精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第1問
感覚・知覚に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
目や耳などの感覚器には、光や音以外にも「眼球をおすと光が見える」などの感覚を生じさせる刺激があり、こうした刺激を適刺激という。
網膜像から対象物の形を知覚するには、認識対象の形を背景から浮き立たせる「図と地の分離」が必要である。
錯視は感覚器の生理学的な構造の影響で生じており、脳の中枢での推論過程などの影響や、刺激の物理的要素による影響はない。
網膜に映る大きさが同じであれば同じ大きさに見えることを、大きさの恒常性という。
パターン認知における特徴分析とは、認知対象を部分に分けることなく全体としての特徴をとらえて認識する過程のことである。
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第2問
貧困と格差に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
一人当たり可処分所得を低い順に並べ、中央値の半分に満たない人の割合を相対的貧困率という。
ジニ係数は、その数値が小さくなるほど、所得分布が不平等であることを表す。
タウンゼント(Townsend、P.)は、栄養学の観点から科学的、客観的に貧困を定義する絶対的貧困の概念を主張した。
貧困の再発見とは、貧困線付近の低所得世帯より公的扶助世帯の方で可処分所得が上回ってしまい、いつまでも公的扶助から抜け出せないことをいう。
生活保護世帯の子どもが成長し、再び生活保護世帯になるという貧困の連鎖については、日本では確認されていない。
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第3問
次のうち、燃え尽き症候群(バーンアウトシンドローム)の主たる症状として、正しいものを1つ選びなさい。
情緒的消耗感、脱人格化、個人的達成感の低下
耐えがたい眠気、情動性脱力発作、睡眠麻痺
一過性の幻覚、手指の震え、精神運動興奮
フラッシュバック、回避行動、過覚醒
自尊心の肥大、考えが次々浮かぶ、精神運動性の焦燥
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第4問
「平成25年版厚生労働白書」において、正社員と比べ、非正規雇用の労働者が抱える課題に挙げられているものとして、正しいものを選びなさい。
通勤時間が長くなりやすい。
転勤が多くなりやすい。
健康保険、厚生年金が適用されている比率が低い。
家庭の事情(家事・育児・介護等)や他の活動(趣味・学習等)と両立しにくい。
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第5問
アルコール健康障害対策基本法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
定義では、妊婦の飲酒等、不適切な飲酒の影響による心身の健康障害も規定している。
酒類の定義及び種類を規定している。
アルコール健康障害に係る専門病床の整備目標数を規定している。
飲酒に起因する危険運転致死傷罪の刑罰を規定している。
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第6問
ストレスとストレス対処法(コーピング)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
ある友人との人間関係が悪化して悩んでいたが、機会をとらえ、仲直りし、悩みが解消した。これは問題焦点型コーピングである。
音楽の発表会であがりそうになったが、課題曲を思い浮かべ演奏のリハーサルをしていたら気分が楽になった。これは情動焦点型コーピングである。
試験前に緊張したが、深呼吸をして、試験が終わった後の楽しい旅行のことを思い浮かべたら落ち着いてきた。これは問題焦点型コーピングである。
仕事量が多く心身の調子が悪くなったので、上司に相談し仕事量を軽減したら回復した。これは情動焦点型コーピングである。
仕事で小さいミスをして気分が落ち込んでいたので、ある友人とカラオケに行ったら元気が出てきた。これは問題焦点型コーピングである。
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第7問
包括型地域生活支援プログラム(ACT)に関する次の記述のうち、正しいものを 1 つ選びなさい。
就労支援は、利用 1 年後を目安として開始する。
危機介入、リハビリテーション、家族支援などのサービスがある。
精神保健福祉士は生活支援を担当するなど、職種ごとの役割を明確にする。
生活能力や症状に関係なく、本人の希望があれば利用対象とする。
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第8問
生活保護を受給している一人暮らしで、軽度の知的障害のある入院患者Kさん(30歳、男性)について、今後の治療法と治療機関の選択をするため、医師とKさんによる話し合いが医療ソーシャルワーカー同席の下で行われた。話し合いの内容が複雑なため、Kさんが自分の希望を明確に医師に伝えることが難しいと予想した医療ソーシャルワーカーは、あらかじめKさんと話し合った結果に基づきKさんの状況とニーズについて、Kさんに代わって話し合いの場で医師に伝えた。次のうち、こうした医療ソーシャルワーカーの行為を表す用語として、正しいものを1つ選びなさい。
アカウンタビリティ
セカンドオピニオン
リスクマネジメント
アドボカシー
インフォームドコンセント
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第9問
救貧制度の対象者として、正しいものを1つ選びなさい。
恤救規則(1874年(明治7年))では、身寄りのある障害者も含まれた。
軍事救護法(1917年(大正6年))では、戦死した軍人の内縁の妻も含まれた。
救護法(1929年(昭和4年))では、労働能力のある失業者も含まれた。
旧生活保護法(1946年(昭和21年))では、素行不良な者も含まれた。
現行生活保護法(1950年(昭和25年))では、扶養義務者のいる者も含まれる。
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第10問
地域住民の福祉ニーズと社会資源の関係調整についての歴史的な変遷に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
高齢者サービス調整チームは、いわゆる福祉関係八法改正(1990年(平成2年))の時期に、市町村社会福祉協議会に設置することが提示された。
契約締結審査会は、介護保険法施行の前年(1999年(平成11年))より地域福祉権利擁護事業(現在の日常生活自立支援事業)を実施するに当たり、基幹的社会福祉協議会に設置された。
地域ケア会議は、介護保険の導入に合わせて、基幹型在宅介護支援センターに設置することが位置づけられた。
運営推進会議は、介護保険法改正(2005年(平成17年))に地域密着型サービスが創設されたことに伴い、市町村に設置することが義務づけられた。
地域包括支援センター運営協議会は、介護保険法改正(2005年(平成17年))により、福祉ニーズを把握するために現場で実務を担っている介護支援専門員により構成されるようになった。