マンション管理士試験 の 10門
第1問
住居専用の甲マンションの区分所有者Aから、自己の専有部分(3LDK・60 ㎡) を簡単な壁で小さな空間に区切り12室に改造した上で、入居者の募集を行い、多人数に貸し出したいとして『専有部分修繕等工事申請書』が理事長あて提出された。この件に対する対応についての理事会におけるA~Dの各理事の意見のうち、区分所有法及び民法の規定並びに標準管理規約によれば、適切でないものは、次のうちどれか。
A理事「こうした改造は、窓がない、天井高の不足など建築基準法に適合しない改造である可能性があり、また、間仕切り壁が燃えやすい材料でできているなど火災や安全面でも大きな問題があるので、専門的知識を有する者の意見を求めるべきでしょう。」
B理事「『専有部分修繕等工事申請書』を見ると、専有部分の修繕等に係る共用部分の工事を行う旨記載されているが、当該共用部分の工事が共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴う場合は、理事会決議だけで理事長が承認することはできませんので、集会での決議が必要です。」
C理事「Aが理事長の承認を受けないで工事を行った場合は、理事会の決議を経て、理事長は、管理組合を代表して、その差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、訴訟その他法的措置をとることができます。」
D理事「管理組合がこうした改造について、どう対応するかですが、専有部分は、その所有権を有する区分所有者が自由に使用、収益及び処分できるはずなので、管理組合としてこうした改造を制限するための規定を規約に定めることはできません。」
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第2問
「機械式駐車場の一部撤去に関する件」という議題で招集された集会における区分所有者の次の発言のうち、区分所有法及び民法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、機械式駐車場は区分所有者全員の共有に属するものとする。
議題は、通知されていますが、議案の要領は、本日、会場で出席者に配付され事前に通知されていません。各区分所有者は、会議の目的たる事項についてあらかじめその内容を知り検討したうえで、集会に出席したり、又は書面により議決権を行使したりすることができませんので、決議しても無効です。
撤去対象になっている駐車場はパレット毎に専用使用権が設定され分譲時に対価を支払っており、分譲時からあまり時間が経過していないので、その清算を行うことなく撤去を求めることは専用使用権を有する区分所有者に特別の影響を及ぼすこととなります。影響を受ける区分所有者が同意していない限り決議しても無効です。
議案の要領の内容には、機械式駐車場に隣接する別の附属施設であるバイク置場の撤去も盛り込まれていますが、それにもかかわらず、議題として通知されていません。本来別の議題とすべきで、それを含めて集会で決議することはできません。
機械式駐車場及びバイク置場は、区分所有者全員の共有に属する附属施設なので、その撤去を行い更地にする場合は、共有物の処分行為に当たります。したがって、撤去については、区分所有全員の同意がない限り、実施することはできません。
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第3問
敷地権付き区分建物の登記に関する次の記述のうち、不動産登記法の規定によれば、正しいものはどれか。
敷地権付き区分建物及びその敷地権の目的である土地の所有者が、当該区分建物について表題登記を申請するときは、同時に当該区分建物の敷地権の目的である土地の登記記録について、当該登記記録中の所有権が敷地権である旨の登記を申請しなければならない。
区分建物が属する一棟の建物が新築された場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、一棟の建物に属する他の区分建物についての表題登記の申請と併せてしなければならないが、この場合に当該区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わって当該他の区分建物についての表題登記の申請をすることはできない。
敷地権付き区分建物についてされた抵当権の設定の登記は、当該区分建物に関する敷地権の登記をする前に登記されたものであっても、敷地権である旨の登記をした土地の敷地権についてされた登記としての効力を有する。
敷地権付き区分建物については、当該建物のみを目的とする抵当権の設定の登記をすることはできないが、その抵当権の設定登記の登記原因が当該建物の敷地権が生ずる前に生じたものであるときは、当該建物のみを目的とする抵当権の設定の登記をすることができる。
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第4問
マンション分譲会社Aは、マンションの分譲に際し、専有部分の区分所有権及び敷地の共有持分とは別に、一部の区分所有者Bらに、マンションの敷地の一部に設けられた駐車場の専用使用権を分譲し、その代金を受領した。Bらは、所定の駐車場使用料を管理組合Cに毎月支払い、駐車場を専用使用してきたが、Cは、集会決議により規約を変更した上で駐車場使用料を増額する旨の決議をした。ところがBらはこれに応じなかった。この場合に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定並びに判例によれば、適切なものはどれか。
Cが、規約を変更した上で駐車場使用料を増額したことは、一般的にBらに不利益を及ぼすものであるから、Bらの承諾を得ない限り、許されない。
Bらが訴訟において駐車場使用料増額の効力を争っているような場合に、Cが、Bらの駐車場使用料の増額分の不払を理由に駐車場使用契約を解除し、Bらの駐車場の専用使用権を失わせることは、契約の解除を相当とするに足りる特段の事情がない限り、許されない。
AがBらにマンションの敷地の一部に設けられた駐車場の専用使用権を分譲する売買契約は、公序良俗に反するものであるから、無効である。
Aは、区分所有者全員の委任により、Bらに駐車場の専用使用権を分譲したものであるから、Cは、Aに対して、委任事務処理上の金員引渡請求権に基づき、AがBらから受領した専用使用権の分譲代金の引渡しを請求することができる。
