容量が不足する場合は地山を切土して十分な容量を確保する。
切土法面の小段は、標準として直高5~10m間隔とするが地質の変化に応じて設置し、幅は1~2m を標準とする。
法肩排水路は、斜面最上部などの維持管理が行き届きにくい位置にある場合が多いうえ、越水が生じると斜面の安定に及ぼす影響が大きいため、水路断面を想定流量に対して十分大きくする。
コンクリート張工は、急峻な斜面で施工するため、切土あるいは表面整正後の斜面を長期間風雨にさらすことのないよう、切土工と同様に長区間の施工は避ける。
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第7問
建設現場において労働災害の発生の要因とその対策に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
労働災害の発生には、物的な要因、人的な要因、管理上の要因が考えられ、災害はこれらの要因が単独又は何らかの形で重なって発生するものである。
物的な要因には、機器や設備の不良、構造の欠陥などがあり、これらの対策として、事業者は機械設備の点検や検査などを法令の定めに従い確実に行うことが必要である。
人的な要因には、未熟、知識の不足などがあり、この対策としては、特定元方事業者は労働者の新規雇い入れ時、作業内容の変更時の教育などを法令に定められた安全衛生教育を確実に行うことが必要である。
管理上の要因には、作業打合せの不足、指示及び指導方法のまずさなどがあり、特に複数の事業者が重なる現場においては特定元方事業者は法令に定められた安全管理者を選任し、各事業者間の連絡及び調整を統括管理させることが必要である。
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第8問
アスファルト舗装道路の路床の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
路床土が粘性土である場合や含水比が高い土の場合には、施工終了後に降雨によって荷重支持性能が低下しないように縁部に仮排水溝を設けるなど排水に十分注意する。
路床の築造工法の選定においては、構築路床の必要とする動的安定度と計画高さ、残土処分地及び良質土の有無などに配慮して決定する。
安定処理工法により路床を構築する場合は、タイヤローラなどによる仮転圧を行い、次にモーターグレーダなどにより所定の形状に整形し、タイヤローラなどにより締め固める。
路床の施工終了後は、タイヤローラなどを走行させてたわみを目視で観察するとともに、締固め不足や材料不良の箇所がないかを調べる方法としてプルーフローリングを行うのがよい。
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第9問
薬液注入における環境保全のための管理に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
地下水の監視にあたっては、地下水の流向などに応じ注入箇所からおおむね10m以内に少なくとも数箇所の観測井を設けなければならないが、状況に応じ既存の井戸を利用してもよい。
地下水監視のための採水回数は、工事着手前に1回、工事中は週3回以上とし、工事終了後も定められた期間、所定の回数を採水し測定しなければならない。
公共用水域の近くで薬液注入を行うときは、あらかじめ公共用水域の状態を調査し、水質の確認が必要であり、工事に際しては薬液ならびに排水が直接流れ込むのを防止する対策が必要である。
農産物や樹木への影響としては、飛散した薬液が振りかかることによる枯死や、根の周辺に薬液が浸透し水や栄養の吸収を妨げるなどが考えられることから、プラントを囲うことや一時的に移植するなどの対策が必要である。
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第10問
曲線式工程表による工程の管理に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。
実施工程曲線が予定工程曲線の上方限界を超えたときは、工程が進みすぎているので必要以上に大型機械を入れているなど、不経済となっていないか検討する。
実施工程曲線が許容限界以内にある場合は、中期における工程をできるだけ急勾配となるように調整する。
実施工程曲線が許容限界から外れる場合は、一般に不合理な工程計画と考えられるので、主工事よりも付帯工事や補助工事を優先し、工程を見直す必要がある。
実施工程曲線が予定工程曲線の下方限界に接近している場合は、一般にできるだけこの状態を維持するように工程を進行させる。