宅建(平成23年) の 10問
第1問
宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bと建築工事完了前のマンション(代金3,000万円)の売買契約を締結し、Bから手付金200万円を受領した。この場合において、宅地建物取引業法第41条第1項の規定による手付金等の保全措置(以下この問において「保全措置」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
A社が銀行との間で保証委託契約を締結することにより保全措置を講じている場合、当該措置内容は、少なくともA社が受領した手付金の返還債務の全部を保証するものでなければならない。
A社が保険事業者との間で保証保険契約を締結することにより保全措置を講じている場合、当該措置内容は、少なくとも当該保証保険契約が成立したときから建築工事の完了までの期間を保険期間とするものでなければならない。
Bが売買契約締結前に申込証拠金5万円を支払っている場合で、当該契約締結後、当該申込証拠金が代金に充当されるときは、A社は、その申込証拠金に相当する額についても保全措置を講ずる必要がある。
A社は、売買契約締結後の建築工事中に、さらに200万円を中間金としてBから受領する場合、当該中間金についても保全措置を講ずる必要がある。
宅建(平成23年) の 10問
第2問
宅地建物取引業者A社が、自ら売主として宅地建物取引業者でない買主Bとの間で締結する建築工事完了後の建物の売買契約に関する次の記述のうち、民法及び宅地建物取引業法の規定並びに判例によれば、誤っているものはどれか。
当該契約の締結に際し、BがA社に手付金を支払い、さらに中間金を支払った場合、Bは、A社が契約の履行に着手しないときであっても、支払った手付金を放棄して契約の解除をすることができない。
当該契約の締結に際し、A社がBから代金の額の10分の2の手付金を受領する場合には、当該手付金を受領するまでに、宅地建物取引業法第41条の2の規定に基づく保全措置を講じなければならない。
当該契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、違約金を定める場合、これらを合算した額について代金の額の10分の1とする旨の特約を定めることができる。
当該契約において、Bが瑕疵担保責任に基づく請求をすることができる期間として、Bが瑕疵を発見した時から2年間とする旨の特約を定めることができる。
宅建(平成23年) の 10問
第3問
宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)に規定する取引主任者及び宅地建物取引主任者証(以下この問において「取引主任者証」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
宅地建物取引業者は、20戸以上の一団の分譲建物の売買契約の申込みのみを受ける案内所を設置し、売買契約の締結は事務所で行う場合、当該案内所には専任の取引主任者を置く必要はない。
未成年者は、成年者と同一の行為能力を有していたとしても、成年に達するまでは取引主任者の登録を受けることができない。
取引主任者は、法第35条の規定による重要事項説明を行うにあたり、相手方から請求があった場合にのみ、取引主任者証を提示すればよい。
宅地建物取引主任者資格試験に合格した日から1年以内に取引主任者証の交付を受けようとする者は、登録をしている都道府県知事の指定する講習を受講する必要はない。
宅建(平成23年) の 10問
第4問
Aは自己所有の甲建物をBに賃貸し賃料債権を有している。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
Aの債権者Cが、AのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、Bは、その差し押さえ前に取得していたAに対する債権と、差し押さえにかかる賃料債務とを、その弁済期の先後にかかわらず、相殺適状になった段階で相殺し、Cに対抗することができる。
甲建物の抵当権者Dが、物上代位権を行使してAのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、Bは、Dの抵当権設定登記の後に取得したAに対する債権と、差し押さえにかかる賃料債務とを、相殺適状になった段階で相殺し、Dに対抗することができる。
甲建物の抵当権者Eが、物上代位権を行使してAのBに対する賃料債権を差し押さえた場合、その後に賃貸借契約が終了し、目的物が明け渡されたとしても、Bは、差し押さえにかかる賃料債務につき、敷金の充当による当然消滅を、Eに対抗することはできない。
AがBに対する賃料債権をFに適法に譲渡し、その旨をBに通知したときは、通知時点以前にBがAに対する債権を有しており相殺適状になっていたとしても、Bは、通知後はその債権と譲渡にかかる賃料債務を相殺することはできない。
宅建(平成23年) の 10問
第5問
宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、この問における都道府県知事とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市、特例市にあってはその長をいうものとする。
都道府県知事は、造成宅地防災区域について、擁壁等の設置又は改造その他宅地造成に伴う災害の防止のため必要な措置を講ずることにより当該区域の指定の事由がなくなったと認めるときは、その指定を解除するものとする。
都道府県知事は、偽りによって宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事の許可を受けた者に対して、その許可を取り消すことができる。
宅地造成工事規制区域内で過去に宅地造成に関する工事が行われ、現在は造成主とは異なる者がその工事が行われた宅地を所有している場合において、当該宅地の所有者は宅地造成に伴う災害が生じないようその宅地を常時安全な状態に維持するよう努めなければならない。
宅地造成工事規制区域外において行われる宅地造成に関する工事については、造成主は、工事に着手する前に都道府県知事に届け出ればよい。
宅建(平成23年) の 10問
第6問
