運行管理者国家試験 の 10門
第1問
一般貨物自動車運送事業者(以下「事業者」という。)が事業用自動車の運行の安全を確保するために乗務員に対して行う指導及び監督に関する次の記述のうち、正しいものを選びなさい。
事業者は、乗務員に対して事業用自動車の故障等により踏切内で運行不能となったときは、速やかに当該事業用自動車を踏切から移動させるように努め、当該事業用自動車の移動が困難と判断したとき、又は、列車が接近してきたときは、踏切支障報知装置を作動させる等適切な防護措置をとるよう指導すること。
事業者は、大型自動車運転免許を受けている運転者に限定して、事業用自動車の車高、視野、資格、内輪差(右左折する場合又はカーブを通行する場合に後輪が前輪より内側を通ることをいう。)及び制動距離等が他の車両と異なることを確認させること。
事業者は、国土交通大臣が告示で定めるところにより、当該一般貨物自動車運送事業に係る主な道路の状況その他の事業用自動車の運行に関する状況、その状況の下において事業用自動車の運行の安全を確保するために必要な運転の技術及び法令に基づき自動車の運転に関して遵守すべき事項について、運転者に対する適切な指導及び監督をしなければならない。この場合においては、その日時、場所及び内容並びに指導及び監督を行った者及び受けた者を記録し、かつ、その記録を営業所において3年間保存しなければならない。
運行管理者国家試験 の 10門
第2問
労働基準法(以下「法」という。)の定めに関する次の記述のうち、正しいものを選びなさい。
平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3ヵ月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の所定労働日数で除した金額をいう。ただし、その金額は、法令の規定によって計算した金額を下ってはならない。
法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、当事者間の合意がある場合を除き、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
労働契約は、期間の定めのないものを除き、一定の事業の完了に必要な期間を定めるもののほかは、3年(法第14条(契約期間等)第1項各号のいずれかに該当する労働契約にあっては、5年)を超える期間について締結してはならない。
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第3問
下表は、貨物自動車運送事業に従事する自動車運転者の1年間における各月の拘束時間の例を示したものであるが、このうち、「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」に適合しているものを選びなさい。ただし、「1ヵ月についての拘束時間の延長に関する労使協定」があるものとする。
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第4問
点呼の実施に関する次の記述は適切でしょうか?
運行管理者が不在の際、運行管理者の補助者が運転者に対して乗務前の点呼を行った。点呼において、運転者の顔色、動作、声等を確認したところ、普段の状態とは違っており、健康状態に問題があり安全な運転に支障があると感じたが、本人から「安全な運転に支障はない。」との報告があったので、そのまま乗務させた。
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第5問
交通事故防止対策に関する次の記述は適切でしょうか?
いわゆるヒヤリ・ハットとは、運転者が運転中に他の自動車等と衝突又は接触するおそれがあったと認識した状態をいい、1件の重大な事故(死亡・重傷)が発生する背景には多くのヒヤリ・ハットがあるとされており、このヒヤリ・ハットを調査し減少させていくことは、交通事故防止対策に有効な手段となっている。
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第6問
運行管理者は複数の荷主からの運送依頼を受けて、下のとおり4日にわたる2人乗務による運行計画を立てた。この2人乗務を必要とした根拠についての次の運行管理者の判断は正しいでしょうか?
1人乗務とした場合、2日目を起算日として特定した場合の2日を平均して1日当たりの運転時間が改善基準の限度を超えると判断して、当該運行には交替運転者を配置した。
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第7問
運行管理者の業務上の措置等に関する次の記述は適切でしょうか?
運行管理者は、運転者に対し乗務前の点呼を実施したところ、当該運転者から「乗務する事業用トラックの左側のブレーキ・ランプのレンズが割れている。」との報告を受けた。運行管理者は、ブレーキ・ランプについては自動車の日常点検にかかわるものであるが、割れているランプは片側だけであるので運行には差し支えないと考え、整備管理者に確認を求めず出庫させた。
運行管理者国家試験 の 10門
第8問
労働基準法に定めについての次の記述のうち、誤っているものを1つ選び、解答用紙の該当する欄にマークしなさい。
労働基準法で定める労働条件の基準は最低のものであるから、労働関係の当事者は、この基準を理由として労働条件を低下させてはならないことはもとより、その向上を図るように努めなければならない。
使用者は、労働者が女性であることを理由として、賃金について、男性と差別的取扱いをしてはならない。
労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきものである。労働者及び使用者は、労働協約、就業規則及び労働契約を遵守し、誠実に各々その義務を履行するよう努めなければならない。
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも30日前にその予告をしなければならない。30日前に予告をしない使用者は、30日分以上の平均賃金を支払わなければならない。ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の責に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
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第9問
大型貨物自動車の過積載(車両に積載をする積載物の重量が法令による制限に係る重量を超える場合における当該積載。以下同じ。)に関する次の記述のうち、誤っているものを1つ選びなさい。
警察官は、積載物の重量の制限を超える積載をしていると認められる自動車が運転されているときは、当該自動車を停止させ、並びに当該自動車の運転者に対し、自動車検査証その他政令で定める書類の提示を求め、及び当該自動車の積載物の重量を測定することができる。
警察官は、過積載をしている自動車の運転者に対し、当該自動車に係る積載が過積載とならないようにするため必要な応急の措置をとることを命ずることができる。
荷主は、自動車の運転者に対し、当該自動車への積載が過積載となるとの情を知りながら、積載重量等の制限に係る重量を超える積載物を当該自動車に積載させるため、当該積載物を引き渡す行為をしてはならない。
公安委員会は、荷主が自動車の運転者に対し、過積載をして自動車を運転することを要求するという違反行為を行った場合において、当該荷主が当該違反行為を反復して行うおそれがあると認めるときは、内閣府令で定めるところにより、当該自動車の使用者に対し、当該違反行為に係る運送の引き受けをしてはならない旨を勧告することができる。
運行管理者国家試験 の 10門
第10問
運行管理者の業務上の措置等に関する次の記述は適切でしょうか?
運行管理者の所属する営業所では、休憩施設が所属する運転者数に対して慢性的に不足しており、運転者に休憩を十分に与えることが困難な状況にあった。当該運行管理者は、このような状況を放置すれば過労運転につながりかねないと判断し、当該施設の整備については運行管理者の行う業務の範囲外であることは承知していたが、事業者にこの現状を伝え、早急に改善する必要があることを助言した。