看護師国家試験 の 10門
第1問
A さん(65 歳、男性、会社員)は、午後 2 時、会議の最中に急に発語しづらくなり、右上下肢に力が入らなくなったため、同僚に連れられて救急外来を受診した。既往歴に特記すべきことはない。来院時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅰ- 3 、瞳孔径は両側 2.0 mm。呼吸数 18/分、脈拍 60?80/分、不整で、血圧 176/100 mmHg。右上下肢に麻痺がある。午後 4 時、A さんの頭部 CT の所見で特に異常は認められなかったが、MRI の所見では左側頭葉に虚血性の病変が認められた。
A さんは心原性の脳梗塞と診断され、入院後に治療が開始された。入院後 5 日、意識レベルがジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ-30 まで低下した。頭部 CT で出血性梗塞と脳浮腫とが認められ、気管内挿管・人工呼吸器管理を行い、マンニトールを投与してしばらく経過をみることになった。この時点の看護で適切なのはどれか。
電気毛布で保温する。
瞳孔不同の有無を観察する。
水分出納を正のバランスに管理する。
ベッドを水平位にして安静を維持する。
看護師国家試験 の 10門
第2問
A さん(80 歳、女性)は、 1 人で暮らしている。内科と整形外科とを受診しているが、 2 週前から内服薬の飲み間違いがあり、主治医から訪問看護師に服薬管理の依頼があった。A さんがセルフケアを維持して内服するための訪問看護師の服薬管理の支援で最も適切なのはどれか。
内服薬は薬局から訪問看護師が受け取る。
自宅での内服薬の保管場所を分散する。
内服指導を診療科ごとに依頼する。
内服薬を 1 回分ごとにまとめる。
看護師国家試験 の 10門
第3問
乳幼児で人見知りが始まる時期はどれか。
生後 1~2 か月
生後 6~8 か月
生後 18~24 か月
生後 36~42 か月
看護師国家試験 の 10門
第4問
A さん(59 歳、男性)は、経尿道的前立腺切除術後 1 日で、強い尿意を訴えているが腹部超音波検査で膀胱に尿は貯留していない。A さんは、体温 36.9 ℃、脈拍88/分、血圧 128/86 mmHg であった。尿は淡血性で混濁はなく蓄尿バッグ内に 3時間で 350 mL 貯留している。この状態で考えられるのはどれか。
尿道狭窄
尿路感染症(urinary tract infection)
膀胱刺激症状
膀胱タンポナーデ
看護師国家試験 の 10門
第5問
抗癌薬の副作用(有害事象)である骨髄抑制を示しているのはどれか。
嘔 吐
下 痢
神経障害
白血球減少
看護師国家試験 の 10門
第6問
白血球減少症(leukopenia)で正しいのはどれか。
好塩基球数は増加する。
EB ウイルス感染によって起こる。
白血球数が 3,000/nL 以下をいう。
無顆粒球症(agranulocytosis)は単球がなくなった病態をいう。
看護師国家試験 の 10門
第7問
下垂体ホルモンの分泌低下により生じるのはどれか。
性早熟症(sexual precocity)
低身長症(short stature)
先端巨大症(acromegaly)
Cushing〈クッシング〉症候群(Cushing syndrome)
看護師国家試験 の 10門
第8問
A さん(54 歳、男性)は、10 年前に心筋梗塞を発症し、 2 年前に慢性心不全と診断され外来受診を続けてきた。 1 週前からトイレ歩行時に息苦しさがあり、 4 日前から夜に咳と痰とがみられ眠れなくなっていた。本日、A さんは定期受診のため来院し、心不全の増悪と診断され入院した。入院時、体温 36.3 ℃、呼吸数 24/分、脈拍 96/分、整で、血圧 124/72 mmHg であった。心エコー検査で左室の駆出率 28 %であった。体重は 1 週間で 4 kg 増加し下肢の浮腫がみられる。
このときの A さんのアセスメントで適切なのはどれか。
ショック状態の可能性が高い。
左心不全(left heart failure)の症状はみられない。
NYHA 心機能分類のⅠ度に該当する。
浮腫は右心不全(right heart failure)の症状によると考えられる。
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第9問
健康保険法に基づく療養の給付に含まれるのはどれか。
薬剤の支給
病院への移送
妊婦健康診査
入院時の食事
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第10問
食道癌(esophageal cancer)について正しいのはどれか。 2 つ選べ。
頸部食道に好発する。
放射線感受性は低い。
アルコール飲料は危険因子である。
日本では扁平上皮癌に比べて腺癌が多い。