第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第1問
金属等による健康障害に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
金属水銀中毒では、感情不安定、幻覚などの精神障害や手指の震えなどがみられる。
鉛中毒では、貧血、末梢神経障害、腹部の疝痛などがみられる。
マンガン中毒では、指の骨の溶解、肝臓の血管肉腫などがみられる。
カドミウム中毒では、上気道炎、肺炎、腎障害などがみられる。
砒素中毒では、角化症、黒皮症などの皮膚障害や鼻中隔穿孔などがみられる。
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第2問
労働衛生対策を進めていくに当たっては、作業管理、作業環境管理及び健康管理が必要であるが、次のAからEまでの対策例について、作業管理に該当するものの組合せは1~5のうちどれか。
A:VDT作業における作業姿勢は、椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分あて、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする。
B:有機溶剤業務を行う作業場所に設置した局所排気装置のフード付近の気流の風速を測定する。
C:放射線業務に従事する者の被ばく線量を蛍光ガラス線量計等の個人被ばく線量測定器により測定する。
D:すい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設ける。
E:介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に従事する労働者に対し、腰痛予防体操を実施する。
A、B
A、C
B、C
C、D
D、E
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第3問
総括安全衛生管理者に関する次の記述のうち、法令上、誤っているものはどれか。
総括安全衛生管理者は、事業場においてその事業の実施を統括管理する者に準ずる者を充てることができる。
都道府県労働局長は、労働災害を防止するため必要があると認めるときは、総括安全衛生管理者の業務の執行について事業者に勧告することができる。
総括安全衛生管理者は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければならない。
総括安全衛生管理者を選任したときは、遅滞なく、選任報告書を、所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
総括安全衛生管理者が旅行、疾病、事故その他やむを得ない事由によって職務を行うことができないときは、代理者を選任しなければならない。
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第4問
労働衛生対策を進めていくに当たっては、作業管理、作業環境管理及び健康管理が必要であるが、次のAからEまでの対策例について、作業管理に該当するものの組合せは1~5のうちどれか。
A 水深10m以上の場所における潜水業務において、水深、潜水時間及びその日の潜水回数に応じた浮上方法を遵守する。
B 有機溶剤業務を行う作業場所に設置した局所排気装置のフード付近の気流の風速を測定する。
C 放射線業務において、管理区域を設定し、必要のある者以外の者を立ち入らせない。
D ずい道建設工事の掘削作業において、土石又は岩石を湿潤な状態に保つための設備を設ける。
E 鉛健康診断の結果、鉛業務に従事することが健康の保持のために適当でないと医師が認めた者を配置転換する。
A、B
A、C
B、C
C、D
D、E
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第5問
疲労などに関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
近年の職場では、長時間の同一姿勢保持に伴う静的疲労、身体の一部だけの局所疲労、精神的な活動による精神的疲労などが課題となっている。
身体活動強度(METs、メッツ)は、身体活動の強さを表す指標で、歩行している状態が1メッツである。
疲労を自覚的に測定するには、厚生労働省が公開している「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」などの調査表が用いられる。
疲労を生理学的に測定するには、自律神経の機能を調べる心拍変動(HRV)解析などや感覚神経の機能を調べる2点弁別閾検査などが用いられる。
産業疲労は、生体に対する労働負荷が大きすぎることにより引き起こされ、その回復や蓄積には、仕事だけでなく日常生活もかかわっている。
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第6問
次の化学物質のうち、労働安全衛生法により、製造し、輸入し、譲渡し、提供し、又は使用することが、原則として禁止されているものはどれか。
オーラミン
ベンジジン及びその塩
ジクロルベンジジン及びその塩
オルト-トリジン及びその塩
五酸化バナジウム
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第7問
一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
気道を確保するためには、仰向けにした傷病者のそばにしゃがみ、後頭部を軽く上げ、あごを下方に押さえる。
反応はないが普段どおりの呼吸をしている傷病者で、嘔吐や吐血などがみられる場合は、回復体位をとらせる。
人工呼吸が可能な場合、心肺蘇生は、胸骨圧迫30回に人工呼吸2回を繰り返して行う。
胸骨圧迫は、胸が少なくとも5cm沈む強さで胸骨の下半分を圧迫し、1分間に少なくとも100回のテンポで行う。
AED(自動体外式除細動器)を用いた場合、電気ショックを行った後や電気ショック不要の音声メッセージが出たときは、胸骨圧迫を再開し、心肺蘇生を続ける。
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第8問
熱傷の救急処置等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
熱傷は、Ⅰ~Ⅲ度に分類され、Ⅰ度は水疱ができほうる程度のもので、強い痛みと灼熱感を伴う。
熱傷面は、すぐに水をかけて十分冷やすことが応急手当のポイントであるが、熱傷の範囲が広い場合、全体を冷却し続けることは低体温となるおそれがあるので注意が必要である。
熱傷部には、できるだけ早く軟膏や油類を塗り、空気を遮断する。
化学薬品がかかった場合は、直ちに中和剤により中和した後、水で洗浄する。
高温のアスファルトやタールが皮膚に付着した場合は、水をかけて冷やしたりせず、早急に皮膚から取り除く。
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第9問
一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
気道を確保するには、仰向けに寝かせた傷病者の顔を横から見る位置に座り、片手で傷病者の額をおさえながら、もう一方の手の指先を傷病者のあごの先端に当てて持ち上げる。
反応はないが普段どおりの呼吸をしている傷病者で、嘔吐や吐血などがみられる場合は、回復体位をとらせる。
心肺蘇生は、胸骨圧迫30回に人工呼吸2回を繰り返して行う。
胸骨圧迫は、胸が少なくとも5cm沈む強さで胸骨の下半分を圧迫し、1分間に少なくとも100回のテンポで行う。
AED(自動体外式除細動器)による心電図の自動解析の結果、「ショックは不要です」などのメッセージが流れた場合には、胸骨圧迫を行ってはならない。
第一種衛生管理者(国家試験) の 10門
第10問
自律神経系に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
自律神経系は、内臓、血管などの不随意筋に分布している。
自律神経である交感神経と副交感神経は、同一器官に分布していても、その作用はほぼ正反対である。
自律神経系の中枢は、脳幹及び脊髄にある。
心臓に対しては、交感神経は心拍数を増加させるように作用し、副交感神経は心拍数を減少させるように作用する。
消化管に対しては、交感神経は運動を促進させるように作用し、副交感神経は運動を抑制させるように作用する。