第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第1問
労働安全衛生規則に規定されている医師による健康診断について、法令に違反しているものは次のうちどれか。
雇入時の健康診断において、35歳未満の者については、医師の意見を聴いて、貧血検査及び心電図検査を省略している。
深夜業を含む業務に常時従事する労働者に対し、6月以内ごとに1回、定期に健康診断を行っているが、胸部エックス線検査については、1年以内ごとに1回しか行っていない。
海外に6月以上派遣して帰国した労働者について、国内の業務に就かせるとき、一時的な就業の場合を除いて、海外派遣労働者健康診断を行っている。
常時50人の労働者を使用する事業場において、雇入時の健康診断の結果について、所轄労働基準監督署長に報告を行っていない。
常時40人の労働者を使用する事業場において、定期健康診断の結果について、所轄労働基準監督署長に報告を行っていない。
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第2問
局所排気装置のフードの型式の名称とその模式図の組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。
外付け式グリッド型
囲い式ドラフトチェンバー型
レシーバー式キャノピー型
外付け式ルーバー型
外付け式スロット型
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第3問
労働基準法に基づく年次有給休暇(以下「休暇」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
週所定労働時間が30時間以上で、雇入れの日から起算して6年6箇月以上継続勤務し、直近の1年間に、全労働日の8割以上出勤した労働者には、休暇を15日与えなければならない。
労働者の過半数で組織する労働組合(その労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者)と使用者との書面による協定により休暇を与える時季に関する定めをした場合は、休暇のうち5日を超える部分については、その定めにより休暇を与えることができる。
法令に基づく育児休業又は介護休業で休業した期間は、出勤率の算定に当たっては、出勤しなかったものとして算出することができる。
休暇の請求権は、これを1年間行使しなければ時効によって消滅する。
監督又は管理の地位にある者及び機密の事務を取り扱う者については、休暇に関する規定は適用されない。
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第4問
呼吸用保護具に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
一酸化炭素用の防毒マスクの吸収缶の色は、赤色である。
トルエン等の有機ガス用の防毒マスクの吸収缶の色は、黄色である。
型式検定合格標章のある防じんマスクでも、ヒュームに対しては無効である。
防じんマスクの手入れの際、ろ過材に付着した粉じんは圧縮空気で吹き飛ばすか、ろ過材を強くたたいて払い落として除去する。
防じんマスクや防毒マスクの使用にあたっては、面体と顔面の間にタオルなどを当てて、密着度を高めるとよい。
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第5問
化学物質による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
酢酸メチルによる中毒では、再生不良性貧血や白血病などがみられる。
ノルマルヘキサンによる中毒では、多発性神経炎がみられる。
シアン化水素による中毒では、細胞内での酸素利用の障害による呼吸困難や痙攣がみられる。
二酸化硫黄による慢性中毒では、慢性気管支炎や歯牙酸蝕症がみられる。
弗化水素による慢性中毒では、骨の硬化や斑状歯がみられる。
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第6問
次の設備又は装置のうち、法令上、定期自主検査の実施義務が規定されていないものはどれか。
アンモニアを取り扱う特定化学設備
透過写真撮影用ガンマ線照射装置
一酸化炭素を含有する気体を排出する製造設備の排気筒に設けた排ガス処理装置
酢酸エチルを重量の5%を超えて含有する接着剤を製造する工程において、当該接着剤を容器に注入する屋内の作業場所に設けた局所排気装置
セメントを袋詰めする屋内の作業箇所に設置した局所排気装置に設けた除じん装置
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第7問
血液に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
血液は、血漿と有形成分から成り、有形成分は赤血球、白血球及び血小板から成る。
血漿中の蛋白質のうち、グロブリンには、免疫に関係する抗体としての働きをもつものがある。
白血球のうちリンパ球にはBリンパ球やTリンパ球などがあり、これらは免疫反応に関与している。
血小板は、核を持たない不定形の細胞で、体内に侵入してきた細菌やウイルスを貪食する働きがある。
血液の凝固は、血漿中のフィブリノーゲン(線維素原)がフィブリン(線維素)に変化する現象である。
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第8問
骨折に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
単純骨折とは、骨にひびが入った状態のことをいう。
複雑骨折とは、骨が多数の骨片に破砕された状態をいう。
完全骨折では、骨折端どうしが擦れ合う軋轢音や変形などが認められる。
骨折部の固定のため副子を手や足に当てるときは、その先端が手先や足先から出ないようにする。
脊髄損傷が疑われる場合は、負傷者を硬い板の上に乗せて搬送してはならない。
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第9問
粉じん障害防止規則に基づく措置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、設備による注水又は注油をする場合や、臨時の作業等で有効な呼吸用保護具を使用させる場合などの同規則に定める適用除外はないものとする。
屋内の特定粉じん発生源については、その区分に応じて密閉する設備、局所排気装置、プッシュプル型換気装置若しくは湿潤な状態に保つための設備の設置又はこれらと同等以上の措置を講じなければならない。
常時特定粉じん作業を行う屋内作業場については、6月以内ごとに1回、定期に、空気中の粉じんの濃度の測定を行い、その測定結果等を記録して、これを7年間保存しなければならない。
特定粉じん発生源に係る局所排気装置に、法令に基づき設ける除じん装置は、粉じんの種類がヒュームである場合には、サイクロンによる除じん方式のものでなければならない。
特定粉じん作業以外の粉じん作業を行う屋内作業場については、全体換気装置による換気の実施又はこれと同等以上の措置を講じなければならない。
粉じん作業を行う屋内の作業場所については、毎日1回以上、清掃を行わなければならない。
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第10問
労働時間の状況等が一定の要件に該当する労働者に対して、法令により実施することが義務付けられている医師による面接指導に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
面接指導の対象となる労働者は、休憩時間を除き、1週間当たり40時間を超えて労働させた場合におけるその超えた時間が1か月当たり120時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者である。
面接指導を行う医師として事業者が指定することのできる医師は、当該事業場の産業医に限られる。
労働者は、事業者の指定した医師による面接指導を希望しない場合は、他の医師の行う面接指導を受け、その結果を提出することができる。
面接指導の結果は、健康診断個人票に記載しなければならない。
事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、面接指導実施日から3か月以内に、医師の意見を聴かなければならない。