精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第1問
人の生涯の軌跡に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
ライフサイクルとは、個人の一生における規則性を経済状態からとらえる概念である。
家族周期とは、子どもの出生から始まる家族発達上の規則性をとらえる概念である。
日本人のライフスタイルは、大衆の分化によって画一化の傾向を強めた。
ライフコースとは、個人がたどる多様な人生のあり方をとらえる概念である。
ライフイベントとは、同時代の人々が共通に経験する歴史的出来事である。
精神保健福祉士 国家試験 の 10門
第2問
権利擁護機能に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
対決の機能とは、当事者の置かれている環境や状況に関する問題発見、問題提起のことである。
介入の機能とは、解決困難な課題に対して、変革主体者・弁護的変革者としての役割を果たすことである。
発見の機能とは、ソーシャルワークの理念と組織・制度の問題を結びつけるために、クライエント集団が地域福祉政策を活用できるようにすることである。
調整の機能とは、利用者とサービス提供者の間で個別に行われるケースアドボカシーのことである。
変革の機能とは、制度や組織の厚い壁に対して、専門職としての中立性は保ちながらも当事者の利益のために代弁することである。
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第3問
生活保護を受給している一人暮らしで、軽度の知的障害のある入院患者Kさん(30歳、男性)について、今後の治療法と治療機関の選択をするため、医師とKさんによる話し合いが医療ソーシャルワーカー同席の下で行われた。話し合いの内容が複雑なため、Kさんが自分の希望を明確に医師に伝えることが難しいと予想した医療ソーシャルワーカーは、あらかじめKさんと話し合った結果に基づきKさんの状況とニーズについて、Kさんに代わって話し合いの場で医師に伝えた。次のうち、こうした医療ソーシャルワーカーの行為を表す用語として、正しいものを1つ選びなさい。
アカウンタビリティ
セカンドオピニオン
リスクマネジメント
アドボカシー
インフォームドコンセント
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第4問
統合失調症に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
幻覚をしばしば認める。
見当識障害がある。
意識障害がある。
血液検査で診断できる。
ICD-10 によれば、F 3 群に分類される。
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第5問
事例を読んで、A福祉活動専門員の取組として、適切なものを2つ選びなさい。
N市の人口は、約5万人であり、市内には、8小学校と3中学校がある。地域福祉活動計画の策定委員会において、地域福祉活動には大人だけでなく小・中学生の参加も得るべきではないかという意見が出された。そこで、計画策定業務を担当する社会福祉協議会のA福祉活動専門員は対応策を検討することにした。
全小・中学校を対象に実施するのは困難だと考え、知り合いの子どもを集めて懇談会を開催することにした。
子どもの意見を計画に反映させるには無理があるので、まずは各校のPTAの役員会に出席し、保護者の意見を聴取することにした。
教育委員会に説明し、校長の同意を得て、各校で子ども懇談会の開催について案内してもらうとともに、社協の広報紙でも参加者を募集した。
子ども懇談会では、あらかじめ論点の優先順位を決定し、計画の構成に即して話し合ってもらうことにした。
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第6問
心理療法に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
自律訓練法では、身体感覚への特有の能動的注意集中を通して、心身の変化や外界の諸現象に対する受動的態度を作っていく。
森田療法では、不安があることを自然な事実としてあるがままに受け止め、心身の不調や症状が回復したのちに目の前にある作業に取り組む。
認知的再体制化を中心とした認知行動療法では、クライエントの自己への評価の低さや自己非難に伴う否定的な感情に注目し、その認知的枠組みや信念を修正する。
箱庭療法は、言葉では言い尽くせないような象徴的表現が可能であり、強い認知体験を伴って適度の意識化を促し、治療を進展させることができる。
来談者中心療法では、クライエントの建設的なパーソナリティ変化が起こる、セラピスト側の条件として分析的眼差しが挙げられる。
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第7問
次の事例を読んで、Cさんに支給される老齢基礎年金額として、正しいものを1つ選びなさい。
昨年3月に65歳になったCさん(独身)は、翌4月から老齢基礎年金の支給を受けている。Cさんの国民年金の被保険者期間は40年間で、そのうち34年間は、保険料納付済期間であり、残りの6年間は、生活保護法による生活扶助を受け、保険料の全額について、法定免除されていた。ただし、本年度の満額の老齢基礎年金額は、772、800円であり、年金額の計算で端数が生じたときは、50円未満は切り捨て、50円以上は100円に切り上げる。また、Cさんが、免除を受けていた期間は2008年度以前であり、免除期間についての国庫負担割合は3分の1として評価、計算する。なお、免除された保険料の追納はしていない。
386、400円(満額の老齢基礎年金額の50%)
618、200円(満額の老齢基礎年金額の約80%)
656、900円(満額の老齢基礎年金額の約85%)
695、500円(満額の老齢基礎年金額の約90%)
772、800円(満額の老齢基礎年金額)
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第8問
次の事例を読んで、Jさんが利用しているサービスに関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
長男の家族と離れて一人暮らしをしていたJさん(80歳)は、最近、Uサービス付き高齢者向け住宅に移り住んで、サービスを受けている。持病のあるJさんに対しては、最寄りの在宅療養支援診療所であるVクリニックがW訪問看護ステーションと連携して、訪問診療や訪問看護を提供し、在宅療養を継続している。
Uサービス付き高齢者向け住宅は、状況把握・生活相談サービスに加え、医療及び介護サービスを自ら提供しなければならない。
Vクリニックは、24時間連絡を受ける医師又は看護職員をあらかじめ指定しなければならない。
在宅医療を実施する保険医療機関であるVクリニックの開設主体は、株式会社であってもよい。
Jさんの訪問診療の費用は、Jさんの長男が加入する医療保険から支払われる。
W訪問看護ステーションの訪問スタッフは、すべて看護師でなければならない。
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第9問
人格検査に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
P-Fスタディは、愛着に対する特徴的な反応様式や攻撃に対する傾向を知るのに役立つ。
TAT(主題統覚検査、絵画統覚検査)は、提示された絵を見て作った物語の内容から、隠された欲求やコンプレックスの存在を明らかにする。
ロールシャッハテストは、被検査者の視覚・運動ゲシュタルト機能を通して人格特徴の把握及び理解を目的とする。
東大式エゴグラム(TEG)は、抑圧・不安・達成の三つの自我状態で構成され、各自我状態のバランスから性格分析を行う。
内田クレペリン精神検査は、積木構成課題結果の心的活動の調和・均衡の様態から、種々の場面で適切な行動を示すことができるかどうかについて見立てる。
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第10問
生活保護法の目的、基本原理、原則に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。
生活保護が目的とする自立とは、保護の廃止を意味する経済的自立のことである。
急迫の状況の場合でも、申請の手続きをとらなければ保護を行うことはできない。
保護基準は、社会保障審議会が定める。
必要即応の原則とは、要保護者の需要を基とし、そのうち、その者の金銭又は物品で満たすことのできない不足分を補う程度において保護を行うことをいう。
民法に定める扶養義務者の扶養及び他の法律に定める扶助は、生活保護に優先して行われる。