二級建築士国家試験 の 10門
第1問
鉄骨構造の接合に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
異種の鋼材を溶接する場合における接合部の耐力は、接合される母材の許容応力度のうち、小さいほうの値を用いて計算する。
柱梁接合部において、スカラップは、応力集中により部材の破断の原因となることがあるので、ノンスカラップ工法が推奨されている。
重ね継手の隅肉溶接において、溶接する鋼板のかど部には、まわし溶接を行ってはならない。
構造耐力上主要な部分である鋼材の接合をボルト接合とする場合には、ボルトが緩まないように、戻り止めの措置を講じなければならない。
柱の継手の接合用ボルト、高力ボルト及び溶接は、原則として、継手部の存在応力を十分に伝え、かつ、部材の各応力に対する許容力の 1/2 を超える耐力とする。
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第2問
市計画区域内のイ~ニの敷地について、建築基準法上、敷地と道路との関係で、建築物を建築することができないもののみの組合せは、次のうちどれか。ただし、特定行政庁の許可は受けないものとする。
イ.幅員 12mの市道沿いの幅2mの水路にのみ4m接している敷地
ロ.建築基準法第3章の規定が適用されるに至った際現に建築物が建ち並んでいる幅員4m未満の私道で、特定行政庁の指定したものにのみ3m接している敷地
ハ.建築基準法第3章の規定が適用された後に築造された幅員4mの農道にのみ2m接している敷地
ニ.非常災害が発生した区域(防火地域以外の区域とする。)の内において、被災者が自ら使用する目的で、その災害が発生した日から1月以内にその工事に着手する延べ面積が 30㎡の応急仮設住宅の建築のため、幅員6mの村道にのみ 1.8m接している敷地
【イ】と【ロ】
【イ】と【ハ】
【ロ】と【ハ】
【ロ】と【ニ】
【ハ】と【ニ】
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第3問
建築物の各部の寸法及び床面積に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
飲食店において、立位で食事をするためのカウンターの高さを、床面から 1,000mmとした。
診療所において、病室のベッド1床当たりの左右に設けるあき寸法を、ベッドの端から 750mmとした。
病院において、患者4人収容の一般病室の内法面積を、20㎡とした。
一般的な事務所において、12人が執務する事務室の床面積を、120㎡とした。
図書館の便所において、隣り合うストール型小便器の心々間隔を、800mmとした。
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第4問
杭工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
場所打ちコンクリート杭の杭頭処理は、コンクリートの打込みから 48時間経過した後に、本体を傷めないように平らにはつり取り、所定の高さにそろえた。
場所打ちコンクリート杭の施工に当たっては、近接している杭を連続して施工しないようにした。
場所打ちコンクリート杭に用いるコンクリートの構造体強度補正値(S)は、特記がなかったので、3N/mm2とした。
打込み工法による鋼管杭の先端部の形状は、特記がなかったので、開放形とした。
打込み工法による作業地盤面以下への既製コンクリート杭の打込みにおいて、やっとこを用いて行った。
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第5問
外壁のALCパネル工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
パネルを取り付ける下地金物は、構造体に堅固に取り付けた。
取り付けるパネルの最小幅は、300mmとした。
パネルの取付け後、使用上支障のない欠けや傷があったので、補修用モルタルを用いて補修した。
パネルの短辺小口相互の接合部の目地幅は、耐火目地材を充?する必要がなかったので、5mmとした。
出隅及び入隅のパネル接合部の縦目地は、伸縮目地とした。
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第6問
換気に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
居室の必要換気量は、一般に、室内の二酸化炭素濃度を基準にして算出する。
温度差換気において、外気温度が室内温度よりも高い場合、中性帯よりも下方から外気が流入する。
室容積 80m3の居室の換気量が 240m3/hの場合、この居室の換気回数は3回/hである。
第2種換気設備は、室内を正圧に保持できるので、室内への汚染空気の流入を防ぐことができる。
便所や浴室において、その周囲へ汚染空気が流出しないよう排気機を用いた換気とする。
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第7問
工事現場の安全確保に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
深さが 1.5mの根切り工事であったので、山留めの必要性を検討した。
高さが2mの作業場所からの不要な資材の投下については、資材が飛散するおそれがなかったので、投下設備を設けないで行った。
スレートで葺かれた屋根の上での作業については、踏み抜きにより労働者に危険を及ぼすおそれがあったので、幅 24cmの歩み板を敷き、防網を張った。
架設通路については、墜落の危険のある箇所に、高さ 95cmの手摺及び高さ 50cmの中桟を設けたが、作業上やむを得なかったので、必要な部分を限って臨時にこれを取り外した。
木造建築物の構造部材の組立て作業については、軒の高さが 6.5mであったので、作業主任者を選任して行った。
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第8問
ガラスに関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
倍強度ガラスは、フロート板ガラスの2倍以上の耐風圧強度を有する加工ガラスで、加工後の切断はできない。
型板ガラスは、ガラスの片側表面に型模様を付けたガラスで、光を柔らかく拡散し、建築物の間仕切りや家具などの装飾用などとして使用される。
合わせガラスは、通常、2枚の板ガラスを専用のスペーサーを用いて一定の間隔に保ち、その内部の空気を乾燥状態に保ったガラスで、フロート板ガラスに比べて、断熱効果が高い。
熱線吸収板ガラスは、鉄、ニッケル、コバルトなどを加えたガラスで、太陽光線中の熱線を吸収するため、室内の温度上昇を抑える効果がある。
強化ガラスは、ガラスを 650~700°Cに加熱して均等に急冷したもので、フロート板ガラスの約3~5倍の強度を持ち、割れても破片は鋭角状にならない。
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第9問
仮設工事に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
ブラケット一側足場において、建地の間隔を 1.8mとし、建地間の最大積載荷重を150kgとした。
はしご道のはしごの上端を、床から 60cm突出させた。
工事の進捗に伴い、監理者の承諾を得て、施工中の建築物のうち、施工済の一部を現場事務所として使用した。
単管足場の組立てにおいて、建地の脚部に用いたベース金具を、地盤上に直接設置した。
高さ9mの登り桟橋において、4.5mの高さに踊り場を設置した。
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第10問
鉄筋コンクリート造の既存建築物の耐震改修、耐震補強等に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
建築物の最上階又は最上階から複数階を撤去する改修は、建築物の重量を低減できるので、耐震性の向上に有効である。
あと施工アンカーを用いた補強壁の増設工事を行う場合、新設するコンクリートの割裂を防止するために、アンカー筋の周辺にスパイラル筋などを設けることが有効である。
柱における炭素繊維巻付け補強は、柱の曲げ耐力の向上を目的とした補強方法である。
耐震診断基準における第2次診断法は、梁の変形能力などは考慮せずに、柱や壁の強さと変形能力などをもとに耐震性能を判定する診断手法である。
耐震スリットを設ける目的の一つは、せん断破壊型の柱を曲げ破壊型に改善することである。