宅建(平成22年) の 10問
第1問
借地借家法第23条の借地権(以下この問において「事業用定期借地権」という。)に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
事業の用に供する建物の所有を目的とする場合であれば、従業員の社宅として従業員の居住の用に供するときであっても、事業用定期借地権を設定することができる。
存続期間を10年以上20年未満とする短期の事業用定期借地権の設定を目的とする契約は、公正証書によらなくても、書面又は電磁的記録によって適法に締結することができる。
事業用定期借地権が設定された借地上にある建物につき賃貸借契約を締結する場合、建物を取り壊すこととなるときに建物賃貸借契約が終了する旨を定めることができるが、その特約は公正証書によってしなければならない。
事業用定期借地権の存続期間の満了によって、その借地上の建物の賃借人が土地を明け渡さなければならないときでも、建物の賃借人がその満了をその1年前までに知らなかったときは、建物の賃借人は土地の明渡しにつき相当の期限を裁判所から許与される場合がある。
宅建(平成22年) の 10問
第2問
AがBから甲土地を購入したところ、甲土地の所有者を名のるCがAに対して連絡してきた。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
CもBから甲土地を購入しており、その売買契約書の日付とBA間の売買契約書の日付が同じである場合、登記がなくても、契約締結の時刻が早い方が所有権を主張することができる。
甲土地はCからB、BからAと売却されており、CB間の売買契約がBの強迫により締結されたことを理由として取り消された場合には、BA間の売買契約締結の時期にかかわらず、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
Cが時効により甲土地の所有権を取得した旨主張している場合、取得時効の進行中にBA間で売買契約及び所有権移転登記がなされ、その後に時効が完成しているときには、Cは登記がなくてもAに対して所有権を主張することができる。
Cは債権者の追及を逃れるために売買契約の実態はないのに登記だけBに移し、Bがそれに乗じてAとの間で売買契約を締結した場合には、CB間の売買契約が存在しない以上、Aは所有権を主張することができない。
宅建(平成22年) の 10問
第3問
土地区画整理法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
施行地区の土地についての土地区画整理事業は、都市計画事業として施行されることから、これを土地収用法第3条各号の一に規定する事業に該当するものとみなし、同法の規定を適用する。
宅地について所有権を有する者は、1人で、又は数人共同して、当該権利の目的である宅地及び一定の区域の宅地以外の土地について土地区画整理事業を施行することができる。
宅地について所有権を有する者が設立する土地区画整理組合は、当該権利の目的である宅地を含む一定の区域の土地について土地区画整理事業を施行することができる。
国土交通大臣は、施行区域の土地について、国の利害に重大な関係がある土地区画整理事業で特別の事情により急施を要すると認められるもののうち、国土交通大臣が施行する公共施設に関する工事と併せて施行することが必要であると認められるものについては自ら施行することができる。
宅建(平成22年) の 10問
第4問
契約の解除に関する次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び下記判決文によれば,誤っているものはどれか。
【判決文】
同一当事者間の債権債務関係がその形式は甲契約及び乙契約といった2個以上の契約から成る場合であっても、それらの目的とするところが相互に密接に関連付けられていて、社会通念上、甲契約又は乙契約のいずれかが履行されるだけでは契約を締結した目的が全体としては達成されないと認められる場合には、甲契約上の債務の不履行を理由に、その債権者が法定解除権の行使として甲契約と併せて乙契約をも解除することができる。
同一当事者間で甲契約と乙契約がなされても、それらの契約の目的が相互に密接に関連付けられていないのであれば、 甲契約上の債務の不履行を理由に甲契約と併せて乙契約をも解除できるわけではない
同一当事者間で甲契約と乙契約がなされた場合、甲契約の債務が履行されることが乙契約の目的の達成に必須であると乙契約の契約書に表示されていたときに限り、甲契約上の債務の不履行 を理由に甲契約と併せて乙契約をも解除することができる
同一当事者間で甲契約と乙契約がなされ、それらの契約の目的が相互に密接に関連付けられていても、そもそも甲契約を解除することができないような付随的義務の不履行があるだけでは、乙契約も解除することはできない
同一当事者間で甲契約(スポーツクラブ会員権契約)と同時に乙契約(リゾートマンションの区分所有権の売買契約)が締結された場合に、甲契約の内容たる屋内プールの完成及び供用に遅延があると、この履行遅延を理由として乙契約を民法第541条により解除できる場合がある。
宅建(平成22年) の 10問
第5問
遺言に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
自筆証書遺言は、その内容をワープロ等で印字していても、日付と氏名を自書し、押印すれば、有効な遺言となる。
疾病によって死亡の危急に迫った者が遺言をする場合には、代理人が2名以上の証人と一緒に公証人役場に行けば、公正証書遺言を有効に作成することができる。
未成年であっても、15歳に達した者は、有効に遺言をすることができる。
夫婦又は血縁関係がある者は、同一の証書で有効に遺言をすることができる。
宅建(平成22年) の 10問
第6問
宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問における都道府県知事とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び特例市にあってはその長をいうものとする。
