精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第1問
Bさん(57 歳、男性)は、コミュニケーションが非常に苦手で、人付き合いをする際にいつも困っている。軽度の知的障害が疑われるが診断は受けていない。幼少期から家族との関係が悪く、家での居場所もなかった。中学卒業と同時に住み込みの仕事に就き、家族との交流も途絶えた。住み込みの仕事は長続きせず、職と同時に住む場所も失ってしまい、生活困窮に陥った。窃盗をして刑務所に入り、刑期を終えて出所するが、身元引受人もおらず支援もなく、窃盗を何度も繰り返し、人生の大半を刑務所で過ごしてきた。出所間近なBさんが社会で生活できるようにするために、Bさんの特性や生活の状況等を考えた上で社会の一員として支援を行う必要がある。次のうち、この事例で求められる支援の理念として、最も適切なものを1つ選びなさい。
ソーシャルイクオリティ
ソーシャルロール・バロリゼーション
ソーシャルジャスティス
ソーシャルインクルージョン
ソーシャル・コンストラクショニズム
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第2問
社会保障制度改革国民会議報告書」2013年(平成25年))における社会保障制度改革の考え方と方向性に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
この改革は、国の制度改革であって、地方公共団体が改革に取り組むことを求めていない。
この改革は、高齢者福祉制度に重点を置いている。
この改革の方向性は、「21世紀(2025年)日本モデル」を目指すものである。
この改革では、貧困問題の解決を雇用政策と切り離すこととした。
この改革の一環として実施された消費税引き上げによって、子ども・子育て支援に対する将来の財源不足は解消された。
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第3問
措置制度などに関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
措置制度では、措置権者とサービス利用者の間の委託契約に基づいてサービスが提供される。
措置制度では、措置権者からサービス利用者に対して支払われる措置費をサービス提供事業者が代理受領する。
措置制度が適用される福祉サービスの費用は、全額国の負担とされている。
利用契約方式をとる制度の下でも、やむを得ない事由がある場合には、措置制度が適用される。
生活保護法では、行政庁が保護の必要な者に対して職権で保護を行うという職権保護が原則である。
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第4問
感覚・知覚に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
目や耳などの感覚器には、光や音以外にも「眼球をおすと光が見える」などの感覚を生じさせる刺激があり、こうした刺激を適刺激という。
網膜像から対象物の形を知覚するには、認識対象の形を背景から浮き立たせる「図と地の分離」が必要である。
錯視は感覚器の生理学的な構造の影響で生じており、脳の中枢での推論過程などの影響や、刺激の物理的要素による影響はない。
網膜に映る大きさが同じであれば同じ大きさに見えることを、大きさの恒常性という。
パターン認知における特徴分析とは、認知対象を部分に分けることなく全体としての特徴をとらえて認識する過程のことである。
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第5問
精神障害の特性に関する次の記述のうち、正しいものを 1 つ選びなさい。
疾患が固定化することによって、障害へと移行する。
仲間同士の交流は、日々の生活の対処能力を高めることにつながる。
活動範囲の拡大は、疾患へ負の影響を与えることが多い。
新しい事柄に取り組みづらいのは、パターナリズムという特性によるものである。
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第6問
「障害者総合支援法」の実施にかかわる関係機関の役割に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
市町村は、障害福祉サービス事業者の指定を行う。
都道府県は、障害支援区分の認定を行う。
都道府県は、補装具費の支給を行う。
国民健康保険団体連合会は、市町村から委託を受けて介護給付費等の支払業務を行う。
公共職業安定所(ハローワーク)は、就労移行支援事業者の指定を行う。
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第7問
次の事例を読んで、生活保護制度における多職種連携の実際に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
パートで生計を立てていたHさん(55歳)は、母親(80歳)の介護のために仕事を辞めた。最近、母親は物忘れがひどくなっている。蓄えも底をついたため、生活保護を申請し受給することになった。担当の生活保護ケースワーカーは、Hさん世帯への支援の取組を開始することになった。
Hさんの母親の物忘れの状態が気になったので、同意を得て地域包括支援センターに連絡を取り、訪問調査を依頼する。
Hさんの母親には介護サービスが必要と判断し、介護老人福祉施設で要介護認定を受けるよう、助言する。
Hさんの自立支援に向け、福祉事務所の就労支援員による就労支援を受けるよう、文書により指導・指示をする。
Hさんは生活保護受給者なので、公共職業安定所(ハローワーク)による就労支援を受けることはできないと、伝える。
Hさんの母親のケアプランは、生活保護ケースワーカーが作成しなくてはならない。
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第8問
統合失調症のAさん(19 歳、男性)は、外来受診の際に、「今朝、通りがかった犬がこちらを向いて前足を上げた。 1 億円の宝くじが当たった」と訴えた。次のうち、Aさんの発言から考えられる症状として、正しいものを1つ選びなさい。
被害妄想
誇大妄想
妄想気分
妄想着想
妄想知覚
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第9問
次のうち、女性よりも男性に多く認められるメンタルヘルスの問題として、正しいものを1つ選びなさい。
注意欠陥多動性障害
神経性大食症
アルツハイマー病
選択性緘かん黙もく
うつ病
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第10問
「平成25年版厚生労働白書」において、正社員と比べ、非正規雇用の労働者が抱える課題に挙げられているものとして、正しいものを選びなさい。
通勤時間が長くなりやすい。
転勤が多くなりやすい。
健康保険、厚生年金が適用されている比率が低い。
家庭の事情(家事・育児・介護等)や他の活動(趣味・学習等)と両立しにくい。