1級造園施工管理技士 の 10門
第1問
日本庭園の歴史に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
平安時代には、貴族の邸宅に、海、野の風景などの自然風景を表現した苑池、野筋や遣水のある寝殿造り庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして、仙洞御所庭園がある。
室町時代には、禅宗の自然観を反映して、石組を主体として、白砂、コケ、刈込みなどで自然景観を象徴的に表現する枯山水式庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして、大徳寺大仙院庭園がある。
安土桃山時代には、巨大な庭石や色彩豊かな色石などを使った石組を中心とした庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして、醍醐寺三宝院庭園がある。
江戸時代には、大規模な池泉を中心に、露地や枯山水の様式を総合し、園内をめぐることのできる池泉廻遊式庭園が作庭されるようになった。主な庭園の1つとして、桂離宮庭園がある。
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第2問
施工計画に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
資材計画の立案に当たっては、資材の規格仕様、納期、支払条件などを明確に把握するとともに、資材不足による手待ち、貯蔵その他無駄な費用の発生を最小限に減らすよう、適切な保管、在庫管理の方法に留意する必要がある。
労務計画の立案に当たっては、工程図表より労務予定表を作成し、職種別に、いつ、何人必要であるかを把握し、人数の変動に留意するとともに、作業員の安全確保のため、現場における安全訓練・教育の実施などによる労働災害の防止対策を検討する必要がある。
機械計画の立案に当たっては、機械の種類・性能、調達方法のほか、機械が効率よく稼働するよう整備・修理等のサービス体制も確認する必要があり、また社外機械を調達した場合でも、機種・性能、老朽化状況などは十分把握する必要がある。
環境保全計画の立案に当たっては、建設工事の公共性を踏まえて、地域の生活環境や自然環境等の工事周辺環境及び施工現場内環境への十分な配慮が必要である。
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第3問
「公共工事における工事費積算基準」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
現場管理費には、現場労働者の安全・衛生に要する費用及び研修訓練に要する費用が含まれる。
共通仮設費には、交通誘導員及び機械の誘導員の配置に要する費用が含まれる。
現場管理費には、標識、防護柵、保安灯などの安全施設類の設置、撤去、補修に要する費用が含まれる。
共通仮設費には、現場事務所の敷地の借上げに要する費用が含まれる。
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第4問
腐植に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
腐植は、植物に必要な養分を保持しており、徐々に植物に供給する働きがある。
腐植は、土壌中のアルミニウムイオンを活性化し、リン酸を固定されやすくする。
腐植は、土壌中で有機物の分解と再合成によって作られるもので、一般に黒みの強い土壌は腐植に富んでいる。
腐植は、土壌粒子同士の接着剤としての働きを持ち、土壌の団粒構造の形成を促進し、通気性や透水性を良好にする。
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第5問
造園工事における法令に基づく必要な手続きに関する記述のうち、誤っているものはどれか。
「都市計画法」に基づく風致地区内において木竹の伐採をしようとする場合、原則として都道府県知事又は市町村長の許可を受けなければならない。
貝づか、古墳その他埋蔵文化財を包蔵する土地として周知されている土地を造園工事の目的で発掘しようとする場合、「文化財保護法」に基づき、原則として都道府県の教育委員会(いわゆる政令指定都市においては当該政令指定都市の教育委員会)に届け出なければならない。
「景観法」に基づく景観重要樹木の移植をしようとする場合、原則として景観行政団体の長の許可を受けなければならない。
「都市緑地法」に基づく特別緑地保全地区内において、建築物を新築しようとする場合、原則として都道府県知事へ届け出なければならない。
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第6問
「公共用緑化樹木等品質寸法規格基準(案)」に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
樹木の品質規格のうち樹姿の表示項目は、「樹形(全形)、幹(高木にのみ適用)、枝葉の配分、枝葉の密度、下枝の位置」である。
シバ類の品質規格の表示項目は、「葉、ほふく茎、根、病虫害、雑草等」である。
樹木の品質規格のうち樹勢の表示項目は、「形態、根、根鉢、葉、枝、病虫害」である。
その他地被類の品質規格の表示項目は、「形態、葉、根、病虫害」である。
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第7問
品質管理に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
品質管理の手順としては、管理しようとする品質特性を決め、その特性について品質標準を定め、その品質標準を守るための作業標準を決定する。
管理しようとする品質特性は、最終品質(設計品質)に影響を及ぼすと考えられるもののうち、できるだけ工程の初期に測定できるものが望ましい。
品質管理を進めるには、各データにより工程が安定しているかをヒストグラムにより確かめた後、同じデータが十分ゆとりをもって品質規格を満たしているかどうかを管理図で確認する。
管理図において、管理限界線内に点があっても、その点の並び方にくせ(特別な傾向)があるときは工程に異常が生じている可能性があるため、その原因を究明する必要がある。
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第8問
「都市公園法」に関する記述のうち、正しいものはどれか。
消防署については、都市公園の風致及び美観に十分配慮したものであると認められる場合は、公園管理者から占用の許可を受けて、都市公園に設置することができる。
ガス事業者が都市公園の地下にガス管を埋設する場合は、その工事を実施しようとする1ヶ月前までに公園管理者に当該工事の計画書を提出しておけばよく、公園管理者から占用の許可を受ける必要はない。
電柱については、都市公園の公衆の利用に著しい支障を及ぼさず、かつ、必要やむを得ないものであると認められる場合は、公園管理者から占用の許可を受けて、都市公園に設置することができる。
都市公園の占用の期間は、いかなる工作物等であっても10年をこえることはできず、その期間が満了した場合には当該工作物を撤去する必要があり、占用の期間を更新することはできない。
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第9問
X-R管理図に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
X-R管理図は、X管理図とR管理図を対にして、XとR の変化を同時に見ることができる管理図である。
X-R管理図は、厚さ・強度・重量などの連続する値である計量値の管理に用いられる。
R管理図は、個々の測定値と平均値との差を管理して、バラツキの変化を評価するために用いられる。
X管理図は、群分けした測定値の平均値の変化を管理して、各群の平均値の変動を評価するために用いられる。
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第10問
土壌に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
pHは、土壌の化学性を特徴づける基本的な項目で、植物の生育には、一般に中性ないし微酸性が適しており、酸性が強いほど水素イオン濃度が高くなる。
雨の多い我が国では、土壌に吸着している塩基類が溶脱して、土壌は一般に酸性になりやすい。
土壌がアルカリ化すると、可溶化したアルミニウムがリン酸と結合し、難溶性の化合物となりリン酸を固定させるため、リン酸欠乏が起こりやすくなる。
腐植は、pH の変化に対する緩衝能を有し、また、植物の生育障害要因となるアルミニウムイオンの害作用を抑制する。