宅地を宅地以外の土地にするために行う土地の形質の変更は、宅地造成に該当しない。
宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事は、擁壁、排水施設の設置など、宅地造成に伴う災害を防止するため必要な措置が講ぜられたものでなければならない。
宅地造成工事規制区域内の宅地において、地表水等を排除するための排水施設の除却の工事を行おうとする者は、宅地造成に関する工事の許可を受けた場合を除き、工事に着手する日までに、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。
宅地造成工事規制区域内の宅地の所有者、管理者又は占有者は、宅地造成に伴う災害が生じないよう、その宅地を常時安全な状態に維持するように努めなければならない。
宅建(平成22年) の 10問
第7問
特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律に基づく住宅販売瑕疵(かし)担保保証金の供託又は住宅販売瑕疵(かし)担保責任保険の締結(以下この問いにおいて「資力確保措置」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
宅地建物取引業者は、自ら売主として宅地建物取引業者である買主との間で新築住宅の売買契約を締結し、当該住宅を引渡す場合、資力確保措置を講ずる義務を負う。
自ら売主として新築住宅を販売する宅地建物取引業者は、住宅販売瑕疵(かし)担保保証金の供託をする場合、宅地建物取引業者でない買主に対して供託所の所在地等について記載した書面の交付及び説明を、新築住宅を引き渡すまでに行えばよい。
宅地建物取引業者は、自ら売主として新築住宅を販売する場合だけでなく、新築住宅の売買の媒介をする場合においても、資力確保措置を講ずる義務を負う。
自ら売主として新築住宅を宅地建物取引業者でない買主に引き渡した宅地建物取引業者は、基準日ごとに、当該基準日に係る資力確保措置について、その免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
宅建(平成22年) の 10問
第8問
宅地建物取引主任者の登録(以下この問において「登録」という。)及び宅地建物取引主任者証(以下この問において「取引主任者証」という。)に関する次の記述のうち、民法及び宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
婚姻している未成年者は、登録実務講習を修了しても、法定代理人から宅地建物取引業を営むことについての許可を受けなければ登録を受けることができない。
登録を受けている者は、取引主任者証の交付を受けていない場合は、その住所に変更があっても、登録を受けている都道府県知事に変更の登録を申請する必要はない。
取引主任者証を亡失し、その再交付を申請している者は、再交付を受けるまでの間、宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項の説明をするときは、取引主任者証に代えて、再交付申請書の写しを提示すればよい。
甲県知事から取引主任者証の交付を受けている者が、取引主任者としての事務を禁止する処分を受け、その禁止の期間中に本人の申請により登録が消除された場合は、その者が乙県知事で宅地建物取引主任者資格試験に合格したとしても、当該期間が満了していないときは、乙県知事の登録を受けることができない。
宅建(平成22年) の 10問
第9問
次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはどれか。
免許を受けている個人Aが死亡した場合、相続人にAの免許は承継されないが、相続人は、Aが生前に締結した契約に基づく取引を結了するための業務を行うことができるので、当該業務が終了した後に廃業届を提出すればよい。
免許を受けている法人Bが免許を受けていない法人Cとの合併により消滅した場合、Cは、Bが消滅した日から30日以内に、Bを合併した旨の届出を行えば、Bが受けていた免許を承継することができる。
免許を受けている個人Dが、自己の名義をもって個人Eに宅地建物取引業を営ませる行為は、Eが免許を受けているとしても、法第13条で禁止する名義貸しに該当する。
免許を受けている法人Fが、宅地建物取引業保証協会の社員でない場合は、営業保証金を供託し、その旨を免許権者に届け出た後でなければ事業を開始してはならないので、当該届出前に宅地建物取引業を営む目的で広告をした行為は、法第12条で禁止する無免許事業に該当する。
宅建(平成22年) の 10問
第10問
宅地建物取引業者の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。なお、この問において、「還付請求権者」とは、同法第27条第1項の規定に基づき、営業保証金の還付を請求する権利を有する者をいう。
宅地建物取引業者は、宅地建物取引業に関し不正な行為をし、情状が特に重いとして免許を取り消されたときであっても、営業保証金を取り戻すことができる場合がある。
宅地建物取引業者は、免許の有効期間満了に伴い営業保証金を取り戻す場合は、還付請求権者に対する公告をすることなく、営業保証金を取り戻すことができる。
宅地建物取引業者は、一部の支店を廃止したことにより、営業保証金の額が政令で定める額を超えた場合は、還付請求権者に対し所定の期間内に申し出るべき旨を公告し、その期間内にその申出がなかったときに、その超過額を取り戻すことができる。
宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者保証協会の社員となった後において、社員となる前に供託していた営業保証金を取り戻す場合は、還付請求権者に対する公告をすることなく、営業保証金を取り戻すことができる。