1級土木施工管理技士 の 5門
第1問
施工計画の検討における留意事項に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
施工計画にあたっては、事前調査の結果や工事の制約条件、問題点を明らかにし、それを基に工事の基本方針を策定する。
施工手順は全体のバランスを考えるより、工期、工費に影響を及ぼす重要な工種を選定しその工種に作業を集中させる。
組合せ機械の選択は、可能な限り繰返し作業を増やすことにより習熟をはかり効率を高めるとともに、従作業の機械の施工能力は主作業の施工能力と同等あるいは幾分上回るよう留意する。
土木作業の施工可能日数を決定するには、工事の着手前に、当該地方の気象、地山性状、建設機械のトラフィカビリティーの調査などを行う。
1級土木施工管理技士 の 5門
第2問
施工計画立案時の事前調査に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
地質調査は、発注者から与えられる地質調査資料をよく分析し、また原位置試験法や土質試験法についても現場技術者として十分理解しておかなければならない。
契約書類の調査は、工事内容を十分把握するために契約書類を正確に理解し、工事数量、仕様(規格)のチェックを行う必要がある。
現場条件調査の精度を高めるためには、複数の人で調査を行い調査回数を重ねるなどにより、個人的偶発的な要因による錯誤や調査漏れを取り除く必要がある。
契約後の事前調査は、一般に工事発注時の現場説明において事前説明が行われるため、調査を行う必要はない。
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第3問
海岸堤防の施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
堤体の裏法勾配は、浸潤線が裏法面に浸出しないよう考慮するが、一般に堤体の円形すべりに対する安全性への考慮は必要としない。
海岸堤防の存在が自然景観を損なったり、周辺環境と調和しないといった弊害を極力防止するため、堤防の使用材料に自然石や木などの利用をはかるなどの工夫が必要である。
海上工事となる場合は、波浪、潮汐、潮流の影響を強く受け、作業時間が制限される場合もあるので、現場の施工条件に対する配慮が重要である。
強度の低い地盤に堤防を施工せざるを得ない場合には、必要に応じて押え盛土、地盤改良などを考慮する。
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第4問
地すべり防止工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。
排土工は、地すべり頭部の土塊を排除し、地すべりの滑動力を低減させるための工法で、その上方斜面の潜在的な地すべりを誘発することのないことを事前に確認した上で施工する。
杭工は、鋼管杭などですべり面を貫いて基盤まで挿入することによって、地すべり滑動力に対して直接抵抗する工法で、杭の根入れ部となる基盤が弱く、地盤反力の小さい場所に適している。
押え盛土工は、地すべり末端部に排水性のよい土を盛土し、地すべり滑動力に抵抗する力を増加させるための工法で、一般に排土工と併用すると効果的である。
アンカー工は、斜面から基盤に鋼材などを挿入し、基盤内に定着させた鋼材などの引張り強さを利用して斜面を安定化させる工法で、特に緊急性が高く早期に効果を発揮させる必要がある場合などに用いられる。
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第5問
船舶の航行又は工事の許可に関する次の記述のうち、港則法上、誤っているものはどれか。
船舶は、港内において防波堤、ふとうその他の工作物の突端又は停泊船舶を右げんに見て航行するときは、できるだけこれに近寄り航行しなければならない。
汽船が港の防波堤の入口付近で他の汽船と出会うおそれのあるときは、出航する汽船は、防波堤の内で入航する汽船の進路を避けなければならない。
船舶は、特定港において危険物の積込、積替又は荷卸をするには、港長の許可を受けなければならない。
特定港内で工事をしようとする者は、港長の許可を受けなければならない。