精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第1問
精神保健福祉にかかわる行政機関の機能と役割に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
市町村は、保健所と比較して受療支援など未治療者への対応や支援の比率は高く、日常生活支援や福祉サービス利用に係る業務の比率は低い。
保健所は、地域における精神保健福祉の第一線の行政機関として、障害福祉サービスの提供を行う。
精神保健福祉センターは、調査研究、普及啓発、自立支援医療及び障害年金の審査、判定を行う。
市町村長は、医療保護入院の必要がある際、家族が同意を拒否している場合は、自らが同意を行うことができる。
都道府県知事は、精神科病院の実地指導を業務の一つとして行う。
精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第2問
次の事例を読んで、Cさんに支給される老齢基礎年金額として、正しいものを1つ選びなさい。
昨年3月に65歳になったCさん(独身)は、翌4月から老齢基礎年金の支給を受けている。Cさんの国民年金の被保険者期間は40年間で、そのうち34年間は、保険料納付済期間であり、残りの6年間は、生活保護法による生活扶助を受け、保険料の全額について、法定免除されていた。ただし、本年度の満額の老齢基礎年金額は、772、800円であり、年金額の計算で端数が生じたときは、50円未満は切り捨て、50円以上は100円に切り上げる。また、Cさんが、免除を受けていた期間は2008年度以前であり、免除期間についての国庫負担割合は3分の1として評価、計算する。なお、免除された保険料の追納はしていない。
386、400円(満額の老齢基礎年金額の50%)
618、200円(満額の老齢基礎年金額の約80%)
656、900円(満額の老齢基礎年金額の約85%)
695、500円(満額の老齢基礎年金額の約90%)
772、800円(満額の老齢基礎年金額)
精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第3問
生活保護制度における専門職に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
生活保護の現業を行う所員(地区担当員)は、保護の開始、変更、停止、廃止、被保護者への指導又は指示に関する権限を委任されている。
生活保護の指導監督を行う所員(査察指導員)は、都道府県知事又は市町村長の指揮監督を受けて福祉事務所の所務を掌理する。
生活保護の現業を行う所員(地区担当員)は、生活保護の適切な運営が行えるよう、文書担当、庶務担当、経理担当などを担う職員として配置されている。
市の設置する福祉事務所にあっては、被保護世帯数65世帯に対して1人の現業を行う所員(地区担当員)を配置することが標準とされている。
生活保護の指導監督を行う所員(査察指導員)は、生活保護業務における管理的機能と現業を行う所員(地区担当員)に対する教育的機能と支持的機能を果たすことが求められている。
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第4問
権利擁護機能に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
対決の機能とは、当事者の置かれている環境や状況に関する問題発見、問題提起のことである。
介入の機能とは、解決困難な課題に対して、変革主体者・弁護的変革者としての役割を果たすことである。
発見の機能とは、ソーシャルワークの理念と組織・制度の問題を結びつけるために、クライエント集団が地域福祉政策を活用できるようにすることである。
調整の機能とは、利用者とサービス提供者の間で個別に行われるケースアドボカシーのことである。
変革の機能とは、制度や組織の厚い壁に対して、専門職としての中立性は保ちながらも当事者の利益のために代弁することである。
精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第5問
受益と負担に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
福祉サービスの利用者負担には、利用者と非利用者との公平を確保する機能がある。
財務省は、社会保障負担額と財政赤字額の合計が国民所得に占める割合を国民負担率として公表している。
社会福祉基礎構造改革以前は、福祉サービスを利用した者からの費用徴収額はサービスの利用量に応じて決められていた。
所得控除は、所得税の課税対象から最低生活費を除く方法であり、実際の税負担軽減効果は低所得者に有利に働く。
公費負担(税)方式は、受益と負担の対応関係が社会保険方式より明確である。
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第6問
事例を読んで、B社会福祉士のとるべき活動として次の記述のうち、適切なものを2つ選びなさい。
P市地域包括支援センターには、市内の居宅介護支援事業所の介護支援専門員から、「介護保険制度の利用のために高齢者宅を訪問すると、長年ひきこもっている成人の子どもが同居しているケースが少なくない」という相談がしばしば寄せられていた。そこでB社会福祉士は、ひきこもりのケースについて改めて対応策を検討してみることにした。
これまでに同様の相談をもちかけてきた介護支援専門員から、個々の状況について改めて事情を聞き、課題を集約し、検討してみることにした。
ひきこもりのケースだといっても、本人たちから相談が寄せられているわけではないので、虐待など緊急性が高い場合に限定して対応策を検討することにした。
ひきこもりのケースの対応については、保健師による対応が適切だと考え、同じ職場内の保健師に検討をゆだねることにした。
生活困窮者自立支援法(平成27年4月施行)の対象になることも考慮し、市の担当課に検討をゆだねることにした。
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第7問
生活保護制度に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
家族と同居している場合、個人を単位とすることを原則とする。
在宅生活をする場合、生活保護か障害年金かの、いずれかを選択できる。
居住地と異なる市の精神科病院に通院する場合、当該病院を管轄する福祉事務所が、保護の決定・実施を行う。
精神障害者が申請する場合、資力調査は免除される。
1 級あるいは 2 級の精神障害者保健福祉手帳を取得している場合、障害者加算がある。
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第8問
Bさん(57 歳、男性)は、コミュニケーションが非常に苦手で、人付き合いをする際にいつも困っている。軽度の知的障害が疑われるが診断は受けていない。幼少期から家族との関係が悪く、家での居場所もなかった。中学卒業と同時に住み込みの仕事に就き、家族との交流も途絶えた。住み込みの仕事は長続きせず、職と同時に住む場所も失ってしまい、生活困窮に陥った。窃盗をして刑務所に入り、刑期を終えて出所するが、身元引受人もおらず支援もなく、窃盗を何度も繰り返し、人生の大半を刑務所で過ごしてきた。出所間近なBさんが社会で生活できるようにするために、Bさんの特性や生活の状況等を考えた上で社会の一員として支援を行う必要がある。次のうち、この事例で求められる支援の理念として、最も適切なものを1つ選びなさい。
ソーシャルイクオリティ
ソーシャルロール・バロリゼーション
ソーシャルジャスティス
ソーシャルインクルージョン
ソーシャル・コンストラクショニズム
精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第9問
次の事例を読んで、次の記述のうち、Aさんの行為で最も適切なものを1つ選びなさい。
Bさん(90歳、男性)は、数年前に成年後見開始審判を受け、Bさんの甥であるCさんがBさんの成年後見人に就任している。Cさんは、親身になってBさんの面倒を見ているものと思われていたが、Bさんの妹であるAさんがBさんから預金通帳を見せてもらったところ、2か月間にBさんの預金から600万円ものお金が払い戻されており、Bさんはそれについて全く知らないとのことである。
地方裁判所に対して財産保全の申立てをする。
最寄りの警察に告発する。
後見監督の行使を求めて、家庭裁判所へ相談する。
Bさんの通帳から残りの預金を引き出して保全する。
銀行に対して責任を追及する。
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第10問
精神疾患の診断・統計マニュアルDSM-Ⅳに基づく統合失調症の診断に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
妄想や幻覚は、陰性症状である。
まとまりのない会話あるいは発語は、症状の一つである。
症状は、発症から2週間で消失する。
仕事、対人関係、自己管理などの面での機能が低下することはない。
原因として、乱用薬物の摂取がある。