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第5問
区分所有法第6条第1項の共同利益背反行為をした区分所有者又は区分所有者以外の専有部分の占有者に対して、次のア~エの請求をする場合、集会の決議に基づき、訴えをもってしなければならないものは、同法の規定によれば、いくつあるか。
ア:当該区分所有者の専有部分の相当の期間の使用の禁止の請求
イ:当該占有者の共同利益背反行為の結果の除去の請求
ウ:当該区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売の請求
エ:当該占有者の占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しの請求
一つ
二つ
三つ
四つ
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第6問
「建築物の耐震改修の促進に関する法律」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
要安全確認計画記載建築物及び特定既存耐震不適格建築物以外の既存耐震不適格建築物であるすべてのマンションの所有者は、当該既存耐震不適格建築物について耐震診断を行い、必要に応じ、当該既存耐震不適格建築物について耐震改修を行うよう努めなければならない。
マンションの耐震性の有無を外観から判断することは困難であることから、耐震診断又は耐震改修により、耐震性を有していることが認められた場合は、その旨を利用者の見やすい場所に表示しなければならない。
その敷地が都道府県又は市町村耐震改修促進計画において記載された道路に接する既存耐震不適格建築物であるすべてのマンションの所有者は、当該既存耐震不適格建築物について耐震診断を行い、その結果を耐震改修促進計画に記載された期限までに所管行政庁に報告する必要がある。
耐震改修の必要性に係る認定を受けたマンションにおいて、共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴う耐震改修を行う場合は、区分所有者の 2/3 以上の多数による集会の決議が必要である。
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第7問
マンションの建物の劣化診断における調査の目的と方法に係るア~エの組合せのうち、適切なものの組合せは1~4のうちどれか。
アとイ
イとウ
ウとエ
エとア
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第8問
一団地内に下図のとおり、専有部分のある建物であるA棟~C棟及び戸建て住宅があり、それらの団地建物所有者が土地及び附属施設たる建物である集会所を共有する場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、規約に別段の定めはないものとし、B棟の建替えは他に特別の影響を及ぼさないものとする。
A棟の建物の価格の1/2以下に相当する部分が滅失したときは、A棟の集会において、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。
B棟の建替えについては、B棟の集会において建替え決議をし、A棟~C棟及び戸建て住宅の団地建物所有者の団体の集会において議決権の3/4以上の多数による承認の決議を得て、建替えを行うことができる。
C棟の区分所有者全員の共有に属し、その共用に供されるべきことが明らかなC棟のエレベーター(EV) は、一部共用部分である。
A棟~C棟、戸建て住宅及び集会所の全部を分譲前に所有する者は、公正証書により、集会所を団地共用部分とする規約を設定することができる。
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第9問
マンションの建物及びその維持管理に関わる法令に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
床面積2,000㎡以上のマンションにおいて、直接外気に接する屋根、壁及び床の修繕工事を行う場合、修繕工事を行う面積の合計が2,000㎡未満のときは、各部位の修繕工事の面積にかかわらず「エネルギーの使用の合理化に関する法律」に基づく届出を行う必要はない。
「住宅の品質確保の促進等に関する法律」に基づく日本住宅性能表示基準の既存住宅に係る表示すべき事項等において、維持管理・更新への配慮に関することの適用範囲にマンションは含まれていない。
「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、長期優良住宅建築等計画の認定の申請を行おうとする場合には、事前に「建築基準法」に基づく確認済証の交付を受けている必要がある。
「建築基準法」における大規模の模様替とは、建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の模様替のことであり、屋根の全面についての模様替工事はこれに該当し、建築確認の申請が必要である。
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第10問
マンション管理士に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、誤っているものはどれか。
マンション管理士とは、マンション管理適正化法第30条第1項の登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする者である。
平成24年4月1日に懲役3年、執行猶予5年の判決が確定した場合、平成29年4月1日以降であれば、マンション管理士となる資格を有する者は、国土交通大臣の登録を受けることができる。
マンション管理士は、マンション管理士の職責に反し、又は職責の遂行に著しく悪影響を及ぼすような行為で、マンション管理士としての職業倫理に反するような行為等、マンション管理士の資格やその業務に対する社会的信用や評価を損なうような行為をしてはならない。
マンション管理士は、マンション管理適正化法第33条の規定により、マンション管理士の登録を取り消されたときは、その処分の通知を受けた日から起算して10日以内に、マンション管理士登録証を国土交通大臣に返納しなければならない。