借地借家法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
建物の用途を制限する旨の借地条件がある場合において、法令による土地利用の規制の変更その他の事情の変更により、現に借地権を設定するにおいてはその借地条件と異なる建物の所有を目的とすることが相当であるにもかかわらず、借地条件の変更につき当事者間に協議が調わないときは、裁判所は、当事者の申立てにより、その借地条件を変更することができる。
賃貸借契約の更新の後において、借地権者が残存期間を超えて残存すべき建物を新たに築造することにつきやむを得ない事情があるにもかかわらず、借地権設定者がその建物の築造を承諾しないときは、借地権設定者が土地の賃貸借の解約の申入れをすることができない旨を定めた場合を除き、裁判所は、借地権者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。
借地権者が賃借権の目的である土地の上の建物を第三者に譲渡しようとする場合において、その第三者が賃借権を取得しても借地権設定者に不利となるおそれがないにもかかわらず、借地権設定者がその賃借権の譲渡を承諾しないときは、裁判所は、その第三者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。
第三者が賃借権の目的である土地の上の建物を競売により取得した場合において、その第三者が賃借権を取得しても借地権設定者に不利となるおそれがないにもかかわらず、借地権設定者がその賃借権の譲渡を承諾しないときは、裁判所は、その第三者の申立てにより、借地権設定者の承諾に代わる許可を与えることができる。
宅建(平成23年) の 10問
第7問
Aは、Bに対し建物を賃貸し、Bは、その建物をAの承諾を得てCに対し適法に転貸している。この場合における次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
BがAに対して賃料を支払わない場合、Aは、Bに対する賃料の限度で、Cに対し、Bに対する賃料を自分に直接支払うよう請求することができる。
Aは、Bに対する賃料債権に関し、Bが建物に備え付けた動産、及びBのCに対する賃料債権について先取特権を有する。
Aが、Bとの賃貸借契約を合意解除しても、特段の事情がない限り、Cに対して、合意解除の効果を対抗することができない。
Aは、Bの債務不履行を理由としてBとの賃貸借契約を解除するときは、事前にCに通知等をして、賃料を代払いする機会を与えなければならない。
宅建(平成23年) の 10問
第8問
宅地建物取引業者A社は、自ら売主として宅地建物取引業者である買主B社と宅地の売買について交渉したところ、大筋の合意を得て、重要事項説明を翌日に行うこととした。しかし、重要事項説明の予定日の朝、A社の唯一の取引主任者である甲が交通事故に遭い、5日間入院することとなった。この場合におけるA社の行為に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定に違反しないものはどれか。
A社の代表者である乙は、取引主任者ではないが契約締結権限をもつ代表者であるため、 甲を代理してB社の代表者丙に対し、甲の宅地建物取引主任者証を提示した上、重要事項説明を行った。なお、乙は宅地建物取引業に30年間携わったベテランであったこともあり、説明の内容に落ち度はなかった。
A社の従業者である丁は、有効期間は満了しているが、宅地建物取引主任者証を持っていたため、丁がその宅地建物取引主任者証を提示した上、B社の代表者丙に重要事項説明を行った。
事情を知ったB社の代表者丙から、「自分も宅地建物取引業に長年携わっているので、重要事項説明は契約後でも構わない」という申出があったため、重要事項説明は契約締結後に退院した甲が行った。
事情を知ったB社と合意の上、A社は重要事項を記載した書面を交付するにとどめ、退院後、契約締結前に甲が重要事項説明を行った。
宅建(平成23年) の 10問
第9問
国土利用計画法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この間において「事後届出」とは、法第23条に規定する都道府県知事への届出をいう。
都道府県知事は、法第24条第1項の規定による勧告に基づき当該土地の利用目的が変更された場合において、必要があると認めるときは、当該土地に関する権利の処分についてのあっせんその他の措置を講じなければならない。
都道府県知事が、監視区域の指定について土地利用審査会の確認を受けられなかったときは、その旨を公告しなければならない。なお、監視区域の指定は、当該公告があったときは、その指定の時にさかのぼって、その効力を失う。
Aが、市街化区域において、2,500平方メートルの工場建設用地を確保するため、そのうち、1,500平方メートルをB社から購入し、残りの1,000平方メートルはC社から贈与で取得した。この場合、Aは、事後届出を行う必要はない。
Dが所有する市街化調整区域内の土地5,000平方メートルとEが所有する都市計画区域外の土地12,000平方メートルを交換した場合、D及びEは事後届出を行う必要はない。
宅建(平成23年) の 10問
第10問
宅地建物取引業者が行う広告等に関する次の記述のうち、不当景品類及び不当表示防止法(不動産の表示に関する公正競争規約を含む。)の規定によれば、正しいものはどれか。
分譲宅地(50区画)の販売広告を新聞折込チラシに掲載する場合、広告スペースの関係ですべての区画の価格を表示することが困難なときは、1区画当たりの最低価格、最高価格及び最多価格帯並びにその価格帯に属する販売区画数を表示すれば足りる。
新築分譲マンションの販売において、モデル・ルームは、不当景品類及び不当表示防止法の規制対象となる「表示」には当たらないため、実際の居室には付属しない豪華な設備や家具等を設置した場合であっても、当該家具等は実際の居室には付属しない旨を明示する必要はない。
建売住宅の販売広告において、実際に当該物件から最寄駅まで歩いたときの所要時間が15分であれば、物件から最寄駅までの道路距離にかかわらず、広告中に「最寄駅まで徒歩15分」と表示することができる。
分譲住宅の販売広告において、当該物件周辺の地元住民が鉄道会社に駅の新設を要請している事実が報道されていれば、広告中に地元住民が要請している新設予定時期を明示して、新駅として表示することができる。